料理をするときにはぜひ知っておきたい「冷凍すると栄養価が上がる食べ物」と「まずくなる食べ物」

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家族のため、と思っていても、毎日の食事の支度は主婦にとって大きな負担。

疲れていたり体調が悪い時のために、ちょっとだけラクをする方法を教えてくれるのが、月間240万PVを集める人気ブログ「ゆーママ おうちカフェレシピ」を運営するママ料理ブロガーの松本有美さんです。

松本さんは、自身のレシピ集『ゆーママの簡単! 冷凍作りおき』(扶桑社刊)で、おかずや食材を冷凍してストックする「冷凍作りおき」を提案しています。このレシピ集では、肉料理や魚料理、スープやソースまで、様々な冷凍作りおきの方法が紹介されています。

料理の手間と時間を減らすだけでなく、味までおいしくなるというこの方法を上手に活用するコツは何なのか。松本さんにお聞きしました。

■食材の冷凍保存「栄養価が上がるもの」「向いていないもの」

――何度もレシピを練り直したとお聞きしました。一番苦労したところはどんな点でしたか?

松本:この本で大きくご紹介しているのは「下味冷凍」です。タレに漬け込んだ食材を炒めたり焼いたりするのは、焦げやすくて火加減が難しいので、いかに焦げにくくするか、というところは工夫しました。

それと、下味をつけたものをそのまま焼くと、水分が全部飛んで、照りがないパサパサの仕上がりになりがちです。ジューシーな仕上がりになるようにするのも難しかったですね。

漬けだれを冷蔵保存用よりも水分たっぷりで作って冷凍。解凍し、肉を焼いたあとに漬けだれをからめる、というレシピにすることで、その問題はクリアできました。普段自分の家で食べる分は適量ですが、レシピにするということで、試作は本当にたいへんでした(笑)。

あとは、保存用の袋を冷凍するとき、平らに置いた袋の上から箸で溝をつけて冷凍することで、必要な分だけ折って使えるようにするとか、使いやすさの部分でも試行錯誤しました。

――先ほど、「冷凍した方がおいしくなるものもある」というお話がありましたが、やはり冷凍すると味が落ちるものも多いはずです。できるだけおいしいまま食べられるように、工夫できるところはありますか?

松本:冷凍すると味が落ちるのでは、というご意見も多いのですが、サラダや温野菜のようにそのままのものを食べるわけではありませんよね?上手に冷凍して、味をつけて食べる分には問題ないと思います。

上手に冷凍するコツですが、たとえば、ゆで野菜などは冷凍している間に柔らかくなるので、それを計算に入れて固めに茹でておくと、解凍した時にちょうどいい食感になります。

あとは食材の水分をしっかり取ることですね。水分が残ると冷凍した時に霜がついてしまって、解凍した時に味が変わってしまうので。だから、もやしや白菜など、水分の多い野菜は冷凍向きではないです。

――また、栄養についての記述も興味深かったです。「冷凍すると栄養が失われる」と思われがちですが、実際はそうではないようですね。

松本:キノコ類は、冷凍することで栄養価とうまみがアップすると言われています。

また、野菜は長期保存するとどんどんビタミンCが失われていくのですが、それは冷凍しても冷蔵保存でも変わりません。

ビタミンCを摂るという点については、冷凍、冷蔵したものより、収穫したての生野菜を食べたり、フルーツを食べたりするのが一番です。

冷凍保存について、懐疑的な方はそのあたりを心配されていると思うのですが、やってみると冷凍ってデメリットよりもメリットの方がずっと多いんです。特にお忙しい方には絶対おすすめです。

――日常的に冷凍作りおきを活用していくうえで、効率的に運用するためのポイントを教えていただきたいです。

松本:自分の生活スタイルや、空き時間に合ったやり方を見つけることだと思います。

週末に一週間分まとめて作っておく人もいますし、毎日の料理から少しずつ作りためておく人もいます。

私は基本的には空いている時間にまとめて作るタイプです。スーパーに行って特売品があると、それを多めに買って、すぐに使わない分を冷凍に回したりもしています。自分なりのやり方を見つけていただくと、ストレスなく続けられるのではないでしょうか。

――最後になりますが、毎日の食事の支度に苦労されている方々にメッセージをお願いします。

松本:毎日の料理で大事なのは「無理をしないこと」です。料理すること自体に疲れてしまうと作りおきの意味もなくなってしまいますし、働いている方などは、冷凍作りおきに週末の時間を持っていかれてしまうのも勿体ないですしね。

子育て中は特に、家族で遊びに出かけて、疲れて帰ってきても晩御飯を作らないといけなかったりします。そんな時に冷凍作りおきを活用して、少しでも楽をしてもらえたらいいなと思って今回のレシピ集を作りました。

この本を出して、ブログのコメントに「とても役立ちました!」とたくさんの反響をいただきました。

ブログの読者さんも、私の周りのママ友も、働いている人がほとんど。1日働いて食事も作って、家事をして、子どものお世話をして…主婦にはいくら時間があっても足りないですよね。

実際、私自身もここ数年で料理の仕事をたくさんいただけるようになり、出張も増え、専業主婦時代とは時間の使い方が一変しました。もしかしたら、この冷凍作りおきにいちばん助けられているのは私かもしれません(笑)。

いま、秋に発売する新刊の準備をしているのですが、それもまた同じように働く子育てママさんのお役に立てる内容を目指して頑張っています。

でも料理に無理は禁物。

自分のできる範囲で、楽しく食卓が作れるように、この本を参考にしていただけたらうれしいですね。

(新刊JP編集部)

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