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スマホの普及で低下気味?データで見る視力の推移と「視力8.0」の脅威の世界

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スマホの普及で低下気味?データで見る視力の推移と「視力8.0」の脅威の世界
パソコンやスマホの普及など、私たちの生活は年を追うごとにIT環境と切り離せなくなっています。こうした生活は実に便利で楽しいものですが、その一方で目にも多大な影響を与えています。しかし、IT環境の広がりがどのようにして視力低下につながっているのでしょうか。そこで今回は、いくつかのデータをもとに、視力低下の推移について考えてみました。

文科省による「裸眼視力1.0未満」の統計データ

私たちの生活環境は、科学の発展とともにさまざまな変化を遂げてきました。また、近年ではスマートフォンの普及が目に悪影響を与えるとしてたびたび指摘されています。そこでまずは、文部科学省が毎年発表している「学校保健統計調査」のデータをもとに、裸眼視力1.0未満の集計値のグラフを見てみましょう。

「学校保健統計調査」は昭和23年(1948年)から毎年実施されている調査で、学校における幼児、児童および生徒の発育及び健康の状態をあきらかにすることを目的としています。画像は平成26年度の確定値ですが、データによると裸眼視力が1.0未満の生徒は全体として増加傾向にあるものの、中高生ともに平成6年以降はほぼ横ばい、それぞれの最高値は中学生が平成24年の54.38%、高校生が平成25年の65.84%であることがわかります。

高校生の場合は特にスマートフォンが普及し始めた頃から一気に増加傾向に転じたことがわかりますが、平成25年以降はむしろ減少傾向であることがわかります。しかし統計上、裸眼視力1.0未満の高校生は60%を越えており、平成26年度の調査では中学生が53.04%、高校生が62.89%であることがわかります。

では、学生ではない大人の近視傾向はどうでしょうか?高校生までの近視傾向は学校保健統計調査で知ることができますが、18歳以上となると正確な統計はどこにもありません。そこで、警察庁が公表している「運転免許統計」から、メガネ等の着用者数を参考にしてみましょう。

平成26年度の運転免許統計によると、平成17年度のメガネ等の使用者数は約3470万人、平成26年度は約3900万人となっています。運転免許の保有者数は平成17年が7880万人、平成26年が8200万人となっていますから、やはり成人の近視人口も増加傾向であると考えることができます。

近年の急激なスマートフォンの普及が視力の推移に影響を与えていることは疑う余地のないことですが、視力の変化にはスマートフォンだけではなく睡眠時間や食生活など、さまざまな生活スタイルや環境要因が影響を与えています。

すでに生活に根付いているIT環境を捨て去ることは不可能ですから、その生活を受け入れつつ、より目に優しい新たな生活スタイルを考える時代になっているのかもしれませんね。

もう一度知っておきたい「視力」の意味

ひとくちに「視力」といっても、動体視力や深視力など測定方法によっていくつかの種類があります。メガネなどを作る際に測定される視力は主に静止視力のことを指しますが、その測定方法として用いられるのが「ランドルト環」という指標です。

例えば日本では、直径7.5mm、「C」の切れ目が1.5mm幅のランドルト環を5m離れた距離から識別できる能力が「視力1.0」と定義されています。現代日本では、一般的に視力2.0がほぼ上限のようにいわれますが、世の中には想像もつかない高い視力を持つ人々が存在しているようです。

以前、日本のテレビ局がアフリカに暮らすマサイ族やトゥルカナ族などを対象に視力を測定する実験をおこなったところ、マサイ族の男性がたたき出した視力は、なんと8.0!視力8.0の超人の目には、いったい世界はどのようにうつっているのでしょう?

木星の衛星が見える?驚異の視力

テレビ局がおこなったインタビューによると、そのマサイ族の男性は飛んでいるハエの足が1本1本、はっきりと見えるのだそうです。にわかに信じがたいことですが、飛んでいるハエの足が見えるということは、驚異的な動体視力も備えているということですよね。

そしてなんと、彼は木星の周りを公転する4つの衛星を裸眼で見ることができるのだそうです。木星の衛星は下の画像を参照していただきたいのですが、こうして見るとずいぶんと小さいですよね。本当に裸眼で見ることなんてできるのでしょうか?

しかし、8.0の視力を視力検査表で検査した場合、5m離れた直径0.9mmのランドルト環の切れ目が見える計算になるんです。1mm以下のランドルト環の切れ目なんて、普通の人ならルーペでも使わないと見えないんじゃないでしょうか。

そう考えると、木星の衛星が見えたとしてもおかしくない気がしてしまいますね。ちなみにギネス世界記録では、1.6キロ以上離れた人の顔を識別できたという、ドイツの女子高生の記録が残されています。私たちの視力は年々低下している一方、「目」にはまだまだ秘められた能力が隠されていることだけは確かなようです。

《参考:文部科学省 – 平成 26 年度学校保健統計調査(確定値)の公表について》

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