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大健闘の共産党 参院選比例代表目標上回る900万票も

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 自公にとって楽勝ムードだったはずの参院選が、一転して緊迫感に包まれている。共産党の支持率が急上昇しているというデータに、自公が過剰なまでの危機感を覚えているのだ。

 参院選は「安倍自民党vs共産党」の戦いの様相を呈してきた。まるで巨大な敵に怯えるように共産党批判のボルテージをあげているのが安倍晋三・首相だ。

「共産党は『自衛隊解散』を綱領に書いている」
「共産党は日米同盟を破棄しようとしている。民進党は選挙のためなら共産党と手を組む」

 全国の遊説先でそう連呼し、敵は共産党しか眼中にない。野党第一党の民進党など“共産党の刺身のつま”扱いなのだ。

 自民党は参院選戦略として「有権者の共産党に対する拒否感を刺激する」という方針を掲げ、選挙前から〈野党統一候補=民共合作候補〉と赤字で大書したビラを配布。共産党が綱領に日米安保条約廃棄、自衛隊解消を掲げている問題を厳しく突く作戦でネガティブキャンペーンを張ってきた。ところが、それでも共産党の勢いは止まらない。安倍首相に衝撃を与えたのが参院選の情勢調査の数字だ。

 自民党選対本部は3月から6月まで毎月、参院選の各選挙区の調査を行なっている。本誌が独自入手した調査結果によると、複数区の埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知などで共産党候補が大健闘し、自民、公明の与党候補を脅かしているのである。ざっと見ていこう。

 自公民が改選議席を持っていた埼玉選挙区(改選定数3)では、今回、自民、民進の現職候補に次いで共産党候補(支持率約19%)が3位の当選圏内に入り、4位の公明党現職(約13%)に大きく水をあけている。自民、民進が候補を2人ずつ立てた激戦区の千葉選挙区(同3)でも、自民、民進の現職に続いて共産党候補(約13%)が3議席目を争い、6月調査でついに自民党2人目の新人候補(約12%)を 差で逆転した。

 候補者31人と大混戦の東京選挙区(同6)でも猛威を振るっている。わかりやすく候補者名をあげて情勢を見ていくと、1位は民進・蓮舫氏(約19%)、2位の自民・中川雅治氏(約17%)と続き、共産党の山添拓氏(約13%)が3位争いを展開。なんと、前々回2位当選の公明党現職・竹谷としこ氏(約7%)にダブルスコアをつけている。

 また、神奈川(同4)は共産候補(約10%)と公明候補(約10%)、自民党推薦候補(約11%)がほぼ横一線で3~4位の2議席を争い、愛知(同4)でも同様に共産党候補(約10%)が公明党候補(約9%)、民進党新人(約8%)と三つ巴で3~4位の2議席を争っている。

 その勢いはここに来てさらに増している。産経新聞・FNNの調査(6月18~19日)によると、共産党の政党支持率は5月調査の3.8%から5割増の5.7%に急伸、参院選比例代表で投票したい政党でも7.4%に達しているのだ。

 共産党は今回の参院選で過去最高の「比例代表850万票」の目標を掲げているが、ジャーナリストの角谷浩一氏は、「都市部での地盤固めが進んでおり、目標を上回る900万票をうかがう勢いです」と読む。

「900万票」という数字は前回参院選(2013年)の比例代表での政党別得票と比較すると、公明党(約757万票)、旧民主党(約713万票)を上回り、自民党(約1850万票)に次ぐ第2位の得票数に相当する。

※週刊ポスト2016年7月8日号

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