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母子手帳をもらったその日に起きた熊本地震。つわりがなくなって不安な中、確認できた心臓のピコピコに涙

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結婚して7年目、なかなか子供に恵まれず、不妊治療を約4年続けました。

体外受精も去年一度トライしましたが、化学流産という悲しい結果でした。心身ともに疲れ果て、一度全て治療を休んでみようということになり、病院に通うことをやめました。 不妊治療の関連記事:「どうせ出ない」と、妊娠検査薬を捨てようとしたその時…!夫と先生に支えられた妊活

それから約一年間、大好きな歌の教室に通い出したり、玄米食など食生活に気をつけたり、ホットヨガや鍼に通って体を温め、体質改善をしていきました。

ストレスが減ったのか、そのうち体質が明らかに変わっていき、自然に排卵するようにもなりました。

そこで、体外受精に再チャレンジしてみようということになり、また病院に通い始め、今年4月に体外受精を受けることになりました。

すると、その矢先の3月に何と妊娠が発覚。まさかの自然妊娠でした。

病院に行くと、妊娠4週でした。

最初は本当に信じられなくて、もちろん喜びもありましたが、去年化学流産を経験していましたので、どちらかというと不安の方が大きかったのを覚えています。

それでも何とか1ヶ月経ち、妊娠9週まで成長してくれ、ついに母子手帳を受け取る日が来ました。

その日は4月14日、主人と一緒に区役所に行き、母子手帳をもらい、妊娠中の生活や日頃の悩みを保健師さんに相談しました。

その日の夜、主人がお風呂に入っている間、母子手帳を眺め、もらってきたたくさんのパンフレットを読みながら、今後の妊婦生活や、産まれてくる子供のことをあれこれと考えていました。

その時でした。ガタンという大きな音とともに、体が、家全体が縦に揺れました。

その後、すぐに横揺れが始まりました。

一瞬何が起きているのか理解できず固まりましたが、これは地震だ!とわかり、とっさに立ち上がり家の中をグルグル走り回ってしまいました。

揺れは一向におさまらず、むしろ段々ひどくなり、あっという間に家中の食器棚や家具が落ちてきました。 赤ちゃん連れでの被災体験記:東日本大震災を経験して。赤ちゃん連れ避難所暮らしを乗り切るために知ってほしいこと

私はパニックになり、1人でいるのが不安で、ギャーギャー悲鳴をあげながら、とっさにお風呂場に向かっていました。

しかしなかなかたどり着けず、倒れている棚やゴミ箱をかき分けて、揺れがおさまった頃、やっとたどり着きました。

主人はちょうどシャンプー中で、頭に泡をのせたまま慌てて出てきました。

2人でとりあえず抱き合って無事を確認しあい、ひとまずは安心しました。

しかしそれからしばらくは大きな余震が次から次に起こり、体の震えが止まらず、心臓はずっとドキドキしっぱなしでした。

私の住んでいる場所は震度6弱でした。

今まで経験したことのない、本当に怖い夜でした。

今その時のことを思い返してみると、自分のとった行動が本当に信じられなくて、恐ろしいものでした。

お腹の中に赤ちゃんがいるのに、まだ9週で初期なのに、私はそのことも忘れ、飛んだり跳ねたり、走り回ったりしていたのです。

両膝には謎の大きなアザができていました。

最初の地震からしばらく経った後、やっとそのことに気づき、急に不安になりました。

何てことをしてしまったのだろう、この私の行動で赤ちゃんに何かあったらどうしよう…

その後すぐお腹が鈍く痛くなり、余震の続く中横になりました。

つわりはすでに始まっていたのですが、ピタッと治っていました。

不安の中1時過ぎに眠りに就き、何度も余震で目を覚ましながらも朝を迎えました。

余震は相変わらず続いていましたが、つわりはやはりありませんでした。

主人が朝から仕事に出かけたため、不安の中1人ベッドの中で過ごしました。

昼過ぎになって、主人が帰ってきました。

夕方になってもつわりはないままでした。

私を心配した主人は、私の実家がある長崎に一時避難しようと言ってくれました。

幸い、熊本からのフェリーがその時は動いていたので、必要なものを慌ててかき集め、何とかフェリーで長崎に移動しました。

その日の夜中、あの本震が発生しました。

長崎の実家も震度5を観測し、再び恐怖が蘇りました。

熊本の家にいなかったことが、不幸中の幸いでした。

それでも不安はとても大きく、精神的に辛いものでした。

次の日もつわりは起きず、私の不安はさらに大きくなっていきました。

最初の地震から2日後、実家の近くの産婦人科で検診を受けることにしました。

母子手帳も持ってきていなかった状態でしたが、看護師さんたちは私の事情をわかってくれ、たくさん優しい言葉をかけてくださいました。

先生も心配してくださり、すぐに腹部エコーで診てもらえることになりました。

腹部エコーは初めてでしたが、お腹に機械を当てた瞬間、お腹の赤ちゃんがしっかり写り心臓も元気にピコピコ動いていて、涙が出るほどうれしく、本当にホッとしました。

初めて心音も聞かせてもらいました。

妊娠して1番緊張し、1番嬉しい時間でした。

無事でいてくれて本当にありがとう、という心境でした。

それからはホッとしたのか、つわりが急に戻ってきました。

きっと、ずっと気が張っていたのかもしれません。

つわりは辛いものでしたが、なぜかとても嬉しかったのを覚えています。

現在は妊娠14週になり、つわりもなくなり、食欲が出てきたところです。

まだまだ不安な日は続いていますが、とりあえず赤ちゃんはお腹の中で頑張って大きくなってくれています。

まだ熊本は余震が続き、不安な毎日ですが、この子はあの地震を乗り越えた強い子なので、きっと無事に産まれてきてくれると信じています。

私もこの経験で母親の自覚を持ち、お腹の子を守り抜く覚悟ができました。

絶対に忘れられない妊婦生活になると思います。

5年後、10年後にこの時に経験したことを我が子にも教えてあげようと思います。

著者:ゆか

熊本に住む30代主婦です。

現在妊娠4ヶ月、地震の不安もありますが、妊婦生活がんばっています!

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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