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80円のジントニックが1000円に?学校じゃ教えてくれない「原価の話」

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私達が普段、何気なく利用しているアレやコレの原価。あなたも何度かは気にしたことがあるかもしれませんね。

値段を決めるときの元を辿っていくと、そこには意外なカラクリが隠されていることも…。ここでは書籍『お客に言えない! モノの原価のマル秘事典』(青春出版社)からいくつかピックアップして紹介したいと思います。

カレーチェーン店で
利益率を上げているのは◯◯

カレーチェーン店の400円台前半の基本的なカレー(ポーク、チキン)の原価は、130円〜160円程度が一般的。その内訳は、カレールー(ソース)が80円〜100円、ご飯はいろいろなグレードがあるが、輸入モノから国産の古米など。ここで原価が調整される。つまりメニューの原価率は、30%台前半。

基本的なカレーだけでは利益率が低いので、トッピングのトンカツやビーフカツ、エビカツ、ゆでタマゴ、納豆などをおすすめして追加してもらう。こうしたものはセントラルキッチン(基礎的な調理をセンター工場で行う方式)で製造してコストを抑えることができるので、利益率は飛躍的に上がる。

原価80円のジントニックが
バーで1000円に化ける理由

もともとカクテルに使われるアルコール類は、さほど高価なものではない。

例えばジントニックでベースになっているジンは、一般的な銘柄の720mlボトルでせいぜい800円程度。カクテル1杯に使われるジンは約30mlなので、ボトル1本で24杯のカクテルが作れる計算。1杯分のジンの原価が約33円、トニックウォーターが40円前後なので、ジントニックの原価は80円以下。

バーテンは、グラスと水を用意して、カクテルを作って提供するわけだが、それだけではない役割も果たす。カウンターバーには、バーテンとの会話を楽しむお客さんも多いわけで、バーテンの存在そのものが「店の看板」となる。バーテンのお酒に関する知識は膨大なもので、その講釈を聴きながら飲むカクテルもまた、居酒屋とはまったく違う価値があるのだ。

定価の宿泊はバカげてる!?
シティホテルは3割引でも
十分儲かるらしい

華やかなイメージがある、都会のシティホテル。ところが、その料金設定ほど不思議なものはない。ホテルのホームページで表示されている宿泊料が(プランにもよるが)シングル2万円以上となっていても、実際には半額程度で利用している宿泊客がかなりいるのだ。

企業が「法人契約」などをしていれば30%くらいのディスカウントは当たり前だし、旅行代理店が押さえているツアー客用の部屋も、30%割引は当然だ。それを定価で宿泊しているお客さんは、逆にいうと30%の損をしていることになる。

ただし、東京都内のシティホテルに泊まるお客さんの多くがビジネスでの出張客だ。そのため、宿泊費は会社が負担するので多少のコストは気にしないのかもしれない。

格安海外パックツアーは
「ホテル代ゼロ」でも利益UP

旅行会社が主催する格安パックツアーは、国内外問わず、安心して参加できることもあり、幅広い層のお客さんから支持されている。が、ウラにはいろいろと仕掛けがある。

パックツアーが格安になる第1のワケは、免許を持った旅行業者が航空会社やホテル、旅館などから航空券や部屋を一般の「割引料金」よりはるかに低い価格で一定数、確保していることだ。これは「30%割引」「半額」も当たり前という割引価格。

第2のワケは、旅行業者が販売して売れ残った部分を、小売業者にディスカウントで売る。この段階でもさらに格安となる。

第3のワケは、航空便の選択。海外旅行のパックツアーの価格は、その70%が航空運賃で、仕入れ原価を抑えるために、比較的「不便な時間帯」の航空便などが使われる。

たとえば香港パックツアーでは、出発日の夜に目的地に到着し、帰国日は朝早く出発する便だったりする。これだと「2泊3日」のツアーでも実質、現地の観光や買い物がたっぷり楽しめるのは「1日」だけとなるのだ。

高級ブランドの売れ筋グッズは
意外なアレ…

そもそもブランドのバッグの原価率は20%前後。この20%という数字は、ネットショップで50%引きの価格で売られることから導き出される。例えば、30万円のバッグであれば、ネットでは15万円程度で入手可能。ネット販売の粗利が50%とすると、本体のバッグの原価は25%。そこから、宣伝・販売経費を差し引くと20%程度になるという計算だ。

さらにそのバッグのはし切れを利用したキーホルダーの原価は実質的に金属部品代と加工賃のみ。フランスの有名バッグメーカーのキーホルダーは、単なる「ブランドロゴ入りの南京錠」だったりするが、約1万円という値段がついている。

これは20万円、30万円という価格のブランドバッグに手が届かない高校生などの若年層をターゲットとしたもののようだ。東京・銀座や青山、表参道あたりのブランドショップにやってきた若者たちが、「なにか買って帰りたい!」という衝動に突き動かされる心理はわからないでもない。そこでなんとか購入できる価格の1万円〜2万円という設定のキーホルダーが選ばれる。

地価がべらぼうに高い一等地に出店したブランドショップとしては、来店したお客さんにはとにかくなにか買って帰ってもらいたい。そんなショップ側の意図と、若年層のブランドへの強烈な憧れが生み出したのが、原価率が極限まで抑えられたブランドキーホルダーなどの小物だったというわけだ。

「サービス」の先送り!?
家電量販店の激安の秘密

量販店やディスカウントストアは、大量に仕入れることで仕入れ値を安くして激安価格で売るのが基本。販売価格は「メーカー希望小売価格」から「オープン価格」までいろいろだが、一般に卸値は標準的な小売価格の50%くらい。量販店は、実際に販売する予定の数量以上の商品を一度に仕入れることで、卸価格より5〜10%安く仕入れる。ここに10%の利益を乗せて小売する。余分に仕入れた商品は、他の業者に売却する。この時点で町の電器店より10%安価で販売できるというわけだ。

さらに量販店の販売戦略で大きな役割を果たしているのが「ポイントカード」。8%〜12%のポイントをつけることで、お客さんはさらに「お得感」を持つ。また、このポイントカードは店側にとってもいろいろとメリットがある。まず、お客さんをリピーターにできること。顧客は、ポイントが多く溜まっている量販店に通うことになる。

さらにポイントなのは、あくまでも現金による値引きではなく「将来の買い物」の値引きとなることだ。量販店では、できるだけ「サービスを先送り」したほうが利益が上がる。もうひとつは、ポイントに期限が設定されていることが多く、せっかく貯めたポイントが期限切れで失効する場合があること。この「失効する率」は10%ほどあるそうで、当然この分は店の利益となる。

お客に言えない! モノの原価のマル秘事典(編:マル秘情報取材班)

話題のあのサービスから、考えてみると不思議なあの値段まで、 「お客に言えない」値段のカラクリがまるごとわかる原価大辞典。(青春出版社・刊)

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