体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

梅酒作りも輸入旧車も「あえての手間ヒマ」に価値がある

▲現代の車では味わうことのできないシンプルなデザインと乗り味が魅力となる、主に80年代以前の輸入旧車。もちろん維持するにはある程度の手間ヒマはかかりますが、そこが逆に面白いんです!

▲現代の車では味わうことのできないシンプルなデザインと乗り味が魅力となる、主に80年代以前の輸入旧車。もちろん維持するにはある程度の手間ヒマはかかりますが、そこが逆に面白いんです!

スーパーでも買える梅酒をわざわざ家で作る意味

過日、生まれて初めて「梅酒」を自宅で仕込んでみた。初めてのことゆえ今ひとつ勝手がわからず、数ヵ月後どんな味になるのか想像もつかないが、とにかくその作業はひたすら楽しかった。出来上がりが今から楽しみでならない。

合理的に考えれば、わざわざ自宅で手間と時間をかけて梅酒を作る意味はあまりない。スーパーに行けばチョーヤの梅酒がいくらでも売っているし、もっとマニアックなものが欲しい場合でも、今の時代はネット通販でかなりのモノが買える。少なくともスーパーやネット通販で市販品を買う方が、自分で仕込むより確実に便利だとは言うことができるだろう。

▲このたび筆者が生まれて初めて漬けてみた梅酒。梅の産地と品質にもちょっとこだわってみた

▲このたび筆者が生まれて初めて漬けてみた梅酒。梅の産地と品質にもちょっとこだわってみた

だが、やはりこの「自分でアレコレ考えながら仕込み、その結果として出来上がる宇宙で唯一のオリジナル品を味わう」という行為自体が、便利だとか不便だとかいう浮世の瑣末な問題を超えて、ただひたすらに楽しいのである。梅酒を仕込んでみて本当に良かったと思っている(まだ出来上がってないですけど)。

それと同様に車も、「ちょっとクラシカルなやつを買い、それにアレコレ仕込みを加えながら宇宙で唯一のオリジナル品に仕上げていく」という行為が、もしかしたらいちばん楽しいのかもしれないなぁと思う昨今だ。その場合の車種は別に何でも構わないのだが、例えばシトロエン GSやルノー 4、BMW 2002あたりが、趣味性と実用性がちょうどいい塩梅で釣り合うポイントだろうか。

▲こちらはシトロエン GS。フランスのシトロエンが70年から86年まで製造販売した小型FF乗用車で、エンジンは空冷の水平対向。ラテン系旧車に強い専門店で整備済みの物件を探すことができる

▲こちらはシトロエン GS。フランスのシトロエンが70年から86年まで製造販売した小型FF乗用車で、エンジンは空冷の水平対向。ラテン系旧車に強い専門店で整備済みの物件を探すことができる

輸入旧車のコンディションは「松・竹・梅」で考えるとわかりやすい

そういった年式のこういったモデルというのは、希に「完全レストア済みで機関も絶好調。買って登録したその日から、何の手を加えることなく買い物の足あるいはグランドツアラーとしてフツーに使えます」というケースもある。しかし、たいていの場合は筆者が言う以下の「松・竹・梅」に当てはまる状態であるはずだ。

●松:かなり状態が良く、手を入れるべきポイントはほとんどない。しかし、それでも一部に年式なりの劣化等はあるため、そこを今後どうするかはゆっくり考えていかねばならない。

●竹:普通に状態が良く、特に問題なく走行することができる。しかし、それでもあちこちに年式なりの劣化等はあるため、そこをどうするか、長い目で検討しなくてはならない。

●梅:ある程度フツーに動くは動くが、各所に問題は山積している。そこをどうするか、こうなったら急いでも仕方ないので、とにかくじっくり検討しなければならない。

当然ながら車両価格は「松」から「梅」に向かっていくほど安くなるわけだが、その分、かかる手間ヒマとお金は増大していく。基本的に旧車ビギナーであれば「松」を選ぶのが安パイであり、攻めたとしてもせいぜい「竹」だろう。最初に買う旧車が「梅」ではそのまますべてに嫌気が差し、最終的には「都会人の移動は電車とタクシーがいちばん!」という悟りの境地に達してしまう危険性もある。まあそんな悟りも決して悪いものではないが、自動車趣味人としては考えものだ。

1 2次のページ
日刊カーセンサーの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。