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夏の最後、家族のことに思いをはせてみたくなる映画が公開中。

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韓国人として生まれ、9歳の時にフランス人家庭に養女として引き取られ、フランス人として育ったウニー・ルコント監督。そんな自身の実体験をもとに描いた長編映画デビュー作『冬の鳥』から6年。久々の長編2作目となる『めぐりあう日』が現在公開中です。

舞台はフランスの港街ダンケルク。産みの親を知らずに育った理学療法士のエリザは、自らの出生を知るために、息子を連れてパリから引っ越して来ます。しかし、実母が名を残さずに出産していたことから、なかなか手がかりが掴めません。そんなある日、息子が通う学校で働く中年女性アネットが、患者としてエリザの療法室にやって来ます。2 人は治療を繰り返すうちに、不思議な親密感を覚えるようになり…。
親子と知らずに偶然の再会を果たしたふたりが、治療を通じて心を通わせ、互いを認知していく過程が繊細に描き出されます。

主人公のエリザを演じるのは、『灼熱の肌』や『君と歩く世界』などのセリーヌ・サレット。とりあえず顔の小ささに驚く。

ちなみにこの映画の原題は『Je vous souhaite d’être follement aimée』(=「あなたが狂おしいほどに愛されることを、私は願っている」)。とても長いタイトルですが、その由来について監督自身がこんなコメントを寄せています。

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「あなたが狂おしいほどに愛されることを、私は願っている」は、アンドレ・ブルトンの著書『狂気の愛』の終わりにある、娘に宛てた手紙の最後の文章です。 この本を読んだのは私が 25 歳の時で、それからほぼ同じくらいの年月がたちました。
私は、衝撃、直感、必然のように、ふと考えが心に浮かぶことがよくあります。
私にとって特別なこの文章も突然に記憶から浮かび上がってきて、映画の題名として不可欠のものとなりました。 すぐに、私は映画がこの手紙の一節で終わるだろうということも直感しました。
人は捨てられたとき、あるいは孤児となったとき、同時に言葉の孤児となります。つまり親の言葉をもたないということです。それはあなたを導き、人生に意味を与えてくれるような言葉なのに。
「あなたが狂おしいほどに愛されることをー」という文章はひそかに、自分のルーツ、アイデンティティ、自分の歴史を求めるエリザを探求へと導いていったと同時に、その輝きと息吹によって、私を映画の本質の探究へと導いてくれたのです。

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親に捨てられる。そのことがどれだけ人生に大きな影響をもたらすのか。
多くの人にとって知るよしもないことですが、そんな実体験を持つウニー監督の作品は、自分の親子関係、そして自分自身の存在について見つめ直す良いきっかけを与えてくれるはずです。

(文/映画部)

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『めぐりあう日』
7月30日(土)より岩波ホール他にて全国順次公開中

監督:ウニ–・ルコント
出演:セリーヌ・サレット、アンヌ・ブノワ、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン、フランソワーズ・ル
ブラン、エリエス・アギス ほか
配給:クレストインターナショナル

2015年/フランス/104分
公式サイト:http://crest-inter.co.jp/meguriauhi/
© 2015 – GLORIA FILMS – PICTANOVO

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