無印良品がはじめたマンション・リノベ! 住宅購入の新しい選択肢

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無印良品がはじめたマンション・リノベ! 住宅購入の新しい選択肢

MUJI(ムジ)こと無印良品は、生活用品から衣・食までライフスタイルをトータル提案する人気ブランド。そのMUJIが住宅そのもの「無印良品の家」を販売し始めたのは2004年のこと。

そのMUJIが今度はマンション・リノベーション事業を始めたと聞き、どんな方法?デザイン?いくらかかる?と興味津々で話を聞きに行ってみた。

マンション住戸を、スケルトン=すっぴんにする!

現在、マンション・リノベーションは、まだ東京中心の事業エリアという事で、その本部がある無印良品・有楽町店へ向かった。

【画像1】東京・有楽町駅前の無印良品旗艦店3階にある、「MUJI INFILL 0」のリノベーション相談カウンター(写真撮影/藤井繁子)

【画像1】東京・有楽町駅前の無印良品旗艦店3階にある、「MUJI INFILL 0」のリノベーション相談カウンター(写真撮影/藤井繁子)

【画像2】マンションLDKサイズのモデルルームも併設(写真撮影/藤井繁子)

【画像2】マンションLDKサイズのモデルルームも併設(写真撮影/藤井繁子)

無印良品 有楽町リノベーションセンター豊田店長にお話を伺った。

——「MUJI INFILL 0(MUJIインフィル・ゼロ)と名付けたリノベーションは、どんなものですか?

無印良品の家では、一戸建て建築・賃貸マンションのリノベーションを経て、2015年9月から「MUJI INFILL 0」を商品化し分譲マンションのリノベーションをスタートしました。中古マンションが対象になりますので、より都市で住まう選択肢が増え注目されています。

「MUJI INFILL 0」というのは、住戸の床・壁・天井全てを撤去し、躯体・サッシに水まわりだけにした“リノベーションの原点=0”の意味。フル・スケルトンにする事で配管など構造性能までを一新するのが特徴です。一部のみのリフォームはお受けしていません。

——なるほど、間取りや内装を変更するだけのリフォームとは根本的に異なるようだ。

【画像3】これがフル・スケルトンの“すっぴん”状態。サッシはマンションの場合、共用部分である物件が多いので勝手に変更できない(写真/MUJI HOUSE)

【画像3】これがフル・スケルトンの“すっぴん”状態。サッシはマンションの場合、共用部分である物件が多いので勝手に変更できない(写真/MUJI HOUSE)

【画像4】古い配管も新しくして、間取りに合わせて再配置するので安心(写真/MUJI HOUSE)

【画像4】古い配管も新しくして、間取りに合わせて再配置するので安心(写真/MUJI HOUSE)

快適性&経済性を高める断熱には、この徹底ぶり!

住戸をフル・スケルトンにしたら、次に、全体を断熱化する。断熱性を高めることで、暑さ寒さを伝えにくくして快適な空間をつくり出す。結果、冷暖房の効率も良くなって電気代も抑えられるのだ。

【画像5】既存断熱材にさらに追加で断熱ボードを入れる。約3cm部屋側に厚みが出る形で住戸を覆う(写真/MUJI HOUSE)

【画像5】既存断熱材にさらに追加で断熱ボードを入れる。約3cm部屋側に厚みが出る形で住戸を覆う(写真/MUJI HOUSE)

断熱で最も重要なのが窓。古いマンションの窓はアルミサッシ+単板ガラスの場合が多い。アルミの熱伝導率は高く、冬の結露は悩みの種。MUJIのリノベーションでは、元の窓に樹脂製の内窓を取り付ける事で、ひと冬に窓を通して失うエネルギー消費量を灯油換算で1/3に抑制(北海道大学調べ)できるという。

【画像6】インナーサッシは断熱性が高い樹脂製で、複層ガラスになっている。元の窓と合わせてトリプルガラス並みの高断熱に(写真/MUJI HOUSE)

