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まだ心の準備ができていなかった。思いがけない妊娠発覚でキャリアを捨てる決断をした私

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私は、結婚してからも仕事を続けていたため、それなりに仕事を任されるようになっていました。しかしそんな矢先、突如の不正出血。市販の妊娠検査薬は陽性反応。

普通なら嬉し涙を流すところですが、まだ新婚でしたし、「赤ちゃんが欲しい」なんて思ったことのなかったわたしは、不安でいっぱいになりながら産婦人科を受診しました。

普段、産婦人科なんて健診くらいでしか用がありませんでした。そんなわたしがまさか、お腹の大きな優しいまなざしのお母さんたちに囲まれて待合室にいる…。産婦人科に不慣れなわたしはなんだか場違いな感じがして、とても萎縮してしまっていました。

そして、検査結果は思った通り。

「おめでとうございます。妊娠してます。心臓の音が聞こえますか?一生懸命動いてますよ。」

「8週目くらいですね。つわりが出始めていませんか?」

先生の言葉と自分の色んな感情が入り交じってしまい、気づいたら涙が溢れていました。お腹の赤ちゃんには申し訳なかったのですが、決して嬉し涙ではありませんでした。

「…まだ時間はあるからよく考えてください。」

そして先生には、わたしの涙が意味するものがわかってしまったようです。 関連記事:23歳、フライング妊娠!世間の目、お金、仕事…不安の中、夫の反応は… by ナナハル

わたしは地方の中小企業に勤めていました。世間では産休や保活などと話題にはなりますが、それは都会での話です。勤め先の企業では産休や育休を取得しづらく、ほとんどの女性社員は結婚・妊娠を機に辞めていってしまいました。キャリアを積み上げていこうとしていたわたしにとって、妊娠は仕事を失うのと同じことだったのです。

その晩、夫に妊娠を報告しました。

「嬉しい…けど、まだ結婚したばっかりだし、俺だけで家計を支えられるか正直不安。父親になるっていう心の準備もできてない。」

わたしは、こんな不甲斐ない男を選んでしまった(泣)!と落ち込みました。しかし、わたし自身も正直迷っていたのです。

せっかく歯を食いしばって築いてきたキャリアはどうするのか。

本当に母親としての役目を果たせるのか。

お互い不安だらけで赤ちゃんを産んでいいのか、夫との話し合いは続きました。初めてのエコー写真を傍らに…。

しかし、大雑把な性格の夫婦なので、

「もうさ、悩むの面倒くさいから産もう。産んでから考えよう!」

「産むのはアタシなんですけど!」

…こんなやりとりの末、結局産むことになりました。

後先考えずに、ただ目の前の問題を解決しようという気持ちもあったのかもしれません。

そして、夫婦で話し合った結果、わたしは仕事を辞めました。

両親が共働きだった夫は、寂しい思いをしたこともあったらしく、子育てが落ち着くまでは家にいて欲しいとのことでした。

しかし実際は、産もうと決めても迷いや不安はなかなか消えません。優柔不断の極みです。しかし、大きくなったお腹にあてられた4Dエコーで我が子の横顔を見て、ようやく嬉し涙を流すことが出来ました。

今思うと、エコーで見えた娘は、迷い続けるわたしの道の指針になってくれたのかもしれません。以前の仕事は続けることはできませんでしたが、新たに仕事を始めることができました。

でも、娘が大人になる頃には、キャリアも結婚も出産も、全て手に入れられるような社会になったらいいなあと思いますね。 関連記事:「家庭での宝物に心と時間を費やして」 産休開始直後、仕事のリーダーから届いたメッセージに涙

著者:スミレ

年齢:31歳

子どもの年齢:5歳・2歳

長女5歳と長男2歳の育児に奔走中です。長女が1歳のときに企業受付として社会復帰しましたが、長男を妊娠時に退職。現在も虎視眈々と社会復帰を狙っています。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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