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母の言うとおり家を出るべきでしょうか?

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Q.

 私たち夫婦は、結婚して24年、息子3人に恵まれ上2人はそれぞれ県外の大学へ、末の子も来春には高校を卒業して進学予定です。私が一人っ子のため、両親が主人にお願いしてお婿さんに入って頂きました。にもかかわらず、今になって、私の実母が「出て行け」と言って、私たちが用事で出かけるとわざと鍵を掛けたりします。
 また、仕事で朝の5時から夜中の1時、2時まで働いて疲れて帰って来た主人に「アンタだけ疲れているんじゃ無い。みんな疲れている」と言ったり、陰で暴言を言ったりします。税金や町内会費は父が出していますが、その他の生活費は全て主人と私の僅かな給料で生活しています。母は、節約等一切考えてもくれず、何の協力もありません。
 私と母の仲が上手くいかないのが原因ですが、言われるまま、出て行かなくてはいけないのでしょうか?余りにも、母の言動は酷いと思うのですが。

(40代:女性)

A.

 親子間や兄弟間など、家庭内での関係を法的に改善させることは残念ながらできません。したがって、お母様とご相談者様、ならびにご主人様との関係が悪化していることへの対処はご相談者様ご自身でなさる必要があります。

 第三者の関与の下で話し合いをして解決したいというのであれば、家庭裁判所の親族関係調整調停を利用することができます。調停委員などが双方の言い分を確かめ、例えば、家の居住についてや、生活費の負担について合意が成立すれば、それを調書に記載します。調書の記載事項は裁判の判決と同一の効力がありますから、(心情面はともかくとして)法的には問題を解決することができます。

 もう一つの選択肢としては、「離縁」があります。
 ご相談内容を拝見すると、ご主人様は婿養子になられたということですので、おそらく普通養子縁組(民法792条以下を参照)をしてご相談者様の(法的な)家族になられたものと考えられます。
 この普通養子縁組は、養親と養子の合意があれば離縁することが可能です(民法811条)。
 仮に、協議が整わない場合であっても、(調停などを経て)一定の条件が認められれば、最終的に離縁の訴えを起こすことが可能です(民法814条)。

 前述の一定の条件とは、

(1)(あえて養親が養子の面倒をみないなど)悪意の遺棄があるとき
(2)3年以上養親や養子が生死不明であるとき
(3)その他縁組を継続しがたい理由があるとき
とされています。(3)については、より具体的に虐待や侮辱、性格の不一致、浪費などの事由が挙げられます。

 今回のケースでいえば、侮辱されていることや一方的な生活の援助などを行い続けている事情などがあるため、場合によっては縁組を継続しがたい理由が認められるのではないかと考えられます。

 離縁が成立すれば、ご主人様とご両親との間の養親子関係は解消され、相続権がなくなる代わりに、扶養義務もなくなりますが、ご相談者様とご両親の親子関係がなくなるわけではありません(実親子関係を解消することはできないからです)。
 その意味では、離縁も「こちらはそのくらいの覚悟を持って話をしているのだ」というアピールにはなるものの、それで問題が解決するというものではありません。

 どちらにしても、精神的に消耗してしまう交渉事が続くと思いますので、こじれそうならば家族間の問題に明るい弁護士に、交渉も含めて依頼をするほうが楽かもしれません。

 ただ、上記はあくまでドライに法的にどのような対処方法があるかをまとめたに過ぎません。
 どのような手法を採用すべきか、ひいてはご両親とどのような関係でありたいかは、ご相談者様にかかっていますので、よく考えて対処方法をお選びください。

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母の言うとおり家を出るべきでしょうか?

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