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音で動く画面がめっちゃ気持ちいいスマホ音楽ゲーム『VOEZ』 リアルタイム進行青春物語がすごいぞ!

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KONAMIの『REFLEC BEAT』が2010年に出た時、これはとんでもないのが来たなと驚いたものです。

それまでは音ゲーといえばパネルやボタン形式だったのに、ついに画面タッチでゲームできるようになっちゃったかと。そんな強く押したら割れちゃうんじゃないの、人がタッチしたら指紋ベタベタなんじゃないのと。結果全然問題ありませんでしたね。
その後も『シンクロニカ』『CROSS×BEATS』『ビートストリーム』『DJMAX TECHNIKA』など、画面タッチゲームは続々登場しました。

スマホでは『GROOVE COASTER』『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』『SHOW BY ROCK!』『Dynamix』などなど、もりもりと画面タッチ型音ゲーが増え続けています。
全盛期って言っていいと思う。それぞれ独自の凝り方をしていて、あっちこっち手を出している人も多いのでは。


『Deemo』のRayarkの新作、『VOEZ』ムービーより

そんな中、日本で5月26日から配信された、画面タッチ音ゲー『VOEZ(ヴォイズ)』がすごい。とんでもなく気持ちいい。
作っているのは『Cytus』や『Deemo』を開発したRayark。いずれも現在iOS、Androidでプレイ可能。すでに数多くの人がプレイしています。
「音ゲー」の快感をどう引き出すかに特化されたデザインは、かなりの変わり種です。

幻想的な『Deemo』から、元気な『VOEZ』へ


『VOEZ』はコンセプトがめっちゃ爽やか! 青春だ!

『Deemo』は物静かで儚い物語を、ピアノのメロディを中心に表現しました。
たいていの場合、ノーツ(主に上や真ん中から降ってくる、タッチする記号)を叩くと、目立つエフェクトが出るもの。ところが『Deemo』はピアノの減衰音(振幅が徐々に小さくなって消えていく音のこと)を描くために、「消えるエフェクト」を採用しました。詳しくはこちらの記事を見てください。

スマホ音楽ゲーム『Deemo』が切り拓いた「ゲーム的革新性」とは?数々の音ゲーと比較してみた

さて『VOEZ』はというと、楽曲は一転して打ち込み中心の派手なものが多いです。タッチ時のエフェクトは大きめで、目立つようになりました。ノーツが大量に降ってきた時はエフェクトで画面下半分がギラギラ光るくらいに。


ノーツ密度みっちりであっちこっちから降ってくると、エフェクトの嵐に。

『VOEZ』で描かれるのは、少年少女の元気いっぱいな青春模様のストーリー。
パワーではちきれそうなわけですよ、なら音ゲーはこんなもんじゃたりない、もっと派手じゃないと、もっと躍動感がないと!
それを表現するのがレーンを動かすというシステム。
レーンが、画面が、右に左に激しく動く。画面タッチ音ゲーの遊び方の基礎ルールを、画面のエフェクトそのものに置き換えてしまいました。

画面タッチゲームの基礎ルール

画面タッチ音ゲーには、軸となる基礎ルールがいくつかあります。

タッチ・タップ・クリック……ノーツが一定のラインに重なった瞬間、あるいは光った瞬間に触れる。同じタイミングで降ってきた時は同時押しする。
ホールド……長い帯状のノーツが来た時に、ノーツが切れるまで画面をタッチし続ける。
スライド……斜めに降りてくるノーツを、指示通りの方向になぞる。
フリック・スラッシュ・スワイプ……ノーツが降りてきた時に、素早く方向通りに弾く

大体がこの4つ。ここにどう面白さを加えていくかが課題になってきます。
ボタン型の音ゲーは、「ボタンを押す」行為が快感のトリガーでした。それにあわせて楽器の音が鳴る、という『beatmania』や『ギタドラ』『ポップンミュージック』形式は、「演奏する」のがとっても気持ちいい。

一方、最近のタッチ系のゲームは、曲に対する演奏音がないものが多いです。流れている曲にあわせてタッチする。この形式の利点は、ボーカルに合わせた譜面がつくりやすい、ということ。


