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古田敦也のマネージャー論「根性論はバカにできない」

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著書『うまくいかないときの心理術』(PHP新書)が話題の、元東京ヤクルトスワローズ監督の古田敦也氏。選手時代、入団後すぐに中心選手として活躍していた経験から、先輩や後輩とのコミュニケーションのとり方について、マネジメント力が必要とされるビジネスマンにも役立つ話を聞いた。

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●野球もビジネスも「人対人」。先輩社員の経験はバカにできない

後輩とのコミュニケーションにおいて、難しいのは「叱り方」。若手のモチベーションを下げてしまう可能性もあり、「なかなか声を掛けられない」という人も多いだろう。

「若手には、しっかり指導する必要があると思っています。最近はインターネットですぐに情報を得られる時代なので、情報を持っているだけで『自分はできる』とカン違いしてる人が多い。

僕が選手兼任監督時代に、ある若手のバッターが『こうスイングすれば打てる』とか一丁前なことを言って、練習でバンバン打ってたんです。でも試合では、相手のピッチャーがどうにかしてタイミングを外そうとしてくるので、全然思い通りに打てない。そのときは、『キレイなスイングばっかりしてないで、なんとしてでも塁に出ろよ! 食らいつけ』と言いました。泥臭いし、昔ながらの“根性論”ですが、そこをちゃんと言っていく」

また、職場のメンバー同士のコミュニケーションも注視する必要がある。若手が、先輩やベテランを“目の上のたんこぶ”扱いすることもあるが…。

「最近は、若手がベテランに対してすぐ『古い』とか言うんだけど、彼らの言っていることはあくまで“小手先”であって、それだけでは勝てない。

結局のところ野球もビジネスも“人対人”なので、相手をおどかすためにインコース投げるとか、駆け引きもできないとダメで、そのためには実戦での経験が不可欠。そしてベテランは経験の塊なわけです。経験豊富な年上社員を『古い』とバカにせず、多少苦言や小言を言われても、糧にしていくことでチームが成長する。伸びていく組織は、これができていることが多いです」

●組織には“理解者”が必要 あの盟友とのエピソード

また、組織づくりをスムーズに行うためには、自分のやり方を深く理解する部下の存在が重要だという。

「僕の場合は、少し年下に宮本(慎也、日本代表キャプテンも務めた名ショート)という選手がいました。長く一緒にやっていたので、僕の考えを理解してくれていた。大事な場面で彼が指示を出してくれるケースも多かったし、組織内のコミュニケーションがスムーズにできましたね」

ただ、ひとつだけ意見が合わないことがあったそう。

「監督に就任してはじめてのキャンプインの日でした。当時、僕は選手と距離が近い“アニキ的”なやり方でいこうと思ってたんです。でも、チーム全体のミーティングをしても選手たちがそれまでさん付けだったのに、急に改まって監督と呼んできたり、妙によそよそしい。なぜだろうと思っていたら、実は宮本が事前に選手全員を集めて『今日から古田さんは監督だから、今までのような距離感で接するのはやめて、監督として一線を引こう』と話していたらしいんです(笑)。

もちろん、宮本は気を使ってやってくれたんですけどね。理解してくれているはず…と過信しないで、しっかりと口に出してコミュニケーションするのが重要だと学んだ一件でした」

(森 祐介)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

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