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寝ても寝ても眠いって睡眠障害? 放っておけない過眠症“ナルコレプシー”

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ぐっすり寝たはずなのに、日中、なぜか眠くて目を開けていられない…。そんな症状が続いているとしたら、それは睡眠障害である過眠症のうちの一つ、“ナルコレプシー”かもしれません。

ナルコレプシーは、働き盛りの成人がかかると、大切な会議中に眠気に耐えられず意識を失ってしまうなどちょっと厄介なことも。また、大きなミスや事故のもとにもなるので、心当たりのある人はきちんと診断してもらい、適切な治療を受けることが必要なのです。

睡眠障害の一つ、過眠症“ナルコレプシー”の症状とは?

ナルコレプシーは、突発性過眠症、反復性過眠症といった過眠症のうちの一つです。

罹患率は、世界では平均して2000人に1人。日本に限ってみると600人に1人と、世界的に見ても患者が多い睡眠障害です。

日中、強烈な眠気に襲われる睡眠発作は他の過眠症の場合にも見られますが、特に“ナルコレプシー”と呼ばれる睡眠障害の場合、さらに情動性脱力発作(カタプレキシー)、金縛り、悪夢といった別の症状が伴います。

カタプレキシーは、笑ったり怒ったり驚いたりと、感情が大きく動いたときに突然脱力してしまうものです。その症状は人それぞれで、軽く力が抜ける場合もあれば、腰が抜けたように倒れてしまうこともあるといいます

ナルコレプシーにかかると、会議や試験中、会話の最中でも突然強い眠気を覚えるため、トラブルや事故につながるリスクが高く危険。また、睡眠障害ではなくただの「怠け病」と誤解されがちで、自己管理不足や睡眠不足ととらえられてしまうこともあるので、とても厄介な病気なのです。

原因はオレキシン不足? 謎に包まれたナルコレプシーのメカニズム

ナルコレプシーにかかってしまう原因は、「睡眠中、レム睡眠とノンレム睡眠が正常に切り替えられないために起こる」ともいわれていますが、まだはっきりとした理由は判明していません。

通常の睡眠なら寝入ってから深い眠りであるノンレム睡眠へと段階的に移行し、寝付いて1時間以上経ってからレム睡眠が現れますが、ナルコレプシーの場合は、ノンレム睡眠を飛ばして突然レム睡眠に切り替わってしまうと考えられています。

また、ナルコレプシー患者の約90%にオレキシン不足が認められているため、オレキシンの欠乏を要因として挙げる声も。

オレキシンは脳内の重要な神経ペプチドで、睡眠・覚醒状態を適切に調整し、興奮したり、感情が揺さぶられたりしたときに分泌され、脳を覚醒状態(起きている状態)に安定させる役割があります。

オレキシンが減ると、脳を覚醒状態に保てなくなってしまうと考えられますが、ナルコレプシー患者のオレキシン濃度がなぜ低くなるのかは、まだ分かっていません。

セルフチェックもできる! ナルコレプシーのチェック方法

睡眠障害によって急な睡眠発作が起こり、事故やトラブルに見舞われないためにも、早めに治療を受けることが大切です。

ナルコレプシー、特にカタプレキシーを伴うナルコレプシーの診断には、スイス・ナルコレプシー・スケール(SNS)が有効であるという報告があります。SNSは、睡眠に関する100以上の質問に対する回答を基に分析するもの。

例えば、「どのくらいの頻度で寝付きの悪い日がありますか」という質問に対し、「全くない」から「ほとんど常に」までの回答の中からあてはまるものを選びます。こうしてすべての質問に回答し、算出された合計スコアが0より小さいと、ナルコレプシーの疑いが強いということになります。

また、「エプワース眠気尺度」という方法を使えば、ナルコレプシーを簡単にセルフチェックすることも可能です。これは、日常生活の中で感じる眠気を評価するテストで、世界の医療現場でも採用されています。質問は、さまざまな状況を仮定して、その際にどのくらい「うとうと」するかを尋ねるというものです。

例えば以下は、日本呼吸器学会が公開している「エプワース眠気尺度」日本語版の質問項目のうちの一つ。

1問目:「座って何かを読んでいるとき(新聞、雑誌、本、書類など)」

この質問に対して、

「うとうとする可能性はほとんどない」

「少しある」

「半々くらい」

「可能性が高い」

の回答から最もあてはまるものを選びます。

回答にはそれぞれ0~3のポイントが設定されているので、回答のポイント数の合計を算出。合計ポイントが高いほどナルコレプシーの可能性が高くなり、11ポイント以上の場合は睡眠障害の疑いがあると考えられるそう。

ナルコレプシーをはじめとした過眠症は、思わぬリスクをはらんでいます。こうしたチェックを行い、早期に過眠症の疑いをもつことはリスクを避けるうえで重要です。セルフチェックの点数はあくまで目安になるものの、高得点が出た場合には自分で病気だと決めつけて自己流対処をするのではなく、専門家の診察を受けましょう。

≪参考≫

・Mayo Clinic

・Swiss Narcolepsy Scale(SNS)

・日本呼吸学会雑誌第44巻第11号

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