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【知らないと損!?】法改正で注目度が高まる確定拠出年金とは?

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確定拠出年金が話題です。これまで加入できるのは自営業者などに限られていましたが、2017年1月から会社員にも開放されます。積立金の全額が所得控除の対象になる上に、運用益は非課税。老後資金の積み立てに興味のあるビジネスパーソンから注目されています。今回は、法改正された確定拠出年金についてご紹介します。


制度改正で確定拠出年金が熱い!

これまでの確定拠出年金制度には「加入資格が狭い」「中小企業での利用が難しい」「年金資産の持ち運び(移換)に制限がある」などのデメリットがありました。それらのデメリットが法改正によって解消されています。具体的な改正点を説明します。

●会社員や公務員、専業主婦(主夫)も加入できる

改正によって、それまで加入ができなかった専業主婦(約960万人)、公務員(約440万人)、および勤務先に企業年金制度がある会社員(約1,300万人)の合計約2,700万人が確定拠出年金に加入できるようになります。年金加入者全体が約6,700万人であることを考えると、その約4割の人たちが新たに確定拠出年金へ加入できるということです。

●中小企業も導入が容易に

事務負担の煩雑さなどで企業型の確定拠出年金制度の導入が困難であった中小企業(従業員100人以下)に対し、設立手続きを簡素化した簡易型の確定拠出年金制度が導入されます。必要な書類が減少し、金融機関に事務処理の委託ができるようになるなど中小企業の事務負担が軽くなります。

厚生労働省によると、経済成長率や出生率がこのまま標準的に推移した場合、公的年金の給付水準は30年後には現在より基礎年金で約3割、厚生年金で約2割目減りするという試算が出ています。そのため、制度改正によって、中小企業での簡易型の確定拠出年金制度を利用しやすくし、公的年金の補完に寄与できると期待されています。

●異なる年金制度間で年金資産の移換が可能に

これまでは転職すると転職先の年金制度によっては、転職前に加入していた年金制度の年金資産を転職先の企業の年金制度へ移換できないケースがありました。終身雇用制度下では大きな問題とはなっていなかったのですが、就労形態が多様化した今日では、転職前と転職後で年金資産を継続することが、老後の資産形成のために重要です。

そこで、確定拠出年金から確定給付企業年金へ、および確定拠出年金・確定給付企業年金から中小企業退職金共済へのポータビリティ(年金資産の移換)が可能になるように拡充されました。

「日本版401k」確定拠出年金とは?

確定拠出年金はメリットの多い制度ながら、利用者は対象者の約9%と少なく、詳しい内容があまり多くの人に知られていません。そこで確定給付年金との違いも含めて解説します。

●確定拠出年金について

・確定拠出年金とは?

確定拠出年金とは、支払った掛け金を個人が運用し、その運用結果によって受け取れる年金額が変動する年金制度です。国が運用し、掛け金の運用実績に関係なく、受け取れる年金額が一定の厚生年金や国民年金といった公的年金とはこの点が異なります。

・運用できる金融商品の種類

個人で運用できる金融商品には、預貯金、投資信託、株式、信託、保険商品などがあり、その中から自分の責任で選択して運用します。

・確定拠出年金が日本版の「401k」と呼ばれる理由

確定拠出年金は、日本版の「401k」と呼ばれることがあります。その理由は、アメリカに確定拠出年金と同様の制度があり、それが内国歳入法401条(k)項に基づいているため、日本版の「401k」と呼ばれています。

●確定給付年金について

確定給付年金とは、受け取れる年金額があらかじめ確定しており、それに合わせて掛け金を支払うものです。掛け金の運用実績に関係なく確定した年金を受け取れます。一方、確定拠出年金は、支払った掛け金を運用しますので、その実績に基づいて受け取る年金額が変動します。

厚生年金や国民年金などの公的年金や確定給付企業年金が確定給付年金です。掛け金の運用は国や企業が行い、運用実績がマイナスになれば国や企業が負担します。

なぜ人気?確定拠出年金のメリット

注目を集めている確定拠出年金の2つの種類と、人気の理由である5つのメリットについてご紹介します。

●企業型確定拠出年金

企業が毎月の掛け金を負担し従業員の個人別専用口座に拠出(出金)します。従業員は、会社の用意した金融商品を自ら選び、従業員自身で運用します。その後、原則60歳になったら年金または一時金として受け取れます。利用できるのは、企業型確定拠出年金制度を運用している企業に勤務する従業員のみです。退職金制度の一つとして導入されることが多く、加入者数は、厚生労働省によると、2016年4月末時点で約580万人です。

●個人型確定拠出年金

毎月の掛け金を加入者自身が拠出し、運用も金融商品を自ら選択し、加入者自身の判断で行います。将来の受取額は、運用実績により変動します。これまでは自営業者や企業型確定拠出年金を利用できない企業に勤務する従業員のみの加入だったため、加入者数は、厚生労働省のホームページによると、2016年4月末時点で約26万人しかいません。

●確定拠出年金の5つのメリット

確定拠出年金が注目を集める理由は、以下のような5つのメリットがあるからです。

・掛け金が全額所得控除され所得税、住民税が減額

支払った掛け金が全額所得控除の対象となり、所得税、住民税が軽減されます。毎月の掛け金が大きい人や、収入の多い人にとって、より高い節税効果が得られます。

・運用益に対して非課税

金融商品を運用して得られた預貯金の利息や投資信託などの分配金・値上がり益などの運用益に対しては、通常約20%が課税されます。しかし、確定拠出年金の運用益には課税されません。そのため、運用益を再投資に回すことで複利運用が可能となり、有利な運用ができます。

・年金の受け取り時に退職所得控除、公的年金等控除を適用

年金払いで受け取る場合は雑所得となり公的年金等控除が適用できます。一時金で受け取る場合は退職所得となり退職所得控除が適用できます。いずれの場合でも税金の支払い額が減少します。

・加入者個人が運用の方法を決定

国や企業に運用を任せるのではなく、自分の考えで運用できます。リスクも生じますが、大きく運用益を出すことも可能です。

・年金の資産残高を加入者ごとに把握可能

公的年金では自分の資産残高が把握できません。しかし、確定拠出年金では資産残高を把握できるので、資産が増加することを楽しみながら運用できます。

●確定拠出年金の注意点

確定拠出年金には、メリットだけでなく注意しなければならないデメリットもあります。

・運用によるマイナスは自己責任

運用がうまくいかないと、受け取れる金額が掛け金の総額を下回るリスクがあります。運用に関する知識のない人、高い運用益を出す自信のない人は、高リスク商品ではなく、元本確保型を選ぶようにしましょう。

・原則60歳まで掛け金の引き出し不可

掛け金を長期間にわたって支払い続ける必要がありますが、掛け金の途中利用(解約)はできません。急に大きな出費がある場合に備えて、別途貯金しておきましょう。

老後の資産形成のひとつの手段として

税制面で大きなメリットのある確定拠出年金は、資産運用の中で最も注目されているもののひとつです。公的年金の信頼性が薄らぐ中、厚生労働省も将来の公的年金の給付水準は現在よりも約2割から3割目減りするという試算をしています。老後の生活を安心できるようにするための1つの方法として、確定拠出年金を検討してみるのも良いかもしれません。

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