「DIY」でウッドデッキつくってみた[前] プロだといくら?

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「DIY」でウッドデッキつくってみた [前]プロだといくら?

約1年前に中古マンションを購入した編集部員N(30代・夫と1歳の子どもと暮らす)。趣味はアウトドア。BBQやキャンプに行けなくとも、常日ごろ、家で外の空気や自然を感じていたいと思っていた。そこで、マンション1階のベランダにウッドデッキを設置することに決めた。前編ではなぜDIYをすることにしたか、素材はどこで何を購入したか、後編ではいざDIYをして、完成するまでを紹介する。

プロにやってもらう? 自分でつくる? 見積もりを取って比較検討

仕事柄、DIYやリノベーション物件を見学する機会も多く、どんな物件もオシャレに様変わりするのを目の当たりにし、自分も何かの機会にやってみようと思っていた。購入した築浅の中古マンションは特に不自由はないが、もう少しリビングが広かったらなぁ……。「そうだ、ベランダをウッドデッキにしよう!」と思いたったのである。

我が家のベランダは、間取図によると、約12m2。ベランダにウッドデッキを設置するには、下記のいずれかの方法がある。

(1)工務店やホームセンターなどでプロに施工を依頼する

(2)自分でつくる(DIY)/材料はホームセンターorネットで購入する

プロに頼むといくらかかるんだろう……?

DIYか……興味はあるけど、大変そうだな。

まずは、プロに頼むといくらぐらいかかるのか知りたい。さっそく、自宅に一番近い工務店に見積もりを依頼し、家に来てもらった。地元で50年以上工務店を営み、地域のことに詳しく人のよさそうな社長が、べランダでサイズを測り、お茶を飲んで世間話をして帰っていった。

そして後日届いた見積もりは「材料費(樹脂の人工木)・施工費で、計50万円(税込)」。とまぁ、なんともざっくり。

うちのベランダの広さだったら20万円くらいかな? と想定していたので、予想の倍以上の額が提示されたことに少し躊躇したが、プロにまるっとおまかせできるのはラクだし、長持ちもするだろう。

次に、DIYを検討すべく、近所のホームセンターに行ってみる。資材売り場に置いてある木の多くは、SPF材と呼ばれる「松」系の木で、安く手に入ることが最大のメリットだが、割れやすく、節が多く、耐久性はよくない。家の中に置く家具をつくるにはSPF材は適しており加工しやすいためDIYをする人には重宝されるが、何年も屋外に放置し雨風にさらされるウッドデッキとして使用するには、少し考えたい。

筆者が行ったホームセンターでは、木材を買えば1カット50円でカットしてくれるという。さらには、DIYの三種の神器(だと筆者は思っている)、「丸ノコ(電動ノコギリ)」、「インパクトドライバー」、「電動サンダー(電動ヤスリ機)」が、それぞれ1泊2日で500円で借りられるという情報を店員さんからゲット。これは大きな収穫だ。

レンタル工具があれば、今回もしウッドデッキをDIYした場合、工具を新たに買う必要もない。1カット50円で切ってくれるので、10本以上切る場合は、500円で丸ノコを借りたほうがさらに節約できる。

ホームセンターで木材をチェックした後、ほかの木材も検討すべく、ネットで購入できるところを調べてみた。ネット上にも多数、木材を扱っている専門店がある。

「ウッドデッキ DIY」で検索すると、出るわ出るわノウハウ情報が。昨今のDIYブームもあり、思いのほかDIYのレシピが充実していた。どんな木材を買えばよいかも分かる。これを見ながら、DIYできるかも……?

おそらく工務店の方は、メンテナンスがいらないという理由で「人工木(樹脂)」を選んでくれたのだが、せっかくつくるなら味わいのある「天然木」がいいなと思っていた。もちろん、工務店に「天然木で再度見積もりを」とお願いすることもできたが、ネット上にDIYのレシピもあるし、自分たちでつくったほうが、より愛着がもてるのではないかと思い「ネットで木材を購入してDIYをやってみよう!」と腹をくくった。

マンションのベランダにウッドデッキって設置していいの?

