祖国に帰国しなかったショパンはなぜヒーローなのか?

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祖国に帰国しなかったショパンはなぜヒーローなのか?
J-WAVE月曜―木曜14時からの番組「ACOUSTIC COUNTY」のワンコーナー「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」(ナビゲーター:西村由紀江)。8月23日のオンエアでは、この週は英雄をたたえるクラシック音楽特集ということで、ポーランド出身の音楽家であり“ピアノの詩人”と呼ばれるフレデリック・ショパンの生涯と、曲を紹介しました。

「この200年近く、恐らく彼以上に有名なポーランド人はいないでしょう」と西村が評するショパンの曲は、時代を超えた今でも世界中の人の心に響いています。しかし、ポーランドの人たちが彼を愛する理由は音楽以外にもあるのだとか。

ショパンは20歳のときに、祖国ポーランドを出てから一度も帰国しなかったそうですが、そんな彼をポーランドの人たちは、なぜ“ヒーロー”として尊敬するのでしょうか? それは、彼がポーランドに「戻らなかった」ではなく「戻れなかった」からだそう。

一流の音楽家になるために目指したウィーンやパリへ向かう途中で、ポーランドの首都であるワルシャワがロシア軍に占領されたことを知ったショパン。祖国に戻り自分も一緒に戦おうとしますが、周りの人たちに「君は音楽の力で戦え」と言われ思いとどまったそうです。

やがてパリで成功し、有名になったショパンをロシアはうまく取り込み、ポーランド支配に利用しようと考えますが、彼はそのすべてを拒否。母国に戻れなくなることを覚悟で、“独立を求める亡命者”としての身分を選んだそうです。

「ショパンの人生はポロネーズに始まりマズルカに終わる」と言われているそう。“ポロネーズ”“マズルカ”とは、ショパンの祖国であるポーランドの民族舞踏のこと。

「彼は自分のアイデンティティである、この二つの民族舞曲をとても大切にしていました」と語る西村。そして「パリで生活しながら、これらの曲を通して故郷への想いを綴っていたのでしょう」と思いを馳せた西村でした。

今週の「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」では、毎日15時15分頃から、音楽の世界のヒーローたちを紹介します。24日(水)、25日(木)のオンエアも、どうぞお楽しみに!

【関連サイト】
「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/acoustic/secretnotes/

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