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最年少65歳、最年長94歳。世界最高齢のヒップホップダンスクルーがめちゃ青春してる!

ニュージーランドの東側、オークランドからフェリーで35分ほど行った先に、自然豊かなワイヘキ島がある。ビーチとブドウ園に囲まれたのどかな場所。

そこで暮らしている高齢者たちが、2013年にヒップホップダンスクルーを結成しました。5人の子どもを女手一つで育てた94歳のメイニー。夫が認知症のテリー。ヒップホップの動きは好きだけど音楽が苦手だというカーラなどなど。

平均年齢は83歳。だれもが腰を手術したことがあったため、クルーの名まえは「The Hip(腰) Op-eration(手術) Crew」に決まり。

若人は夢を追いかけ、
老人は思い出の回想に浸る?

最年少65歳、最年長94歳。世界最高齢のヒップホップダンスクルーがめちゃ青春してる!

そんなステレオタイプは彼らに当てはまりません。目は見えないし、耳は聞こえないし、体は動かない。大きな心臓手術を経験した人もいれば、車イスが必要なメンバーもいます。

それなのに、彼らはラスベガスで開催されているワールド・ヒップホップ・ダンス・チャンピオンシップに挑戦したのです。それは、ヒップホップダンスのオリンピックとも言われている大会。でも、なんでまた?

「エイジズム」への反抗。

最年少65歳、最年長94歳。世界最高齢のヒップホップダンスクルーがめちゃ青春してる!

2012年に話題になったYouTube「世界最高齢のフラッシュモブ」は、“世界最低レベルの振付師”と自身を説明する女性、ビリー・ジョーダンによるもの。この時はまだグループとして体を成してはいませんでしたが、この活動が「The Hip Op-eration Crew」の前身となりました。

エイジズムを課題として捉えていた彼女は、その偏見を変えたかったのです。年を重ねることに反抗したかったわけではありません。老人は虚弱で、社会に貢献できず、新しいことを学べない、テクノロジーも使いこなせず、何もしたがらない、自分が快適だと思っている環境に閉じこもっているーー。そんな、社会が持つ一方的なイメージを払拭したかったそう。

動画は再生回数300万回を超えて大ヒット。その結果を受けて、2013年にヒップホップダンスグループを結成することに。

挑戦するにあたって参考にしたのは、オークランドにある「デザイア・ダンス・アカデミー」の在校生たちでした。彼らは、2004年にニュージーランド勢として初めてワールド・ヒップホップ・ダンス・チャンピオンシップに出場した経験があります。人生の後輩だけど、ダンスでは先輩。そうして彼らと交流をはじめ、一緒に夢を追いかけはじめたのです。

夢を追いかけるのに、
年齢は関係ない!

最年少65歳、最年長94歳。世界最高齢のヒップホップダンスクルーがめちゃ青春してる!

耳慣れないリズムに、昔のようには動かない体。持病もあるし、なにかあれば家族に迷惑がかかる。ラスベガスまでの旅費もないし、パスポートもない。 前途多難だったけど、彼らには“勇気”がありました。

悪戦苦闘をジョークで笑い飛ばしながら、メンバーは一つひとつ課題を乗り越え、「ラスベガスに行く」 という夢へと向けて一直線に進む。新しい世代や音楽との出会いを楽しみ、「今が一番楽しい!」と語り合いました。

そうしていくうちに、クルーは10代が集まるニュージーランドの大会に出場してスタンディングオベーションを受けるまでに成長。その活動を知ったアーティストたちからMVの撮影や楽曲提供のオファーがきはじめたのです。高齢者が掲げたアリエナイ夢は、メディアに取り上げられ、関心を集めるようになっていきました。大きな夢への道が拓けてきたのです。

ドキュメンタリー映画にも!

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