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5万円以下の機械式時計 Knot「AT-38」スゴイらしい!

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画像提供:Knot

Apple Watchなど、ハイテクなスマートウォッチに注目が集まる一方、最近はアナログの腕時計も売れ行きが好調なのだそう。セイコーホールディングス、シチズンホールディングス、カシオ計算機の国内時計メーカー大手3社は、そろって好業績。50万円以上もする高級な機械式時計が、訪日外国人を中心によく売れているそうです。そんななか、2014年に創業したベンチャー腕時計ブランド・Maker’s Watch Knotが、45,000円という破格の値段の日本で製造した機械式時計を販売。業界内で大きな注目を集めています。

機械式時計の特徴は?

腕時計というと「ボタン型の電池で動くもの」と思われがちですが、それは「クオーツ時計」の話。機械式時計はゼンマイで動く、昔ながらの時計です。両者の違いは秒針の進み方に現れ、クオーツ時計が「チッ、チッ」と1秒ごとに秒針が進むのに対し、機械式時計は「チチチチチ」と、細かく滑らかに秒針が進んでいきます。機械式時計の歴史は数百年にもなり、「機械式時計を持つことは、男のステータスだ」なんてファッション誌で語られることも。では、なぜ新進のKnotは、この日本製機械式時計を45,000円という値段で販売できたのでしょう? 代表の遠藤弘満さんに聞きました。

日本製の機械式腕時計を、リアルプライスで

「私が20代のころは、ロレックスやタグホイヤーなど高級ブランド時計への憧れがありましたが、今の若者は腕時計離れが進んでいて、特に機械式時計への興味はかなり薄いと思います。一方で、50万円もする機械式時計が、日本人ではなく、訪日外国人によって爆買いされています。Knotは『日本の腕時計文化を復活させたい』『made in japanのエントリーウオッチブランドとして、時計の魅力を伝えていきたい』という思いで創業しました。機械式時計においても、国産機械式時計のエントリーウオッチブランドでありたいと考えています。日本製の機械式時計を正直な価格で提供し、今の日本の若者にも身につけてほしい。そんな思いで創業からチャレンジし、16ヶ月の歳月を経て、ようやく完成したのが機械式時計『AT-38』です」(Knot・遠藤弘満さん・以下同)

高性能時計の証、ハイビートムーブメント

前出の通り、機械式時計は、細かく滑らかに秒針が進んでいきます。逆にいうと、どれくらい滑らかに動くかが、性能を見極めるポイントです。「AT-38」の場合は、時計の心臓部であるムーブメントに、CITIZEN MIYOTA製「cal.9015」ハイビートムーブメントを採用しているそう。

画像提供:Knot

「1時間に28,800回、1秒間に8回の振動を刻む高速振動ムーブメントです。振動数が高くなることで、秒針の振り幅は小さく滑らかになり、時計の精度は飛躍的に高くなりました。また『cal.9015』は、わずか3.9mmという薄さも特長。これは、それまで薄型高性能の8振動ムーブメントとして、世界的に人気を博していたスイス製『ETA2824』をも凌駕します」

これにより、「AT-38」は、フォーマルウエアにもあわせられるドレスウオッチの基準である幅38ミリ内に納めながら、厚さ10ミリを実現。裏蓋が透明のシースルーバックなため、機械が動いている姿を視認することもできます。

画像提供:Knot

世界最高水準のケース

男のステータスとして選ばれる機械式時計は、もちろんその見た目の美しさが何よりも大事。その点、「AT-38」のケースは、国内最高峰機械式時計のケースを製作する林精器製造が手掛けているそう。

画像提供:Knot

「素材は、医療の分野で全世界的に使われている、超高純度のステンレス『ステンレススチール316L』。ケース製造は、このステンレス板を刳り貫くところから一貫して、福島県須賀川市にある林精器製造の工場で行われます。なかでも、ケースを歪みのない美しい平面に仕上げる技術こそが、林精器製造が世界に誇る『ザラツ研磨』。日本の高級時計以外ではほとんど用いられることがなく、職人も国内に数人しか残っていません」

ザラツ研磨は、ベゼル(風防の周りに取り付けられるリング状のパーツ)など、部分ごとに施されます。鏡面のように物を映るほどツヤが出るポリッシュ仕上げは、「美しい!」のひと言です。

日本の伝統文化や技術を継承していく

ムーブメント、ケースと、“日本製”であることにこだわって作られた機械式腕時計「AT-38」。でもなかには、日本ではほとんど行われなくなっ技術もあったそう。

「インデックス(文字盤の数字)の“植え付け”です。技術が継承されず、日本でこれを行えるところはありませんでした。そこで、海外で文字盤製造を行っている工場に依頼し、その技術を私たちのパートナー会社に学んでもらい、技術を復活させました」

画像提供:Knot

そこまでして“日本製”にこだわる理由は?

「日本の伝統文化や技術を後世に継承していきたいんです。でもそのために必要なことは、『技術継承の問題を抱えているところに若者を連れて来る』…ことではないと思います。先にマーケットを作り、仕事を作ってあげることが大事。いい製品を作って、それをたくさん売ることで、失われかけていたり、すでに失われてしまった技術を、日本にもう一度根付かせたいですね」

(今回紹介した商品)

・Knot AT-38/45,000円(税抜)

Knot 公式サイト AT-38紹介ページ

取材協力/Knot

取材・文/島尻明典(verb)

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