Gotch、新作リリース当日に行われた東京初日公演をレポート! レディオヘッドのカヴァーも披露

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Gotch、新作リリース当日に行われた東京初日公演をレポート! レディオヘッドのカヴァーも披露
 2016年6月8日、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのフロントマンとしても活躍するGotchが、ソロ・プロジェクトに参加したメンバーと共にビルボードライブ東京にて公演を行った。当日はGotchの新作2ndアルバム『Good New Times』がダウンロード先行でリリース。その発売を記念する公演ともなった。
 昨今の欧米シーンの傾向を踏まえてか、予告無しにダウンロードが先行で配信される形となった『Good New Times』。同作のレコーディングを経てバンドにも“Good New Times”と名付けたことから分かる通り、単なるソロ・プロジェクトの枠を超え、バンドとしての体格を成しつつある彼ら。そんな風に着々と歩みを進めつつ、しかし、そのライブからは風通しの良さや気の置けない雰囲気がにじみ出る。それぞれ各方面で活躍するメンバー達の演奏と、フレッシュな楽曲の魅力をゆったりと堪能することの出来る至福のライブだった。
 メンバーの登場前、ステージ上には楽器とともにイルミネーションが飾られ、どこか幻想的な雰囲気が醸し出される。それに酔いしれているとメンバーが登場。いきなり爆音(とは言え、全く耳には痛くない)でアンビエントなサウンドスケープを描き出す。そこからつなげて、一曲目は新作から「Paper Moon」。今作でGotchが挑戦した英語詞の新鮮な響きとともに、結成当時よりもより肉体感を増したバンドの演奏が立ち上がる。さらに2曲目は、前作『Can‘t Be Forever Young』から「Humanoid Girl」。Gotchの歌声が目の前に迫ってくる。思えば、普段はホールやアリーナで歌うことの多いヴォーカリストの歌声をクラブサイズで体感できるのだから贅沢な体験だ。2曲目にして会場もすっかりバンドの熱に当てられた模様だ。
 3曲目では歌詞が自嘲的なパーティ・チューン「Can‘t Be Forever Young」。ノリの良い跳ねたドラムに観客も手拍子で合わせる中、メンバーの井上陽介(Turntable Films)のブルースハープがキマっている。Gotchも「みんな歩いて帰れないんじゃないか? (演奏が)良すぎて、足がガクガクになって(笑)。そういうライブにしたいと思います!」と、意気込みと自信の篭ったMCを送った。
 中盤では「Lady In A Movie」等、新作からの曲が続く。まだ数時間前にリリースされたばかりの新作となり、十分に聴き込めていない観客も多かったかも知れないが、Gotchバンド特有の芳醇な音楽に誰もが心地よく身体を揺らしていた。「Independence Dance」では、Gotch自身も楽器を置いて歌い踊り、「今日は半分くらい俺の踊りを観ることになります(笑)」と冗談めかした。
 「Blackbird Sings at Night」は、バンド演奏の音量が控え目な小曲だが、アコースティックな響きがGotchの声の魅力を引き立てて、会場の雰囲気によく合う。メンバー紹介の後、Gotchの「今日出たアルバムで一番好きな曲をやります」というMCに続いて演奏されたのは「Sun Is Not Down」。シンプルなギター・リフの中、井上のスティール・ギターが幽玄な響きをもたらす。そこから「Star Dust」「Tokyo Bay」と、よりディープなルーツ色のエッセンスが滲んだ曲が続いた。後者で披露された井上の巧みなバンジョーの演奏も、会場を大いに盛り上げた。
 終盤、七色の照明が楽曲のサイケデリアをさりげなく強調した「Wonderland」の後に演奏されたのはバンドの新たな旗印である「Good New Times」。充実した演奏でこの日のハイライトの一つを作る。本編ラストは「Baby Don’t Cry」。悲しみに優しくさようならを告げるような一曲を最後に、バンドとGotchは一度ステージを去った。
 観客の拍手に求められて行われたアンコール。メンバーがひとりずつ登壇し、オープニングと同じようにアンビエントなサウンドスケープから、演奏を開始したのはなんとレディオヘッドの『ザ・ナショナル・アンセム』。メンバーの卓越した演奏が楽曲の不穏な感情を見事に引き出し、ある意味、それまでの演奏とはガラリと異なる雰囲気の一曲となった。興奮の冷めやらぬ観客に、最後に贈られたのは「A Girl in Love」。YeYeやシモリョー(the chef cooks me)もコーラス参加したメロディは力強く、ラストはオルタナ魂溢れるバンドの演奏でアウトロを飾った。Gotchのソロと密接に結びついていながら、バンドのバンドらしさが最後まで感じられるステージだった。
 なお、ビルボードライブ東京での公演は6月9日も開催。6月20日にはビルボードライブ大阪でライブが行われる。新作の曲もたっぷり演奏され、体感できる。この贅沢な機会をファンはお見逃しなく。
◎公演情報
【Gotch「Good New Times」 at Billboard Live】
ビルボードライブ東京
2016年6月8日(水)~9日(木)
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30
ビルボードライブ大阪
2016年6月20日(月)
1stステージ開場17:30 開演18:30
2ndステージ開場20:30 開演21:30
詳細:http://www.billboard-live.com/

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