昭和から半世紀続く老舗喫茶「ばらーど」で、喧噪を忘れてスローテンポなひとときを【中野】

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昭和から半世紀続く老舗喫茶「ばらーど」で、喧噪を忘れてスローテンポなひとときを【中野】 f:id:Meshi2_IB:20160620001530j:plain

路地の奥にたたずむ「隠れ家喫茶」

規模のワリには喫茶店が少ない東京の中野で、今日はとっておきの穴場を紹介したいと思います。

その喫茶店の名は「ばらーど」

中野駅から徒歩15分。駅を北上して早稲田通りに突き当たると西へ。すると小さな看板が見えてきます。とってもわかりにくいけど、見落とさないでください。

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ここからがまた難関。喫茶店らしきものが見つからない。あるのは路地だけ!

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ずっと奥に、扉のようなものが見えます。でもこれって普通の家だよね? 喫茶店じゃないよね?

疑いながらも恐る恐る進んでいくと……。

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やっぱ普通の家じゃん!

でも「ばらーど」って書いてある!

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では、お邪魔しまーす。

昭和41年創業、一代で半世紀!

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そうなんです。喫茶店「ばらーど」は、一軒家のリビングを改造した喫茶店なんです。

「以前は京橋で11年やってたんだけど、そこの大家さんが建物を手放すことになって。ちょうどここ(中野区)の自宅の水回りが寿命でリフォームしないといけないタイミングだったから、それだったらリビングを喫茶店にしちゃおうと思ったんです」とご主人。

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まさに風情ある中野の隠れ家。

「ばらーど」は、ご夫婦で営む喫茶店。神田、上野、京橋と渡り歩き、昨年の10月に中野に移ってきました。

昭和41年から営業を始め、もう50年に渡って看板を掲げる老舗中の老舗です。

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昭和45年に作られた神田の商店街のパンフレットに、当時の「ばらーど」の貴重な写真が掲載されています。

※お店の許可を得て掲載しています。

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上野時代の店頭と店内の様子。カウンター内はご主人、手前が奥様。

※お店の許可を得て掲載しています。

ふんわり玉子サンド&こだわりのコーヒー

住宅街の中にたたずむ「ばらーど」。親しい人の家にお邪魔したような雰囲気がとてもリラックスできて、居心地が最高!

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最初に「ばらーど」を体験するなら、やっぱりモーニングから体験してほしい。なぜなら、モーニングのたまごサンドセット(500円)が超うまいから。

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見て下さいよ。このふわっふわなたまご。

ひとくちかじると心地いい食感とバターの甘みが口のなかにひろがって、もうやめられません。ふわふわにするには、ご主人いわく「たまごをよくかきまぜること」。下味は、塩コショウと少しの砂糖といたってシンプルなのですが、なぜか特別なおいしさなのだから不思議。

さらにパンにもこだわってます。パンは大人気の「浅草ペリカン」のパンを使用。毎朝、奥さんが浅草まで買いに行っています。50年間かかさず毎日。これがまたうまいんです。

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今回は、ホットドッグセット(500円)も注文。

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コーヒーにももちろんこだわりあり。

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お付き合いのある会社から50年ずっと仕入れています。独自のブレンドで、その日の天気や、お客さんの好みなどで、サイフォンにしたり、ハンドドリップにしたり。

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ドリップで入れてくれる「ばらーど」オリジナルブレンドは飲んだ瞬間、まず酸味が先に立つ味わい。やがてゆっくりとコクと苦みが広がっていきます。

あぁ、至福。

場所は変われど「ばらーど」は鳴り止まず

そうそう、お店の備品は、すべて前のお店のものを使っているんです。

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ちょっとした昭和気分も味わえます。

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このダイヤル式電話、なんとまだ現役だそうで。

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この椅子やライト、砂糖入れも昔から使っているもの。

どうです? こんな喫茶店が近所にあったら絶対通っちゃいますよね。それもこれもお店を切り盛りするご夫婦の人柄によるもの。

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家に呼ばれた気分で、くつろいじゃってください。例にもれず、僕もすでに通っちゃってます。

ちょっと昭和が懐かしくなったら、ここに来て、あの時代に思いをはせながら、マスターの昔話を聞くのも一興ですよ。もしかしたら、サブカルの街、中野でいちばんゆったりした時間を過ごせる場所かもしれません。

お店情報

喫茶「ばらーど」

住所:東京都中野区野方1-44-1

電話番号:03-3387-2807

営業時間:9:00~18:00

定休日:不定休

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

書いた人:神田桂一

神田桂一

ライター/編集者。『POPEYE』『スペクテイター』『ケトル』などカルチャー誌で執筆したり、Yahoo!特集でルポルタージュなども。グルメ系では『dancyu』。趣味は旅行。台湾好き。

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