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「VR開発はゲーム技術の結晶」VR開発LT勉強会VR Tech Tokyo #2で語られた知見

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7月28日(水)、VR制作に関わる企業から個人開発者までの知見を共有するライトニングトーク(LT)型の勉強会「VR Tech Tokyo #2」が、株式会社ドリコム本社で開催されました。

総勢10名が参加したLTでは、VR酔いの対策からVRゲームならではのレベルデザインといった本格的なものから初めてVRハッカソンに参加した際の体験談、VR技術によるマーケティングの成果など、幅広いテーマでの実践的な内容のテーマが語られました。

VRは観光にどの程度影響を与えうるのか

高級旅館やホテルを専門にした宿泊予約サービス『Relux(リラックス)』を運営する株式会社Loco Partnersの黄氏は、360度写真/動画を使った場合にマーケティングのパフォーマンスが1.6倍から2倍に向上するという実例を紹介しました。さらにThetaのような普及機で撮影した360度写真/動画でも十分な効果が得られるとのこと。同社では観光サービスにおけるマーケティング効果として『ブロガー < 360度動画 < 口コミ』となるだろうと、VRに高い期待をしていることを明かしました。

https://www.youtube.com/watch?v=y2RJSor7JYA

VR開発はゲーム技術の結晶


『アクエリオン・EVOL』や『猫ぱらいぶ』の開発、「VR ZONE」の一部コンテンツのUE4実装部分を手掛け、さらにエンタープライズ向けのVRコンテンツ開発など豊富な実績を持つ株式会社ヒストリアの佐々木 瞬氏は「VRコンテンツはゲーム的な文法を使っていくものでありゲーム技術の結晶」と語りました。ゲーム開発会社には先行者優位があり、特にUI/UX部分などは他の業界の開発者には簡単に真似できない特殊なノウハウであると語りました。またVRゲームビジネスとしてはF2P(Free to Play:基本無料で課金型のモデル)は難しいかもしれないとし、特にハイエンドなVRHMDを所有しているユーザにはパッケージ型のゲームソフトの方が適している可能性があると考えを明かしました。

体験前に面白そうと思わせるコツ

https://www.youtube.com/watch?v=sn63SEBOprY

「VR賽の河原」などを開発してきた個人開発者の@tatsunoru氏は「VRは体験してみないと分からないとよく言われているが、体験する前から面白そうと思わせる力がないとダメ」と語りました。そして無名の個人開発者でも出来ることとして「一般の人が想像でき」「少しニッチだけど多くの人が知っているシチュエーション」を「想像できるけど今までのゲームではできない」体験のコンセプトを提示することで、一般の人にも魅力に感じてもらえるコンテンツを制作できるとしました。実際に@tatsunoru氏が制作した、江戸時代の悪代官となって町娘の帯を外して町娘を回転させることでコマバトルを行う『よいではないか VR』の動画をツイートしたところ4万リツイートされ、一般の方にも興味を持ってもらうことが出来たと実例を示しました。

「よいではないか VR」作りました。悪代官となって着物の帯をひっぱって高速回転させ、他の悪代官に回転させられた町娘とコマバトルするゲームです。お辞儀するとお辞儀しかえしてくれます #VRボッチソン自宅会場 #JVRH2016 pic.twitter.com/KSkgUIJ8AG

— たつのる (@tatsunoru) June 18, 2016

体験前に面白そうと思わせるコツ

VRコンテンツ開発チーム「VR IMAGINATORS」の@halne369氏は「VRにおけるゲームデザイン・レベルデザイン」というテーマでLTを行いました。10人以上のテストプレイを必ず行うこと、「VR ZONE」の特に『アーガイルシフト』は必ず体験しておこうと語りました。


VRにおけるゲームデザイン・レベルデザイン @VR Tech Tokyo #2 from halne kim

他にもBITSUMMIT SERENDIPITY AWARDを受賞したVR体験『ガンナーオブドラグーン』を制作した@yasei_no_otoko氏のトークや


ガンナーオブドラグーンの作り方&酔わせずに興奮させるVR体験デザイン from Haruto Watanabe

時間が足りず触れる事も出来なかった付録スライド3枚がこちらです。30分枠で喋れる勉強会があればこの辺り図も含めて喋れるんですが #vrtokyo pic.twitter.com/AsXJn7tO7z

— 野生の男 (@yasei_no_otoko) July 27, 2016

WebVRライブラリ「Solufa」を提供するVRスタートアップのAMATELUS Inc.の松田光秀氏、全天球映像作家の渡邊課等によるLTも行われました。松田光秀氏は『Pokémon GO(ポケモンGO)』の大ヒットによりAR制作の依頼が来ていること、渡邊課は360度動画では視聴者が見回す必然性を作ったり自分でどこを見るか選択できるという要素を取り入れたりするることで退屈させない体験を提供できると語りました。

良質なVRコンテンツを制作するためにも開かれたコミュニティは重要

VRには酔いの問題などもあり、特に初めてVRを体験する方には良質なVRコンテンツを提供することが必要です。しかしVR開発特有の問題などを解決する方法は未だ手探りな状況であると言えます。今回開催された「VR Tech Tokyo #2」のように、オープンなコミュニティでのVR開発の知見の共有もVR普及のキーポイントの1つです。今後も実践的な知見や情報を共有するイベント・機会が多く行われることが期待されます。

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