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遺言書による登記を相続人が単独で行えますか?

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Q.

 Aに不動産の3分の2を相続させる旨の(検認済み)遺言があったが、共同相続人ABC共有名義で登記されている場合、所有者Aにする所有権更正登記申請を単独でA(他の相続人の判無し)ができますか?

(60代:女性)

A.

 今回の相談事例において、遺言の詳細な内容が定かではないため確定的なお答えができませんが、「Aに相続させる」と記載されており「遺産分割方法を指定する旨の遺言」なのか「Aに遺贈する」と読み取るべきなのかで、対応が異なってくるため注意が必要です。

 基本的に、「◯◯を××に相続させる」と記載がある場合、前後の文脈から遺贈であることが明らかであるなど、遺贈だと考える特段の事情がないかぎり、「遺産分割方法の指定」と考えるのが裁判所の立場です(最判平成3年4月19日。なお、登記と対抗力については最判平成14年6月10日を参照)。

 遺産分割方法の指定と判断された場合、なんらの行為を要しないで、遺言書に示された遺産は被相続人の死亡の時から、遺言書において指定された相続人に承継されることになります。
 したがって、今回のケースであれば、Aさんは不動産の3分の2を取得することになります。また、遺産分割方法の指定と判断されれば、指定された相続人が単独で相続登記を申請することになります(他の相続人の判子無しで可能となります)。

 一方、今回のケースにおいて「Aに遺贈する」という内容であると判断された場合は、遺贈の義務者として相続人がいるため(民法896条)、相続人全員の同意を示すために印鑑証明など複数の書類が必要になってきます。

 今回のケースでは、遺言の内容によって手続きが大幅に変わってくる可能性があります。
 そのため、手続きに際して、弁護士などの専門家のサポートを受けたほうがスムーズになると思います。ぜひ一度、今後の手続きについて法律相談などを活用してください。

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