ここで、ふと大事な点を忘れていたことに気づく。そういえば、マンションのベランダは共用部。勝手にウッドデッキを設置してはダメだよね……。

マンションの共用部に造作物を設置する場合は、管理組合の許可が必要となる。マンション購入時の契約書類を引っ張り出してくると……あった、「専用使用部分工事申請書」。

何を設置するか、いつからいつまで工事をするかなどの必要事項を記入し、管理組合の理事長に提出した。【画像1】管理組合の理事長宛てに「専用使用部分工事申請書」を提出。まずは許可が下りないと、ウッドデッキが設置できない(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部

【画像1】管理組合の理事長宛てに「専用使用部分工事申請書」を提出。まずは許可が下りないと、ウッドデッキが設置できない(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部

ちなみにマンションでの設置は、こんなことも気をつけないといけないようだ。

・勾配・傾斜などを考慮した上で、面材(床板)や枕木(根太材)の厚さを決める

・排水溝部分の床板を固定しない(取り外し可能にする)

・非難ハッチの上や隣室との間にある避難扉より高いウッドデッキの施工をすることはNG

サンプルを取り寄せて、木材の質感・肌触りを確認

無事許可も下り、まず初めにとりかかったのは木材決め。ウッドデッキに適した木材といわれるのは、ハードウッド(堅木)で、ウリン、セランガンバツ、サイプレス、レッドシダー、イペ、イタウバ……と、たくさんの種類があることを知った。これらは堅く、強く、耐久性があり、長持ちするものは15年以上はもつといわれている木材だ。

ネットで購入すると決めたものの、DIY初心者なうえ、実物を手に取れないまま大量の木材を発注するのは、勇気がいる。すると、木材のサンプルが無料で取り寄せられるという情報を発見し、さっそく注文してみた。3日ほどでサンプルが届いた。【画像2】注文したサンプルは、サイプレス、レッドシダー、イタウバ、ウリンなど7種類ほど。色・肌触りがそれぞれ違う(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】注文したサンプルは、サイプレス、レッドシダー、イタウバ、ウリンなど7種類ほど。色・肌触りがそれぞれ違う(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

サンプル木材を触ってみると、高級木材といわれているウリンと、そのほかの木材の差がかなり大きいことが分かった。最後まで迷ったのは、サイプレスとイタウバ。価格はイタウバのほうが若干高いが、最高級木材のウリンと性質が似ていて、水中・土中でも高い耐久性があり、シロアリにも強いということで最終的にイタウバに決めた。

サイズを計測して、発注する量を決める

木材が決まったところで、さてどのくらいの量の木材が必要になるのだろう? 本数を決めるためには、まずはベランダのサイズをある程度正確に知らなければ。夫と協業し、一人が測り、もう一人がメモをとっていく。引いた図面がこちら。【画像3】サイズを測りつつ、発注する予定の木を置いていくとどうなるかシミュレーションしてみる。ここまで細かくなくても発注できないことはないが、材料にムダがない(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】サイズを測りつつ、発注する予定の木を置いていくとどうなるかシミュレーションしてみる。ここまで細かくなくても発注できないことはないが、材料にムダがない(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

そして、図面を基に、ネットの木材販売店をS社とR社の2店に絞り込み、料金を比較。S社はサンプル木材を取り寄せた店で、発注額が2万円以上になると送料が無料になる。かつ、木の長さを無料でカットしてくれるサービスがある。R社のほうはDIYレシピが豊富で、そのページを見ればつくれそうなぐらい詳細に説明されていて、心強い。

検討した結果、相見積もりはとらず、送料無料とカットサービスが決め手となり、S社に発注することに決めた。

いざ、ネット注文。はたしてその金額は……

購入するサイトが決まり、発注する材料も本数も決まった。

ベランダの広さは約12m2。

発注した材料は……

・面材(床板)42本 ※素材は「イタウバ」

・枕木(根太材)9本

・錐込隊長(きりこみたいちょう)※ハードウッド専用のビス1箱400本入

・オイルステイン塗料 ※紫外線による褪色やササクレを防ぐための水性塗料 1缶

合計で、13万7410円。

施行は自分たちでやるものの、工務店に提示された「50万円」からはるかにコストダウンできた!

とはいえ、10万円を超える買物はここ数年していない我が家にとっては、ひさしぶりに大きな出費となる。もしこの大量の木材が届いて、商品が不良品だったり、DIYを失敗してできなかったら、13万円は水の泡……そして大量の木材だけが残り、最悪な状況に……? そんな不安も頭によぎったが、もうポチッとしてしまったのである。後戻りはできない。

後編は、いよいよネットで注文した木材が届き、DIYでウッドデッキが完成するまでを紹介する。
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2016/05/111959_main.jpg
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