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【ITプチ長者への道】鉄ヲタの愛は国境を越える! 後編「海外の売上が7割!? スマホ用鉄道シミュレーター世界的ヒットの理由」

スマホアプリやLINEスタンプ、イラスト、写真など、ネットを利用して密かにヒットを飛ばした”知られざるヒーロー”を紹介する「ITプチ長者への道」。第4回は個人制作のiOS向け電車運転シミュレーター『Train Drive ATS』シリーズの作者であるTakahiro Ito氏に、このアプリが世界的なヒットを記録した理由について聞いた。

<前編はこちら>

ヨーロッパからアジアまで、日本のローカル線に全世界が萌えた!

『TrainDriveATS』シリーズの生みの親、Takahiro Ito氏。小学生の頃からの鉄道ファンである

Ito氏がリリースする『Train Drive ATS』シリーズは、90年代に大ヒットした『電車でGO!』(タイトー)と同系統の電車運転シミュレーターだ。前編でも紹介したとおり、ATS(衝突や速度超過防止のための保安装置)や緻密さで知られる日本の鉄道のダイヤグラムをバーチャルに再現したものを導入するなど、従来のシミュレーターを超える”リアル”さの追求が大きな魅力となっている。いわばマニアックに「日本の鉄道」を再現したシミュレーターなのだが、なんとこのアプリ、実際には国内よりも海外でより多くダウンロードされているというから驚きだ。世界各国で高い評価を受けた理由はなんだったのか?

「実は、開発当初から世界を相手にすることを考えていました。鉄道ファンは世界中に存在しますし、日本の鉄道に興味を持っている人も多いはずだと思ったんです。ダイヤグラムのようなリアルさを追求した鉄道運転シミュレーターがほかになかったので、リリースすればその道のパイオニアになれるというのも、開発を決意した一因でした」

当初は800円の有料版のみをリリース。同類の『電車でGO』アプリ版(販売終了)に揃えた価格とはいえ、個人制作のゲームアプリとしては強気の設定だった。実際、発売後10カ月は1万ダウンロード未満の実績だったという。

ヒットしたのは、機能を制限し広告表示を加えた無料版をリリースしてからのこと。有料版に比べ、一気に数百倍近いダウンロード数となりました。海外のユーザーが急増したのもその頃からですね」

「TrainDriveATS2 Demonstration Movie 01」(TrainDriveATS 公式chより)

先ほども触れたように『Train Drive ATS』シリーズは、日本の鉄道をリアルに再現したゲーム。鉄道ファンは世界中に存在するとはいえ、日本の鉄道に興味をもっている人がそんなにいるのだろうか? だが調べてみると、世界の鉄道ファンにとって日本の鉄道は、いわゆるジャパニメーションやKAWAIIカルチャーのようにリスペクトを受ける対象のようだ。海外には「Japanese Railway Society」なる日本の鉄道好きが集まる団体まで存在するという。

Ito氏は、海外ユーザー向けに英語版はもちろん、ドイツ語やフランス語など全部で14カ国語ぶんのローカライズを実施。この翻訳作業は友人や、シリーズの公式ツイッターを通じ知り合った海外のユーザーにギャランティを支払い依頼したという。ローカライズの対象となる国は、アプリのダウンロード状況をチェックして決めた。

「ダウンロード状況をチェックすると、フランス、ドイツ、イタリア、イギリスといったヨーロッパ各国での人気が特に高いようです。逆に比較的人気が低めなのはアメリカ。これは、生活と鉄道が密接に関連する『人口密度の高いエリア』に鉄道ファンが多いということで説明がつくと思います」

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