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服選びに8時間! 絶対に手を抜かないスタイリストがすごい

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服選びに8時間! 絶対に手を抜かないスタイリストがすごい

プロのスタイリストが、装いに悩んでいる人の服選びをお手伝い。すると、体型も顔も同じなのに、コーディネートの前後で、その人の印象がガラリと変わり……。

テレビでよく見かける光景ですが、「画面の向こう側のできごと」とは思いつつも、どこかで「自分もいつかチャンスがあれば」と思ったことはありませんか?

では、実際にパーソナルスタイリストにコーディネートをお願いした場合、どんな風にコーディネートが進んでゆくのでしょうか。

そこで今回は、発売後2ヶ月を待たずに4刷が決まり好調な『4つの性格タイプから見つける いつの間にか人生が変わる服』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)の著者で、パーソナルスタイリストとして活動している、みなみ佳菜さんに、お客さんとどのようなやりとりをしながら服のコーディネートを決めていくのかを聞きました。

――まずは、みなみさんが、今のお仕事に就かれたきっかけを教えていただけますか。

みなみ:大学卒業後、外資系ブランドで販売員やマネージャーの仕事をしていました。そんななか、たまたま手に取ったファッション雑誌で「パーソナルスタイリスト」という職業があることを知ったのが直接のきっかけですね。34歳のときでした。

――興味を持ってから、実際にパーソナルスタイリストの仕事を始めるまでというのは、どのような流れだったのでしょうか。

みなみ:興味を持って間もなく、パーソナルスタイリストの第一人者である政近準子さんが主宰するスクール「パーソナルスタイリストジャパン」に入りました。

レッスン開始当初は、受講生が20名いたのですが、半年後の修了時まで残れたのは10名ほど。それだけレッスンがハードだったということです。ほぼ24時間体制で政近さんからバンバン課題が飛んできて、生徒側がそれに必死にこたえると、また即座にレスポンスがある……という感じでしたから。

でも、当時このスクールでは、最優秀修了者だけが政近さんの会社に入ることができたんです。

私の場合、中盤のころにはコンスタントに上位に入るようになったので、修了を待たずして、政近さんから「一緒に働きませんか?」とお声をかけていただけましたが。

そんな流れで、パーソナルスタイリストの仕事に就くことができ、その後、2010年に独立して、今に至っています。

――スクールで学んでいたころ、政近さんからいわれたことで、特に印象に残っているのは、どんなことですか。

みなみ:「やれることを、やれるだけやりなさい」という教えです。これは今でも、常に自分に問いかける言葉として大切にしていますね。

パーソナルスタイリストとして、私はお客様から「安くないお代」を頂戴しています。その分、お客様の期待値はものすごく高い。少しでもその期待を裏切るようなことをすれば、二度とオーダーしてもらえなくなります。

なので、独立した今となっては、「この仕事には、そういう怖さ(お客様からの厳しい評価にさらされていることの怖さ)があるんだよ」という政近さんなりの愛ある戒めの言葉だと思っています。

――政近さんの言葉は、結果として、今のみなみさんの仕事にどう根づいていると思いますか。

みなみ:自分の仕事のスタイルのあらゆる部分にこの教えが染み込んでいるので、特定の作業を取り出して「これ」と言い切るのは難しいです。ただ、あえていうなら、ひとり一人のお客様に対して使うエネルギーの多さ、でしょうか。

アパレル業界での「店頭における顧客一人あたり平均接客時間」は20分といわれていますが、私はひとりのお客様に対して、平均8時間ほどかけます。

これは、政近さんの「やれることを、やれるだけやりなさい」という教えの影響だと思いますね。とにかく、「あれもできるんじゃないか、これもできるんじゃないか」と頭をフル回転させながら、ひとり一人のお客様と徹底的に向き合います。

――たしかに、単純に時間だけで考えても、ふつうの店頭接客にくらべて相当なエネルギーを投じているということになりますね。その時間でどんなことをしているのでしょうか。

みなみ:まず、その方の人となりが見えてくるまで、徹底的にヒアリングすることから始めます。これは、後でお話しする「内面と一致した服選び」をするために必要だからです。

次にワードローブチェック、つまり、その方が現状どんな服をもっているのかを見て、「要るもの」と「要らないもの」とに振り分けます。

ここでいったん、「要るもの」として残した服だけでコーディネートします。買ったままクローゼットで眠っていた服の活かし方を示すために。このステップを踏むことで、「こんな着方もあったんだ!」と驚かれることがよくあるからです。

結果、べつに新たに服を買わなくても、組み合わせ次第で、いま持っているものだけで充分ということになり、「服を買うのはやめましょう」となるケースも少なくありません。

また逆に、ここまでやってみて、「やっぱり新しい服が必要」となれば、お店に行って、こちらが予め選んでおいた服を試着していただきます。ただその際も、私はセールスマンではありませんから、お客様に着ていただいて、万が一「合わないな」と思ったら、その旨を率直に伝えます。

そして最後に、ワードローブチェックで捨てずに残した服と、新たに買ってきた服をコーディネートします。これら4つのステップに、それぞれ2時間ほどかけるので、トータルで8時間というわけです。

――ヒアリングでは、どんなことを聞くのですか。

みなみ:私の場合、7割のお客様が女性なので、お子様がいらっしゃる方であれば育児のお話なんかも聞いたりします。それと、働いている方であれば、どんな業種・役職に就いているのか等も聞きますね。

お客様が「自分にピッタリな服」を選ぶための第一歩は、自分の性格を把握すること。服(=外見)は、あなたの本質(=内面)を表現するツールにすぎないのです。

ただ、自分だけでそれを把握するのは難しい。だからこそ私のところへオーダーが来ているという部分もあるので、ヒアリングでは、その方の仕事やプライベートのことを全てひっくるめて聞いて、できるだけ正確に、その人となりを理解するよう努めています。

(後編へ続く)

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