ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

虫歯リスク減らす新型入れ歯「ノンクラスプ式」の利点

DATE:
  • ガジェット通信を≫

歯科治療において本当に歯を抜かなくてはいけない時でも、きちんと「選択肢」が提示されているとは限らない。部分入れ歯にしても、両端に固定するための金具(バネ)のついたものがまず思い浮かぶが、違うタイプも存在する。

 金具のついた入れ歯の場合、金具が触れる部分などに虫歯のリスクが生じることはままあるが、そうした不都合を減らせる「新しい入れ歯」もあるのだ。

「私も使っているんですよ。ここなんですけど、見た目じゃ入れ歯って全然わからないでしょ?」

 そう語るのは歯科医の大神京子院長(ウエストデンタルクリニック、東京・新宿)だ。 大神院長が使っているこの入れ歯は「ノンクラスプ式」と呼ばれるものだ。

 従来の部分入れ歯についている金具がノンクラスプ式にはない。その代わりに「フィンガー」と呼ばれる、歯肉にあたる部分が両隣の歯の出っ張りに引っかかり固定される。

「一般的な入れ歯は(土台部分が)硬くて分厚いけど、ノンクラスプ式は非常に柔らかくて薄い。入れ歯を使う人が一番嫌がる『口中の違和感』が小さく、慣れるとつけているのを忘れてしまうくらい。素材も変わり、よくある“ガムや が入れ歯にくっつく”といった悩みもほとんどありません」

 このタイプの部分入れ歯は日本でも10社以上から発売されており、代表的な「バルプラスト」は50年以上前に米国で開発された。世界100か国以上に普及、日本でも2008年から供給されている。非常に薄くて軽く、金属アレルギーの心配もない。

 大神院長が使っているのは、日本で開発された「ウェルデンツ」。世界初のポリプロピレン素材のノンクラスプ式入れ歯で、吸水性が低く、衛生的で匂いがつきにくい。「お手入れは一日一回、外してブラッシングするだけ。装着したまま寝ても大丈夫です」(ウェルデンツジャパン山田邦博社長)

 バルプラスト社の製品の場合、専用の洗浄液につけるなど手入れの仕方は製品によって異なる。

 もちろん、ノンクラスプ式の入れ歯にも「柔らかい素材なので細かな傷が入ってプラーク(歯垢)がつくことがあるので、ブラッシングや研磨などの手入れが定期的に必要になる」(山田社長)といった注意は必要になるが、金具の部分に食べ物が詰まり、そこから虫歯になるリスクは解消される。

●レポート/岩澤倫彦(ジャーナリスト)

※週刊ポスト2016年7月15日号

【関連記事】
江戸時代に木製の総義歯が存在 入れ歯技術は当時から世界一
歯のブリッジ治療には「歯を失う負の連鎖」もある
歯のびっくり新常識 歯ブラシ濡らさず必要以上にすすがない

NEWSポストセブンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP