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【オフィス探訪】インターネットの冒険家「Pinterest」のオフィスを冒険!

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■Pinterest

インターネットで調べ物をしていると、画像の左上に出てくるp(ピン)マークの赤いサイン。思わず、押したくなってしまうこのボタンは、アメリカで、Facebook、Instagramに続く次世代のSNSとして知られる画像共有サービスの「Pinterest(ピンタレスト)」のマークだ。

「Pinterest」は従来のサービスとはまったく異なっていて、SNSのひと言ではとても語り尽くせるものではない。今までのSNSが「すでに起こったことを共有する」ものなら、Pinterestは「これから起こる未来を考える」というもの

たとえば、次はどんなヘアスタイルにしようか迷っていたら、インターネット上で見つけた、なんとなく良いなと思う画像にピン。直接Pinterestのサイトからヘアスタイルを検索していくことで、今、自分が気になっているヘアスタイルがひとつのピンボードに集められることになる。これを3日も続けていれば、ピンボードに”なりたいヘアスタイル”がストックされて、自分の好きなヘアスタイルが自動的に絞れてくるというわけだ。あとは、このピンボードを美容院へ持っていけば、”なりたいヘアスタイル”になれる。Pinterestでは、この「実際に人が行動するまで」をサービスの範囲だと定義している。

ただのインターネットサービスではない。なりたい自分の発見と、それを実現する創造力こそが、Pinterestの人気の根幹にある。そんなサービスを提供している会社って一体どんな感じなんでしょうね? オフィスに行って話を聞けば、もしかして筆者もなりたい自分になれるかも!? ……というわけで私、サンフランシスコ在住の筆者が、Pinterest本社に突撃してきました。

Pinterestのオフィスは遊び心があふれる自由空間だった!

Pinterest本社を歩いていて感じたのは、そこかしこに自由な遊び心があふれているということ。立てかけられた看板ひとつを取っても、ついついカメラを構えたくなるような、そんな発見とワクワクを感じさせてくれる空間だ。

オフィスは、まるでPinterestのピンボード。想像力を膨らませてくれるヒントでいっぱいだ
    

オフィスは全席フリー。いつも同じところに座る人もいれば、毎回違うところで新しい人と話しながら仕事をする人もいるそう。筋金入りの「発見好き」が多いPinterestでは、どちらかといえば、いつも違うスタイルに挑戦する人が多い。

Pinterestオフィスにおけるこだわりは、実は創業者に秘密がある。共同創業者の一人であるエヴァン・シャープは、Pinterestの誕生以前は第一線で活躍する建築家だった。もちろん、オフィス建設においても、彼が率先して関わり、社員が働く隅々まで”Pinterestらしさ”を施したという。

Pinnersと呼ばれる、Pinterestの熱烈なユーザーから寄せられた手紙が飾られている。IT企業にしてみれば、直筆の手紙が届くようなことは珍しい。こうしたユーザーに愛される秘訣は、彼らがいつも使う人たちのためのことを考えて仕事をしているからかもしれない。

「GO(進め!)」はPinterestが大事にしているフィロソフィーのひとつ。ユーザーには、ただPinterestを使ってもらうのではなく、Pinterestで得たヒントからアクションを起こしてもらうことが彼らの願いだ。思いついたのなら、「進もう」。

導入されたボードゲームは、社内で定期的に行われるMakeathon(新しい仕組みを社内に導入しようと社員でコミュニケーションを図るワークショップ)で決まった。これは、Little Free Libraryから影響を受けたものだ。Pinterestのスタッフはそれぞれ歩んできた専門分野を持ち合わせているが、こうした専門分野を跨ぐ共有財産をつくろうとしている。Makeathonを通して、社員同士がこれを体現しようとする試みがあるのだ。

オフィスの発見は、小さいところにも隠されている。切手、貝殻、鍵、マーブル。これらすべてがミーティングルームの名前に採用されている。その心は……「集められるもの」。気づいたものをひとつずつ拾い集めていく姿勢は、創業以来、大切にされているPinterestウェイだ。

こちらは「knitting(編み物)」というスペース。一人ひとりの個性やスキルを編み合わせて仕事する、そんな場がPinterestには用意されている

今では月間およそ10億人に愛されているPinterestだが、その歴史はたった6年。もちろん、6年前にはこんなにも立派な建物はない。ベン・シルバーマンと数人のエンジニアたちは、小さなアパートの一室で夢を追いかけていた。彼らが勝負をかけたサンフランシスコでは、年に何千何万という新しい事業が生まれ、消えていく。そんな環境で、彼はユーザーと真摯に向き合い、使ってくれている人たちにとって、最高のサービスとして愛される努力をした。

彼らが生み出したサービスは、やがてデザイナーやアーティストなど、なにかを生み出すことを職業とした人たちに愛されるようになる。Pinterestファンであることは、彼らが”クリエイティブな人間”である代名詞ともいえた。そして、次なる彼らのステップは、全世界の人たちを”クリエイティブな人間”にすること。元来、人間とはそういうものだ、ということを発見してもらうということらしい。

そしてベン・シルバーマンにインタビュー

子供の頃から昆虫採集が大好きだったというベン・シルバーマン(写真右)と、そんな彼と創業期に出会った建築家エヴァン・シャープ(写真左)

ひと通りオフィス見学が終わったあと、Pinterest CEOのベン・シルバーマン本人に話を聞くことができた。彼は、自分こそがPinterestのいちばんのヘビーユーザーだという。「あらゆることにPinterestを使っているよ。本のコレクション、旅行、趣味。大好きなすべてが、Pinterestひとつで整理できてしまうからね。結婚式だって、これを使って計画したし、子供を持ったら、子育てからなにからなにまでPinterestを使うだろう。Pinterestは、たったひとつのかけがえのないものを発見できる道具なんだ」

Pinterestの発見とは、今まで見たことのない新しいものを見つける楽しさよりも、なんとなく欲しかったものが何だったのかがわかる、ある種の気づきだ。ベン・シルバーマンの言うように、その気づきはあらゆる生活で使うことができる。「Pinterestを使えば、あなたにとってもっとも大切なことが見つかると自信を持って言える。私たちはそんなふうに、みんなの助けになる仕組みをつくりたいんだ」

もし、どのように使ってみるのかがわからないなら、手始めに旅行なんかはどうだろう。今、あなたが行きたい場所を幾つか思い浮かべてみてほしい。ヨーロッパか、アジアか、アフリカかも。Pinterestを使って、その目で見たい好きな景色をひとつずつピン。見つけて、保存して、ボードで確認する。やがて自分の本当に行きたかった景色が見えてくるはずだ。……さあ、始めのピンを打ってみよう。

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