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濃厚な甘さがクセになる!熱帯気候と霧がつくるセイロンティーの魅力って?

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Photo credit: Yoshikawa Hiroyuki 「シギリヤ博物館(Sigiriya Museum)」

インド半島の南東沖に位置するスリランカ民主社会主義共和国。主要言語のシンハラ語で「光り輝く島」という意味を持つこの国は、決して大きくはないものの、その国土の中には、多様な自然や文化の魅力がぎゅっと詰まっています。

今回は、スリランカを語るうえで欠かせないセイロン紅茶の産地とその魅力についてご紹介します。

スリランカとは

皆さんは「スリランカ」と聞いて、何をイメージしますか? 褐色の肌に、鮮やかな色合いのサリー。スパイシーなカレーの香りと、癒しのアーユルヴェーダ…。

今は日本からスリランカの首都コロンボまでの直行便が、スリランカ航空による週4便のみ。その状況を考えると、日本人にとっては、まだまだ馴染みの浅い国なのかもしれません。 そんなスリランカですが、2009年、長年にわたって続いた内戦が終結して以来、劇的に渡航者数が増えているのです。

MasterCardが行った「渡航先ランキング」の調査によると、2009年から2015年の6年間で、首都コロンボへの渡航者増加率は世界一伸びているのだとか。

このデータが示すように、実際にこの地には、仏教の聖地キャンディの中心部に位置する仏歯寺や、世界遺産のシーギリヤ・ロック、ゴールの旧市街と要塞、さらに、世界有数のビーチリゾートであり、世界中からサーファーが集まるヒッカドゥワなど、見ごたえのあるスポットが満載! 

そのような理由もあって、世界から注目を浴びながら、観光地として発展を遂げつつあります。

Photo credit: Iryna Bykova「シギリヤ博物館(Sigiriya Museum) 」

Photo credit: Yoshikawa Hiroyuki 「Sri Dalada Maligava 」

そしてもう1つ注目すべきは、人々のあたたかさです。 第二次世界大戦後、1951年にサンフランシスコ講和条約が締結されてから、世界で最も早く日本と正式な外交関係を結んだのがスリランカだったという歴史があります。この事実からも感じ取れるように、親日家がたいへん多いのです。

渡航者数が増加しているとはいえ、まだまだ街中では珍しい観光客の姿。しかし、遠くから市場で慌ただしそうに仕事をする女性たちを見つめていると、みな驚くほどきれいな笑顔で手を振ってくれました。

紅茶畑の様子

Photo credit: Michał Mydło Medyński 「Pedro Tea Factory」

皆さんは「スリランカの紅茶畑」と聞くと、もしかしたら広大な土地、過酷な熱帯気候の中で行われる長時間労働など、劣悪なプランテーションのような光景をイメージする人もいるかもしれません。

しかしヌワラエリアの紅茶畑には、涼やかな気候の中で、穏やかに労働する女性たちの姿がありました。労働の合間には甘いお菓子とお茶を飲み、仲間同士和やかに笑い合いながら作業をすすめる姿は、想像とは全く違ったものでした。

延々とつづく紅茶畑をバスで巡る中で、付近には彼女たちの住宅がありました。お世辞にも清潔で整った環境とは言えず、むしろ大雨が降れば、たちまち水浸しになる様子が容易に想像できてしまう家屋。その前で、5〜6人の小柄な子どもたちが、筆者らの乗るバスを目で追っていました。穏やかに迎え入れてくれた女性たちの姿を想うと、自分にとっての「幸せ」とは何か、考えるきっかけになる旅になるかもしれません。

セイロン紅茶の魅力

“Nuwara Eliya tea farm” (photo taken by witer)

スリランカは、紅茶の輸出量が世界一という紅茶大国です。インドを植民地として紅茶生産を発展させたイギリスは、さらなる成功を求め、隣国スリランカのセイロン島にも手をのばし、茶園をつくりました。

高温多湿で、自然の霧が発生しやすいスリランカの熱帯山岳地帯は、紅茶栽培に絶好の気候条件。高い品質の茶葉が生産できるこの地には、現在でもイギリスの有名紅茶メーカーの茶園が多く存在しています。

スリランカの紅茶は、品質の段階が3つに分かれています。スリランカの中でも、ウバ・ヌワラエリヤ・ディンブラなど、標高1200m以上の高地で栽培されるのが「ハイグロウンティー(高地産)」と呼ばれる品種。濃厚さとさわやかな渋味が特徴のこの品種は、セイロン紅茶の中でも最高級品種と言われています。味が濃いのでミルクティー向きです。

標高600m~1200mの茶園で栽培されるのは「ミディアムグロウンティー(中地産)」。仏歯寺のあるキャンディがその産地として有名です。程よい渋味とバランスのとれた芳香が特徴で、クセがないため誰にでも愛される味わいです。

さらに低い標高600m以下の茶園で栽培されるのが「ローグロウンティー(低地産)」です。味が薄く、色が濃いこのタイプは、古い王国の名がついた「ルフナ」が有名。産地であるサバラグムワでは、年間通して良質な茶葉を収穫でき、重めの渋味とスモーキーな香りが特徴です。

これら産地や紅茶の種類、あまり耳慣れない言葉ではありますが、実は日本で身近な商品として販売されているのです。キリン「午後の紅茶」シリーズやユニリーバジャパンのブランド「リプトン」には、これらさまざまな産地の茶葉が採用されています。ストレートやレモンフレーバー、ミルクティーなど、飲み方によって、茶葉の性質を変えるこだわりようです。

紅茶工場の様子

”tea factory” (photo taken by writer)

紅茶畑からほど近い場所には、観光客でも気軽に見学ができる紅茶工場がいくつかあります。筆者が訪れたのは、ヌワラエリアという地区にあるGLENLOCH Tea Factory。

付近の茶畑で摘まれた茶葉は、これらの工場で加工され、消費者のもとに届けられます。工場内は、独特のむわっとする青いにおいでいっぱい。というのも、摘みたての茶葉から水分を飛ばす「萎凋」や、茶葉をほぐす「揉捻」という作業が、ほぼすべて見学者も自由に出入りできるエリアで行われているのです。

“raw tea reaf” ( photo taken by writer )

作業エリアのそばには、見学者用の売店や、でき立ての紅茶が楽しめる喫茶スペースも。加工されたばかりの紅茶は、間近で作業工程を見学した思い出とともに、お土産にも最適です。 遠く離れた日本の地でも日常的に愛されているセイロン紅茶。スリランカを訪れるからには、その細やかな違いを感じてみてください!

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*Yoshikawa Hiroyuki「ふらりスリランカ旅行
*Iryna Bykova「Sri Lanka Memories
*Michał Mydło Medyński「Sri Lanka

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