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相続と刀剣類

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 ある天気がよい日に、自宅近くの商店街をぶらついていたら、今まで気が付かなかったのであるが、刀剣を販売している店舗があった。
 日本刀とは本当に不思議なもので、思わず魅入られてしまい、それを使ってみたくなるものである。日本刀には、不思議な魔力があるとしかいいようがない。

 かなりのお金持ちの人が死亡し、相続問題が発生した。奥さんからの依頼であったが、亡くなったご主人は資産家であったから、2棟のビルは所有しているし、自宅には夥しい数の美術品があり、さらに4振りくらいであったと記憶しているが、日本刀があった。
 また、被相続人名義の銃砲刀剣類登録証もあった。この時点では、具体的に相続でもめているという状況ではなかったので、相続財産の一覧表を作成するくらいで済むかと思っていたが、後ほどになって、相続人間においてかなり揉めた。

 それはさておき、自宅を初めて訪問した際に、日本刀を見たのだが、奥さんに断って、持たせてもらった。本物の日本刀を持つのは、初めての経験であったが、その重さに驚いた。かなりの重さである。
 かつての武士は、体の左肩を上げるようにして、重い日本刀を左腰に差していることとのバランスを保っていたというし、江戸時代から明治となり、日本刀が姿を消していくと、それまで武士として帯刀していた人を見ると、昔の癖で体が傾いており、すぐに武士だった人だなと分かったとのことである。それほど日本刀は重いのである。

 それを軽々と扱えるようになるためには、かなりの腕っぷしが必要である。北辰一刀流の千葉周作が、余興で、碁盤を片手で持ち、それを団扇代わりにしたというような話があるが、それほど握力や腕の力がないと、剣豪にはなれないということだ。

 日本刀を持たせてもらうと、抜いてみたくなるのも当然である。やはり奥さんに断って、鞘から抜き身を出してみる。もちろん、奥さんから気を付けるように言われたし、私も慎重に鞘から抜いた。
 手入れをしていたのであろうか、その輝きも相当なものである。本当はその後、抜き身を振ってみたかったのだが、あまりの重さにかなりの危険性を感じて、抜き身を眺めるだけとしておいた。

 この日本刀は、遺産分割の調停を経て、ある相続人が相続したのであるが、その際に、銃砲刀剣類登録証を添えて、所有者変更の届をする。
 後日、その相続人から、書類を提出したのに何も連絡がないが、どういうことなのか教えてもらいたいと言われたのだが、調べたところ、受理したなどという連絡は一切入らないのであり、それで手続きは完結しており、その後新しい登録証が発行された。

 さて、この相続については、かなり揉めたのであるが、日本刀もそうであるし、絵画やその他の骨董品も多数あり、財産目録を作成するだけでも大変であった。
 加えて、遺産分割の便宜のために、価格も査定する必要がある。銀座の有名な古美術商にお願いをして、日本刀も含めたすべてを鑑定してもらったが、かなりの価値があったように記憶している。
 財産というのはあるところにはあるものである。

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相続と刀剣類

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