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浜田麻里、己の“mission”を固く誓った白熱の東京公演に幕

1月13日にリリースされた最新アルバム『Mission』を引っ提げて全国を巡ったツアー『Mari Hamada Tour 2016 “Mission”』。チケットが即日ソールドアウトしたため、急遽、東京追加公演(7月18日 東京国際フォーラム ホールA)が発表されたが、もともと予定されていたスケジュールでは今日のライヴがファイナルとなる。満杯となっていた会場内は、スタート前から熱気で溢れ返っていた。
5月29日@国際フォーラム ホールA (okmusic UP's)
いよいよ迎えた開演。客電が落ち、SEとオープニング映像が流れると、ものすごい歓声とハンドクラップが湧き起った。そして、待ちわびている人々に応えるかのように、突然鳴り響いたヘヴィなギター。それを合図に幕が切って落とされ、ライトで照らし出されたステージ上で大音量のバンドサウンドが轟いた。スタートしたのは、『Mission』の収録曲「Monster Wave」。パワフルな音像に包まれながらセンターに立ち、歌声を全力で放った浜田麻里のあの迫力、圧倒的な表現力をなんと言えば良いのか? 真っ白なドレスに身を包み、黒いロングブーツを履いてステップを踏む姿は優雅だが、心と身体の全てを激しく震わせるように放つ歌声は、紛れもなく命懸けの産物。長年に亘って音楽に情熱を捧げてきた彼女の凄味を心底実感したオープニングだった。

「Xanadu」と「Crimson」も披露した後に迎えたインターバル。「みなさん、ようこそお越しくださいました。最後までよろしくお願いします!」、挨拶を挟んで、さらに歌声が力強く響き渡っていった。「Heartbeat Away from you」「Tele-Control」「Precious Summer」「In Your Hands」「Revolution In Reverse」……新旧のナンバーが次々届けられ、観客は歓声を上げ続ける。そして「Beautiful Misunderstanding」を歌った後、“misunderstanding=誤解”について語りつつ、アルバム『Mission』にも触れた浜田。「自分に真正面から向き合って作ったアルバムです。人によっては共感しないかもしれない。都合のいい誤解という人もいるかもしれない。でも、それでいいんです。デビュー以来、誤解されてなんぼ、批判されてなんぼだと思ってきました。なぜならロックですから」と力強く言い切ると、観客の間から感嘆の声が上がった。「大人になると人は保守的な道を選ぶ傾向にあるけれど、どうも私は人と違うようです。それを心ゆくまで楽しむ人生を貫いていきます」……『Mission』の核にある精神性を再確認したと同時に、彼女の人生観も感じることができた場面であった。

ガットギターのみのバッキングで、インプロヴィゼーション風に呼吸を合わせながら情感豊かに歌い上げた「White Lies」。キーボード×2、ガットギター、フォークギター、ベースの編成で披露された「Obsidian」。そして、再びフルバンドに戻って演奏された「Tears Of Asyura」が、とても素晴らしかった。哀愁に満ちたメロディを多彩なニュアンスを交えながら表現する歌声、壮大な叙事詩のように迫ってくるサウンドを噛み締めながら、思わず息を呑んで聴き入っていた観客。この曲を歌い終えると、アウトロが続く中、お辞儀をしてステージから一旦姿を消した浜田に対して大きな拍手が贈られていた。

観客が打ち鳴らすハンドクラップに迎えられながら、ステージに再登場した浜田が身を包んでいたのは真っ赤なドレス。そしてスタートした「Sparks」では、彼女とバンドメンバーたちには内緒のサプライズが待ち構えていた。開演前に全観客にリストバンドが配布されていたのだが、これは無線制御で様々な色彩の光を放つシンクロライト。「Sparks」が始まった瞬間、観客の腕に巻かれていたリストバンドが一斉に赤く輝いた光景は壮観であった。鮮やかな色彩に染まった空間に轟いたサウンドの心地よさが格別! その後もリストバンドのライトの演出を随所で交えながら「Dystopia」「Superior」「Crisis Code」が披露され、観客の盛り上がりは止まるところを知らなかった。

終盤で生まれた開放感たっぷりの楽しさも印象深い。1983年にリリースされた1stアルバム『Lunatic Doll』に収録されていた「Lights」のイントロが始まると、浜田は明るく笑顔を輝かせた。観客は激しく拳を突き上げながら興奮を露わにする。この熱気をさらに痛快にエスカレートさせたのが、同じく1stアルバムの収録曲「Tokio Makin’ Love」。その後、ハモンドオルガンによる荘厳な幕開けを経てダイナミックに雪崩れ込んだ「Rainbow After A Storm」では、会場全体で掲げられたタオルが勢いよく回転。最高の一体感が生まれていた。

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