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「赤の他人がでしゃばって家族がめちゃくちゃに…」モメる遺産相続の現場

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若かろうが年齢を重ねていようが、いずれ人は死ぬもの。そのときに必ず発生するのが「遺産相続」だ。

遺産相続というと「モメるもの」というイメージを持っている人は多いのではないだろうか。

亡くなった人の財産をめぐって家族がいがみあう。遺言状があったとしても「納得いかない」と訴える人が出てきて、家族が決裂してしまうなど、テレビや雑誌などでもそんな話が取り上げられることも多々ある。

とりわけ近年は、相続に関する本もたくさん出版されており、いざ「相続」となる前に知識を得られるようになっている。しかし、赤の他人がそうした知識を振りかざし、自分たちの相続に口を挟んできたらどうなるのか…? モメるケースから相続対策のイロハを教える『相続はつらいよ』(光文社刊)を上梓した税理士・板倉京さんに、解説していただいた。

<第2回「相続に関係のない人がでしゃばってきたんですが…」>

■相続に直接関係ない人がしゃしゃり出てきた…

これはたびたび見られるケースですね。特に相続人の配偶者が口を挟んでくるということが多々あります。

ある仲が良い姉妹から相続についてのご相談を受けたことがあったのですが、ほとんどトラブルもなく、妹さんが自宅と現預金の3分2、お姉さんが現預金の3分の1の割合で円満分割することになったのですね。

ところが、お姉さんの夫が「納得いかない」と言い始めまして、「法定相続通りに分けろ!」と主張してきたんです。その結果話し合いがこじれてしまい、仲のよかった姉妹はそれっきり決裂してしまいました

そもそも、この姉妹が法定相続分通りに遺産を分けなかったのには理由がありました。お姉さんは資産家に嫁いで、遠方に引っ越していたため親の面倒をあまり見られなかったんです。だからお姉さん自身は遺産の相続を辞退する意向を示していたのですが、妹さんは「自分が全財産をもらうことはできない」とお姉さんに現預金の3分の1を渡すことにしたのです。

家族のことは家族にしか分かりません。家族しか知らない歴史があるのです。そこをふまえて相続する額に大小が出てくるわけです。ところがそこに赤の他人が乗り出すと、亡くなったときの「点」でものを見てきます。「法定相続分通りに分けるのが当たり前じゃないか」と。

でも、家族の歴史は長い間つづいている「線」なのです。ですから、単に「点」で決めることはできない。とはいえ、「線」だと落とし所を見つけることが難しい。そんな、むずかしい問題をそれまでの経緯を知らない赤の他人が余計な入れ知恵をすることはあまりしてほしくないのです。そんなことをしても「余計なお世話」以上にはならないのではないかと思います。

■相続にまつわる情報が増えたことによる弊害とは?

平成27年に相続税の課税ラインが下げられた前後で、相続に関する書籍がたくさん出版されたり、テレビや雑誌などで大きく取り上げられたりしましたよね。その影響もあってか、相続について個人で勉強をしている人は増えているように思います。

また、その上で権利意識が高まっているということも言えるでしょう。知識を身に付けることで、自分の中で遺産の分け方の「正解」みたいなものを持っていらっしゃる方がいるんです。それがかえって相続でもめることになってしまうことになる

今までなら「よくわからないし、しょうがない」と思っていたようなことも「自分にはもらう権利があるんだ」とがんばってしまう。それが裁判所に相談する人が増えている背景の一つではないでしょうか。

ただ、自分で勉強をする場合、どうしても自分にとって耳触りの良い知識を拾い上げる傾向にありますし、それが間違えている知識であることも多いのです。自分に都合のよい知識を、さも正解のように扱うのは良くないことですよね。

相続でモメめてしまうのは、やはり感情が絡むからです。先ほど言ったように家族の関係は「点」ではなくて「線」。長い時間の積み重ねでできているんですね。だからどうしても感情的になってしまう。その家族の歴史をふまえない部外者が「点」でアドバイスをしても、うまく話がまとまらないのは当然です。

(第3回へ続く)

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