ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

小林よしのり氏 皇室典範改正は安倍首相にしかできない

DATE:
  • ガジェット通信を≫

 国民に大きな衝撃を与えた天皇陛下の「生前退位」報道は、皇室を研究してきた識者らにとっても激震だった。改めて皇室典範の改正問題が浮上したわけだが、過去、改正論議は小泉政権や野田政権、その後の安倍政権でも引き継がれたものの実現しなかった。この改正議論には安倍首相も関与している。『天皇論』を著わした漫画家・小林よしのり氏と『皇室典範と女性宮家』などの著書がある法学者・所功氏がこの問題を話し合った。

所:やっぱり今の安倍首相には責任があると思います。過去2回の経験を踏まえれば、問題点をしっかりとご存じのはず。

 あの経験から学んだことは、有識者会議で賛否両論を聞いたり、無記名のパブリックコメントを募っても、ネット上の極論がばーっと出たりして収拾がつかなくなる恐れが強いということです。

小林:確かにそう。あれはひどかった。

所:そこで今後一番よいと思われるのは皇室会議に諮ることです。

 この常設の会議は、皇族から2名、首相と宮内庁長官という行政府から2人、最高裁長官を含む司法府から2人、さらにあとの4人が立法府の衆参両院から正副議長です。両院とも議長は与党、副議長は野党から出すのが基本ですから、皇族と国民を代表するさまざまな意向を投影することができる。

 この議長は首相ですから、皇室会議で議論し一つにまとめた考えを政府に提案するというプロセスを踏めば、国会の審議で合意が得られやすいと思われます。

小林:わしは、皇室典範の改正は安倍首相にしかできない、安倍首相だからこそできると思っているんですよ。というのも保守派のなかにいる皇室典範改正に反対してきた男系絶対の勢力を押さえることができるのは、彼らが支持する安倍首相しか無理だと思うから。これはリベラルな政治家には絶対できない。

 わしは安倍政権を批判してきたが、この問題さえ解消してくれたらそれだけで賛美する。名宰相のひとりですよ。だって、皇室典範の改正は憲法改正なんて比べものにならないほど、国家の根幹に関わる課題なんだから。

所:安倍内閣には陛下のご意向を真摯に受けとめていただきたい。

 今回のことで国民の多くが、もし日本に天皇がおられなくなったら大変だ、何とかしなければいけないという思いに駆られたのではないか。政府や国会だけでなく国民の間でも真剣に考えなきゃいけないと、多くの人々が気づいたこと自体、大きな意味があると思われます。

※週刊ポスト2016年8月5日号

【関連記事】
SAPIO人気連載・業田良家氏4コマ「例え話国会」
安倍首相の女性宮家白紙発言に識者会議出席者「非常に残念」
小林よしのり×所功 女系天皇含む皇室典範改正を語り合う

NEWSポストセブンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP