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その「しつけ」は誰のため? 7歳の子を置き去りにした事件が他人事とは思えない理由

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北海道七飯町で、7歳の男の子が親に「しつけ」として山林に置き去りにされ、その直後から行方不明になっている事件。

食料や携帯電話は持たず、軽装だという男児の安否が心配される。

「いうことをきかなかった」「車や人に石を投げた」との理由で「悪いことをするとこうだよ!」と置き去りにした……と報道されているのだが、「なんてひどいことを!」というリアクションがある一方、「わからなくもない」という反応もネット上では見られた。

他人事とは思えない、「置いていくよ!」の衝動

「いうこときかないなら置いてくよ!」

近年、育児において“言ってはいけないワード”のトップ10に入るだろうこのフレーズだが、長男がどうにもいうことをきいてくれないことが増えてきた3歳以降、言ってしまうことが増えている。

冷静に考えても、そんな無理強いをしているつもりはなく「車に轢かれたらいやだから手をつないでいてね」程度のことなのだが、ことごとく、いうことをきいてはもらえない。

そんな長男が2歳のころ、二人で近所のショッピングセンターにいった。

子どものフロアには乳児が遊べるエリアがあり、そこから離れたくないという長男が座り込み、泣き叫び、どうにもならなくなった。

「もう、置いてくよ」

そういって私は子どもを置いてどんどん進み、商品陳列棚に隠れて様子をうかがった。

誰かが子どもに声をかけたら事情を説明するのに出て行くため、そして、連れ去りから守るためである。

しばらくすると、母親は戻ってこないと認識した2歳児、さっさと遊びのエリアに戻ってブロックの続きをはじめたのである。

「えー……」

これは、あくまでも無事だった例である。このあとにショッピングセンターのトイレでの誘拐や、物騒な事件が続いたため、外で彼を一人置き去りにするのは危ないのだと認識し、気を遣っている。

言葉を正しく使いこなせずいらいらしている子ども自身と、子どもが何をしたくていらいらしているのかわからない親、そしてこちらのオーダーは一切聞き入れられない不満、こういう事態はたいてい私と二人のときに起こるという理不尽さ…

いろいろがミックスして、時折とんでもない怒りの暴発が起きる。

だからこそ、今回の置き去り事件、私は他人事とは思えないのだ。 このライターさんの他記事:子どもの足音が原因で殺人に…。尼崎の事件から、子どもの足音トラブルを考えた

しつけって、いったい、なんなんでしょうね……

「あの子はしつけがなってない!」なんて年配の方は叱るものだが、現代における「しつけ」とは、そもそもなんなのだろうか。

「怒る」と「叱る」と「しつけ」は混同されがちだ。

「しつけ」という言葉から連想されるのは、日常生活のマナーの基本的なところ、公共のルール、善悪の判断などだろうか。

「何歳だったらここまでできていればいい」が明確な指標となっていないのも、行き過ぎた“「しつけ」という名の虐待”になりがちな原因ではないだろうか。

「今すぐに矯正しなければ!」とあせる“まだ母歴6年目”の思い、「でも長い目で見たら些細なことじゃん?」という“もう母歴6年目”の思いが交差する。

ふわっとしたルールは属人性が高い。

子どものスペックに対して高望みをしていたり、親自身の基準がぶれていたら、何が正しいのかわからなくなる。

<<いったい、誰のためのしつけなのだろうか、子どものため?世間体?親自身?今しようとしているしつけは、どれ?それは、ほんとうにしつけなの?>>

しつけとは、小さい“約束”の積み重ねのような気もしてきている。

「廊下は走らない!」と何回注意しても、一度大怪我してからはじめて本人が知ることもあるのだ。

活動のフィールドが広くなるとともに「お約束」をひとつずつ増やしていって、長期的に成長を見守る必要があるのではないだろうか。

一度の失敗で叱責したり、すぐ結果を求めるような、会社的なやり方は、家庭に持ち込まないほうがいいのかもしれない。

お母さんの仕事はね、あと20年くらいかけて、君たちをひとりで生きていける大人に育てることなんだからね

ゆうべ子どもにそう言ったせりふを、改めてかみ締めるのだった。

著者:kikka303

年齢:39歳

子どもの年齢:5歳・1歳

1976年東京生まれ、都立北園高校出身。東京モード学園に進学するもインディーズブランドブームにのって学校を中退、以降フリーランスのデザイナーとして活動。その傍ら、会社員としてデジタルコンテンツを担当。2010年に結婚&出産。現在は都内某所にてWEBディレクター職についている。超イクメン夫、チャラい長男、食いしん坊な次男との4人暮らし。

@kikka303

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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