福岡っ子のソウルフード、懐かしの「むっちゃん万十」を大人買い♥

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「むっちゃん万十」とは有明海の干潟に住む珍魚、ムツゴロウの形をしたたい焼きのような焼き饅頭。

ムツゴロウのあんが入っているとかいう訳ではなく、創業者(先代社長)が有明海に面した長崎県諫早市の出身で、干拓事業で数が減りつつある有明海のシンボル、ムツゴロウを焼き型にして存在をアピールしたいという願いを込めて「むっちゃん」と呼んだということらしい。

普通のたい焼きと異なるのは、具がアンコやカスタードなどのおやつ系だけでなく、ハムエッグやハンバーガーなどの惣菜系もあること。

饅頭というよりむしろ軽食という感じで、特にマヨネーズ&半熟玉子の黄身がとろける「ハムエッグ」が、およそ30年前の「むっちゃん万十」登場以来、学生に大人気。

本店は福岡市のお隣・大野城市にあるのだが、香椎や西新、大橋など福岡の下町にはだいたい系列店があって、部活帰りの腹ペコ学生のお腹を満たしてきた。マヨネーズと卵黄の濃厚な味は、かぶりついて溢れ出たマヨネーズや玉子でズボンやスカートを汚しちゃったという悲劇の思い出とともに、福岡で学生時代を送った人なら誰の記憶の中にも必ずあるはずだ。

そういうわけで「むっちゃん万十」はだいたい学生の多い街の中にあるのが一般的なのだが、小戸店はちょっとタイプが違う。

福岡市西部〜佐賀県の海辺のお出かけエリア、今宿・糸島・唐津方面に続く「唐津街道」こと国道202号のロードサイドにあって、派手な看板が目を引く郊外型店舗。車が停められる、つまり出不精な大人でも行きやすい店なのだ。

学生時代を懐かしんで、大量に大人買いしていく人も多数。作り置きはせず、焼くのは注文が入ってから。店内にはイスやテーブル、マンガ本や雑誌があるので多少の待ち時間は苦にならないが、事前の電話予約がオススメだ。行楽の弁当代わりにもいいし、帰りのお土産にも重宝する。

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小戸店は街道沿いにある、郊外型「むっちゃん万十」。車で行けるのがオトナにはうれしい。

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全部焼きたて! つまり注文が入ってから焼くので、待ち時間が惜しい人は事前に電話予約を。

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壁のメニューには昔ながらの6種類しか書かれていないが、今はウィンナーと「とんとん」が加わっている。

ハムエッグ、ハンバーガー、ウィンナーの惣菜系トリオは各160円。黒あん、白あん、カスタード、そしてチョコレートのおやつ系は各130円。やはり人気ナンバーワンはハムエッグで、「だいたい7割はハムエッグですね」と小戸店の店長・三苫太輔(みとまたいすけ)さん。去年期間限定で登場し、大人気となってレギュラー化された豚の角煮入り「とんとん」は、ちょっぴり贅沢に1個250円だ。

ちなみに三苫さんも実は高校時代に「むっちゃん万十」に通っていたクチで、旧友からは「まさかオマエがハムエッグ焼きよるとはな!」と冷やかされるそう。

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「むっちゃん万十」を焼く鉄板は左右対象にムツゴロウの型があり、まずは左の型で皮と具材を焼く。

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次に右の型に皮とキャベツ、たっぷりマヨを投入。左右の焼き型を合わせれば、「むっちゃん万十」の出来上がり。

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焼き上がりは見事にムツゴロウの形。

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ハムエッグの断面を撮ろうとカットしたら大変!半熟トロトロの玉子が溢れ出してしまった。油断しているとこのトロトロが悲劇を巻き起こす(笑)。

「むっちゃん万十」の美味しさの秘密は、熱を加えても変質しない特製マヨネーズ。

ハムエッグだけでなく惣菜系にはどれにも入っていて、さらっとしているので続けて食べてもしつこくなく、何個でもいけそうな感じだ。また、ハムエッグの玉子は一つに1個とけっこう贅沢な使い方。これで1個160円。以前からは値上げしているとはいえ、大人になってみると、やっぱり安い。

また、久しぶりに食べてみると、昔は単に具を包むだけの存在だった皮が、意外とうまかったことに気づかされる。香ばしくて、フワッとしてして、ほんのり甘い。

粗挽きの食感と肉汁が堪能できるウィンナーは、個人的ランキング第2位。ハンバーガーはイメージどおりの味わいだ。ニューフェイスの「とんとん」は、かむと角煮が口の中でほろほろと崩れ、マヨネーズとの相性も想像以上にいい。

オーソドックスなおやつ系はたい焼きなどでもお馴染みの安定の美味しさだ。

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こちらはウィンナー。

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ハンバーガー。

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角煮が入った「とんとん」。

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黒あん。

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白あん。

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カスタード。

福岡出身者なら誰もが青春の1ページにその名が刻まれた「むっちゃん万十」。手土産にもって行けば、話が盛り上がること間違いなし!

お店情報

元祖ムツゴロウのむっちゃん万十 小戸店

住所:福岡県福岡市西区小戸5−1−20

電話番号:092-894-6256

営業時間:11:00~20:00(土曜〜19:30)

定休日:隔週木曜日、年末年始

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

書いた人:兵土 G. 剛

兵土 G. 剛

福岡のタウン情報誌の編集部に15年勤めた後、フリーライターに。食うの好き、飲むの好き、きれいな女の人好き。マメさなし、根性なしの偏屈じじぃ。 Twitter:G(じぃ)@taul_nakataney

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