【画像6】インナーサッシは断熱性が高い樹脂製で、複層ガラスになっている。元の窓と合わせてトリプルガラス並みの高断熱に(写真/MUJI HOUSE)

そして建材、キッチン・バス・洗面設備を選んで「MUJI INFILL 0」が完成する。【画像7】フローリング材はMUJIオリジナルの個性的な木素材がそろう。写真は、自然な粗い風合いを出した「ラスティック」シリーズ。樹種は左から、セン・オーク・メープル(写真/MUJI HOUSE) 【画像7】フローリング材はMUJIオリジナルの個性的な木素材がそろう。写真は、自然な粗い風合いを出した「ラスティック」シリーズ。樹種は左から、セン・オーク・メープル(写真/MUJI HOUSE)【画像8】古い2DKの間取りが、一室空間で広々に変身! センターに水まわりを集めた、回遊性のあるプランに(写真/MUJI HOUSE)

【画像8】古い2DKの間取りが、一室空間で広々に変身! センターに水まわりを集めた、回遊性のあるプランに(写真/MUJI HOUSE)

床は断熱化で少し高くなるが、天井は配管を現したままにするので天井高は従来より高くなる。

これぞ、すっぴん“無地”空間。注文建築のように、0(ゼロ)からクリエイトするワクワク感がある。【画像9】壁・天井は塗装、フローリング床、キッチン・バス・トイレ設備だけが入った「MUJI INFILL 0」状態(写真/MUJI HOUSE)

【画像9】壁・天井は塗装、フローリング床、キッチン・バス・トイレ設備だけが入った「MUJI INFILL 0」状態(写真/MUJI HOUSE)

“0から+”時間をかけて、つくり込んでゆく自分たちの空間

——そして「MUJI INFILL 0(MUJIインフィル・ゼロ)」から「MUJI INFILL +(MUJIインフィル・プラス)」へ。0から+、内装を足してゆくという事ですね?

MUJIのリノベーションを支持してくださるお客様は、「MUJIインフィル・プラス」の考え方に共感してくださる方が多いのです。内装を自在に編集するのを楽しんで頂けるよう、MUJIとしては7000アイテムを超える「暮らしのパーツ」を「MUJIインフィル・プラス」と呼び、壁紙やドアノブといった建具のアイテムもご提供しています。【画像10】リノベーションの順序。暮らしの原点をつくった後に家具や建具を配置し、間取りや暮らしを編集していく(写真/MUJI HOUSE)

【画像10】リノベーションの順序。暮らしの原点をつくった後に家具や建具を配置し、間取りや暮らしを編集していく(写真/MUJI HOUSE)

・MUJI INFILL +のプラン例

【画像11】画像8の状態から家具や間仕切り収納の配置を変えると、また違った暮らし方が生まれる(写真/MUJI HOUSE)

【画像11】画像8の状態から家具や間仕切り収納の配置を変えると、また違った暮らし方が生まれる(写真/MUJI HOUSE)

【画像12】キッチン・バス洗面の水まわりを住戸の真ん中に置いたプランに、MUJIの家具やシェルフでゾーンを緩やかに分けてゆく(写真/MUJI HOUSE)

【画像12】キッチン・バス洗面の水まわりを住戸の真ん中に置いたプランに、MUJIの家具やシェルフでゾーンを緩やかに分けてゆく(写真/MUJI HOUSE)

「MUJI INFILL 0」の一室空間がベースなので、将来10年20年後に家族構成が変わっても「MUJI INFILL +」によって空間変更ができる“可変性”の高い住まいであることも評価頂いています。

——シンプルな生活スタイルを好むMUJIファンに、ピッタリとハマるコンセプトに納得。

「MUJI INFILL 0」へのリノベーション費用は、物件の条件にもよるが70m2前後で約600万円という事。お話を伺って、実際にリノベーションされたお宅を見たくなり……次回は、完成入居宅に訪問取材することになった。実邸のレポートにもご期待ください!●取材協力

MUJI INFILL 0

●参考

・無印良品の家、実邸「窓の家」見学会に行ってきました!
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2016/08/115592_main.jpg
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