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メークドラマ再現なるか 広島&巨人OBとヨネスケが分析

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 1996年の流行語大賞となった「メークドラマ」は、当時の巨人・長嶋茂雄監督が最大11.5ゲーム差を引っくり返して優勝した巨人の快進撃を差した言葉だ。この年、6月末の時点で首位を独走していたのは広島カープ。今年も同様に広島が首位を独走している。広島ファンは20年前に起こされた奇跡のトラウマが焼き付いている。専門家は「メークドラマ再現」の可能性を、どう見ているのだろうか。

 広島OBで元監督の達川光男氏がいう。

「1996年時とはまったく状況が違う。あの時の巨人には投打ともしっかりした柱があった。一方のカープは中心選手をケガで1人、2人と欠いていくと選手層の薄さが露呈していった。

 しかし、今年のカープは少々の故障者が出ても誰かがカバーできる。それに、球団もこの時期にピッチャーを補強した。これだけ走っているなら、常識では補強はしませんよ。それだけ、カープには20年前の教訓が生きているということです」

 広島は6月25日に新外国人のスティーブ・デラバー投手(32=レッズ傘下3A)獲得を発表、7月中旬に来日予定だ。195センチの長身から投げ下ろす150キロのストレートとスプリットが武器で、中継ぎ、抑えの緊急補強と見られている。

「先手、先手を打っているので、今年は崩れようがないと思う」(達川氏)

 1996年当時広島の二軍監督だった安仁屋宗八氏も同意見だ。

「1996年のカープは中継ぎが手薄だったが、今年はヘーゲンズ、ジャクソンが7、8回を投げ、最後を中崎翔太につなげている。これが大きく違う。1996年の失速は、先発を中心としたピッチャーの崩壊が原因だったが、今年は夏場で先発陣がへばっても大瀬良大地、福井優也、横山弘樹などが戻って来る。むしろ追いかける巨人の方が地力に欠ける。メークドラマの再現はない」

 反論を期待して巨人ОBにも水を向けたが、何とも自信なさげな声が上がる。1996年当時巨人でプレーしていた広澤克実氏がいう。

「あの年の巨人は、戦力が充実する中で前半戦を勝ちあぐねていただけ。今年の戦力とは雲泥の差です。阿部慎之助や村田修一のように全力疾走できないレギュラーがいるようなチームはダメ。今の巨人は現状維持が精一杯で、自ら上がっていく要素がない。広島にも抑えの中崎をはじめとしたウィークポイントがないわけではないが、それでも今年は広島に分があると思う」

 当時、巨人の内野守備コーチだった篠塚和典氏は、「昔はなかなかゲーム差が縮まらなかったけど、最近は5連敗したり6連勝する時代。だから何が起こっても不思議はない」と話す。

 とはいえ、メークドラマには絶対条件があるという。

「1996年は、大差がついてしまってからも長嶋さんが“勝負は最後まで分からない”“8月になれば一波乱ある、9月には一山ある”とチームを鼓舞し続けた。選手もそれに感化されて、目の前の試合を1つずつ一生懸命戦っていくうちに、相手が勝手につまずいてくれた。長嶋さんの信念が現実を引き寄せた」

 20年前との大きな違いは「監督の覇気」。窮地でも絶対勝つと信じて疑わないミスターと、いつもベンチでドンヨリしている高橋由伸監督では、ナインの士気もまるで変わってくる。

 巨人ファンのタレント、ヨネスケ氏はエールを送る。

「高橋監督は長嶋さんと同じ千葉県出身でしょ。きっと長嶋さんと同じ熱い血が流れていますよ。何かのきっかけで勝ち始めれば、チームの雰囲気はガラリと変わる。メークドラマはきっと起こりますよ!」

 7月の直接対決は、20年前の因縁を断ち切るのか、それとも……。

※週刊ポスト2016年7月15日号

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