『VOEZ』のゲームシステム自体は、上からノーツが降ってくるベーシックなスタイル

画面タッチゲーは、ボタン型と比べると身体的快感や演奏感覚が少ない。
となると、視覚的快感、楽曲の面白さ、譜面のユニークさ、ハイスコア狙いのゲーム性の中で勝負しないといけません。
『VOEZ』も、タッチしても演奏音は鳴りません(タッチ音は鳴らせますが、別に曲にあわせたものではないです)。
そこで『VOEZ』が目指したのは、音ゲー操作によって画面を動かす、VJ的な快楽でした。
次の写真を見てください。


このようなホールドがきたら、どう動くのかワクワクしちゃうゲームなのですよ

先ほどの写真と違って、レーンの数が二本しかありません。
黒はホールドのノーツ。押さえながら白い横線をなぞっていきます。
つまりこれは、両手を使って右と左に動かしてね、という意味です。
この通り操作すると、レーンも左右に分かれていく
繰り返していくと、レーンがどんどん分裂したり、くっついたりします


右へずらせー! 「音にあわせて画面を動かす」のが目的なので、ホールド、スライド、スワイプの緩急が激しい


こんなにレーンが増えることも。多すぎぃ!

『Deemo』の時、固定レーンを完全に撤去する手法で、ピアノらしい演奏の仕方と、音の強弱(強い音はノーツが大きい)を表現しました。
これを応用しています。レーンはめちゃくちゃたくさんあるように見えて、実はあってないようなもの。レーン自体が「画面のエフェクト」のひとつになっています。
ノーツをタップすれば色が変わり、レーンは次々分裂する。スワイプとスライドで一気に画面端まで移動する。ああっ、画面をこんなに自由に、思い通りに動かせている、という万能感!


レーンがあっちこっち動くので、レーンの並びも色もめまぐるしく変わる。増えたレーンが最終的に収束していくのも気持ちいい

プレイしていて気持ちよさMAXなのは、高速スライドやスワイプで、画面全部が一斉に動く瞬間。例えば下の写真、これはどう動かすか考えてみてください。


一瞬なんだかわからん

「左から右に向かって、降ってくるノーツにあわせて一気に指を動かす」が正解。
そうやって動かしたらどうなるか。スライドしたスピードどおりに画面中にたくさんレーンが展開します。手品をしている気分になる。

他にもホールドし続けるとレーンがふくらんだり、スワイプでレーンが左右入れ替わったり、弾いたあとゴムのように戻ってきたり。曲ごとにあらゆるギミックが仕込まれています。

レーン移動を使ったパズル的プレイ

ちゃんとプレイしていると、画面を自在に操る神様気分に浸れます。
実は「タップしている手にあわせてレーンが動いている」わけではありません。元々レーンの動きはプログラムされたもの。手を離しても画面自体は動きます。自分が動かしているように感じるのは錯覚です。
「どう動くのが心地よいのか」計算して、譜面の動きを作りこんでいる。だからこそ、プレイしていて「いま自分が動かした!」という気持ちよさが襲ってくるという仕組み。

逆にゲーム側がレーン移動を利用して、パズル的に難易度を調整している部分も多々あります。たとえば「Tougenkyo」という曲のこのパート。
 

ん……?? なんかおかしく見えるぞ?
 
右レーンの場合。ひとつ目のホールドを右から左に動かすと、オレンジのレーンが右に移動して青レーンと入れ替わり、二個目のホールドも右に移動します。
これは白の横線だけ見て、右から左、右から左と繰り返すのが正解。画面がぐいぐい入れ替わるので一瞬わからなくなります。でもこのあたりの仕組みが理解できると、「音の歪み」を表現したスライド・ホールドがどんどん楽しくなってきます。
 

動かしていてテンションあがる瞬間。そしてフルコン狙いだと緊張する瞬間
 
ラッシュではこんな様子も。どう動かせばいいかは、考えてみてください。
なお、どうしても引っかかる人やハイスコア狙いの人向けに、ホールド・スライド系は全部押さえっぱなしでも判定が通る親切設計になっています。とはいえ幅が大きくてちゃんとなぞって動かしたほうが楽なところもあるため、テクニックを使いわけるようにこれまた計算されて組まれています。

その他にも、レーンがずーっと右左にゆれていて、スワイプするとレーンがぐるんと入れ替わる曲や、左から右に移動し続けたノーツが画面端に消えて逆画面端から出てくる、なんて曲もあります。

……うーん、このへんは言葉で説明してもなんとやらですね。動的なパズル要素は、『VOEZ』製作者も相当楽しんで作っているんじゃないかなあ。

現実時間とリンクした青春物語

『VOEZ』に登場する6人の少年少女は極めて明るく、キラキラ眩しいです。イメージカラーは白と空色でしょうか。
舞台は台湾。音楽に惹かれて集まった彼ら・彼女らが、バンドを結成していく様子を描いています。群像劇形式で、一応はボーカリストの雀が物語の中心の様子。
ゲームを一定条件クリアしていくと、ストーリーにまつわる「日記」が解放されていきます。

ゲーム内では基本的に、イラストとちょっとした手記、短いメッセージのやり取りだけで雰囲気のみ伝える形式。まだはじまったばかりということもあって、情報は多くありません。
 

アメリカ生まれ、ギタリストのジェシー。こういうほのめかしが多いのですが、実は……
 
LINEっぽいですね。他にはブログ形式のものも。
ゲームをやりこんでいくと、ストーリーが解禁されていく仕組み。……なんですが、物語の見せ方はかなり特殊。

公式サイトにはみんなのプロフィールが掲載されているほか、「日記」という項目があります。WEBとゲームと現実の日時とが、リアルタイムでリンクしている。
現実の2016年7月15日には、ゲーム世界における2016年7月15日の彼らの様子が見られる。イラストとストーリーで、その日時の出来事が追加され続けています。

インタビューによると、キャラクターたちのリアルタイムの成長を描く予定だそうで。現在は高校生、2年後にはキャラクターたちも2歳年をとって大学生になるとのこと。
音ゲーとは思えない凝り方ですが、『Deemo』プレイヤーなら「音ゲーで物語を表現したい」というこだわりは納得なはず。日記は後からでも読めるので、途中から追いつくのは可能です。
 

ホームページより。「2016 JUL 01」というのは、WEBに2016年7月1日に追加された+作中の7月1日の出来事、という意味
 

ホームページの日記は、物語形式です
 
ゲームの物語と相互補完しあっているので、ぜひともチェックしてみてください。
サービス開始からぶっ飛ばしてます。かなり長いビジョンですでに考えているんだなあ。

ぼくの今のお気に入りは、サバサバしていて超美少女なアイドル、台湾と日本のハーフ、佐々木優子ちゃんです。
「うるさい、このバカども!」とクラスのみんなに叫んだり、「情熱なファンの対応には手を焼いていた」という本音感あるところとか、いいですね! 
しかもベーシストでしょう? ベース女子好きなんです。素晴らしいですね。
あと彼女めっちゃ顔文字が好きらしく、それもゲーム内ストーリーのブログで反映されていて、読んでいるだけで面白い。


台湾と日本のハーフ、佐々木優子ちゃん。すっごいさっぱりした子です。キュート!

……と書きましたが、いかんせんまだ全然物語進んでいないので(そもそもベース触ってもいない)、今後どう描かれるか気になるところです。多分優子ちゃんは、バンドメンバーのまとめ役的な存在になるんじゃないかな。なってください。

新曲は毎週2曲ずつ追加されています。開発者いわく、収録楽曲数の最も多い音楽ゲームアプリを目指すとのことなので、期待大です。週2だと月8曲、1年で96曲……これはいけるかもしれない。
楽曲は一部無料、追加曲は課金で解放という形式ですが、ローテーションで自由に遊べる曲が入れ替わるので、一応無課金でも全曲遊べます。曲提供も、日本、台湾、中国、香港、韓国、フィリピン、インドネシアなどなど、各国のコンポーザーが集結しています。

動かしている感覚をすぐ味わいたい、という場合は「Aquarius」「Hop Step Adventure☆」「Supamax」あたりがオススメ。『VOEZ』ならではの「動く難しさ」を味わいたい人は「dynamo」「Tougenkyou」「Eastern Horoscope」に挑んでみてください。

[基本情報]
タイトル 『VOEZ』
制作者  Rayark(制作者様サイトはこちら) 
クリア時間 1曲2分程度
対応OS Android,iOS
価格 無料(ゲーム内課金あり)

ダウンロードはこちらから

iOS版

Android版

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