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アリババ会長「中国のコピー商品は本物並み」発言が波紋

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「中国で作られるコピー商品は本物に負けない品質だ。しかも本物より安い」──これは中国の電子商取引(EC)最大手のアリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長の発言だが、これに対して、欧米のメディアやブランド業界から怒りのメッセージが多数寄せられている。

 ただでさえ、アリババはネット通販でコピー商品を売りまくっているとの批判が後を絶たないところに、創業者でカリスマ的な経営者である馬氏がその批判を認めるような発言をしてしまったからだ。

 予想外の批判の嵐に、同社は慌てて「馬会長の発言は最近の発注者ブランドによる生産(OEM)事業方式が変化しているという話にすぎない」としたうえで、「コピー商品根絶という当社の方針は全く変わってない」と馬会長のトンデモ発言の火消しに大わらわだ。

 この発言は6月14日に中国杭州市の同社本社で開催された投資家向け説明会で飛び出した。馬氏はこう指摘した。

「最近のコピー商品は価格はもちろん品質の面でも本物より良い。本物が生産される同じ工場、同じ原材料で作るためだ。生産される商品に、単にブランドがあるかないかだけの差だ。

 かつては中国工場がアップルやルイ・ヴィトンの注文指示を受けて製品を納品していたが、今は中国工場が自主的に物を販売し始めた。インターネットの発達で事業方式が変わったという事実をブランド業界も認めなければならない」

 この発言は公開の場で話されたこともあって、欧米メディアも大きく伝えた。米紙「ウォールストリート・ジャーナル」は「ほとんどの場合、有名ブランドの依頼主のために製造している工場が時間外に稼働し、同じ施設、同じ材料を使って類似品を作り、割引して売っている」と業界のからくりを明らかにしている。

 英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」はあるブランド企業の経営者の発言として、馬氏の発言について「言い返す価値がない」や「(馬雲が)そんな話をしたというのは驚くべきことだ」「馬会長はコピー商品の販売で不当な利益を上げている」などの痛烈な批判を掲載した。

 アリババの昨年度の総取引額は3兆2500億円(約52兆円)にも達し、世界最大の流通企業に成長しているが、米経済誌「フォーブス」は「ハンドバッグに自動車部品、スポーツウェア、宝飾品と、(アリババが運営する)淘宝(タオバオ)には常に数百万点の疑わしい商品が売りに出されている。

 試しにタオバオ上で検索語に『グッチ』を指定し、希望の価格帯を真正品よりもはるかに安い300元(4800円)未満に設定したところ、3万件もの検索結果が表示された」と報じている。

 また、米国国土安全保障省によると、2014年度に水際で押収された中国と香港からのコピー商品は11億ドル相当にものぼり、これは同省の摘発総額の88%を占めているという。

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