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音楽ハッカソンとコーライティングのイベント「Creators Camp in 真鶴」開催、音楽シーンに新たな価値を創出

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5月28日、29日に神奈川・真鶴地域情報センターにて、ミュージシャンズハッカソンとコーライティング・セッションを併催するイベント「Creators Camp in 真鶴」が開催された。

昨年に続き2度目の開催となった「Creators Camp in 真鶴」は、音楽やエンタメコンテンツをメインとしたスタートアップ支援コンペティション「START ME UP AWARDS 2016」の一環として実施。新しい楽器を作る「楽器ソン」をテーマにした「ミュージシャンズハッカソン」、プロの作家を招待しチームで楽曲を制作する「コーライティング・セッション」、日帰りの一般向けワークショップ「コーライティング・セッション・ワークショップ」の3イベントで構成されている。

コーライティング・セッションの様子

2日目となる29日には、「コーライティング・セッション」の作品発表と「楽器ソン」の審査が行われた。また、テレビ神奈川の取材クルーも来ており、イベントの様子が撮影されていた。

コーライティングセッションは、地元の民宿や宿泊スペースを拠点にプロの作曲家を加えた3人一組で楽曲を制作。今年のセッションには14チームが参加した。豊かな自然環境の中という抜群のロケーションでコーライトできることもこのイベントの大きな魅力だ。

実行委員長を務める山口哲一氏と、コーライトのコーチを務める音楽プロデューサー伊藤涼氏の進行により、14チームが今作のターゲットやテーマを語りデモ曲を披露。EDMを取り入れたアップテンポな楽曲から、ロックサウンドの疾走感あふれる楽曲、しっとりとしたバラード、R&B、Hip-Hopなど、チームの個性が表現されたレベルの高い楽曲が次々と披露された。

曲が終わるごとに、伊藤氏が参加者との制作時のエピソードを交えながら、率直な感想と具体的なアドバイスを伝えていく。

デモ曲の発表を終え、山口氏は、「一からなにかを作るという体験は本当に刺激的なことだなと改めて思いました。今日聴いた作品が、テレビやラジオやインターネットなどで、作品として採用されて流れる日が来ると思いますので、楽しみにしていて下さい」と、今回参加したクリエイターたちの将来性を語った。

また伊藤氏は、「コーライトしているとき、曲を作っているとき、みんなが楽しそうだったことが印象的でした。やっぱり音楽って楽しく作ったほうがいいですよね。ワークショップに参加した人達もそう感じたんじゃないかと思います。できた音楽もクオリティが高いですし、どんどんよくなっていくのを感じました」と今回のセッションの手応えを語った。

なお、今回制作された楽曲は、実際に楽曲コンペにかけられるそうだ。

会場の様子

続いて、「楽器ソン」の作品発表が行われた。今年のミュージシャンズハッカソンは、新しい楽器を作る「楽器ソン」がテーマ。サウンドプロデューサー浅田祐介氏がキャプテンを務め、ミュージシャンとプログラマーがチームを組み、作品を制作した。

1組目は、架空の特別列車の中で楽器演奏を行うことをコンセプトにした、「ライブ専用車両」の<どこでも臨場感>。電車の発車ベルやブレーキの音が出るペダル、つり革に設置したスマートフォンを揺らして音を出す、プロジェクターで投影した鍵盤をセンサーで演奏するなど、車内のものを楽器にして、子供たちがアンサンブルすることをイメージしたそうだ。

2組目は、水を演奏するというコンセプトで楽器を製作した「Undine(ウンディーネ)」。二つの水の入った容器に手を入れ動かすことで、ディレイ、リバーブタイム、ゲート、モジュールをコントロール。また、神社の鳥居を模した楽器でエフェクトをかけた。Arduinoを使用してデータを収集し、モジュラーシンセを起動させる。作曲家/プロデューサーの江夏正晃氏が演奏に加わりライブを披露した。

3組目は、「人間シンセサイザー」の<シンセサイザー人間>。チームおよび作品名の通り、人間とシンセサイザーの融合をコンセプトにしており、littleBitsというキットを使用したギター形のモジュラーシンセを制作。スマホを動かすことで、ボリューム、左右のパン、フィルターで音を変化させた。「技術的にはインタラクティブで面白いことをしていた」と評価されていた。

4組目の「A.U.N.」は、みんなで演奏というコンセプトのもと、全員の動きがユニゾンしないと音が出ない楽器を開発。お神輿の模型をチーム全員で担ぎ、スマホでゆれを検知して、ゆれがユニゾンしたときだけ音が出る。また、たくさん連動すると音の厚みが増えていく仕組みだ。エアーお神輿を担ぐ人数とともに音の数が増えていくハイテンションなデモンストレーションに、会場からは笑いが起きていた。

5組目は、脳波センサーからのデータをもとに、気分に合わせた演奏をする「DeepTone」。プレイヤーが演奏したメロディーを元に、脳波データから感情を推定し、クラシック音楽を機械学習したコンポーザーユニットが、プレーヤーの演奏データにあわせて音楽を奏でる。例えば、緊張している場合はリストっぽいメロディー、楽しいときはモーツァルトっぽいメロディーが流れるようになっている。

作品発表後には、審査員を務める大野誠一氏(株式会社ローソンHMVエンタテイメント 取締役 常務執行役員)、橋詰隼人氏(KAZAMIDORI エグゼクティブ・プロデューサー)、藤本健氏(DTMステーション 編集人)が、それぞれのチームへの質問を交え、感想が伝えられた。

「素晴らしい切り口だった」、「天才的なシステムが出来上がった」という評価もでるほど、非常に個性溢れる作品ばかりだった。

最後に、「Creators Camp in 真鶴」の運営スタッフによる「ISHINOTEーイシノオトー」がエキシビジョンを披露。MOGEESというあらゆるものを楽器のトリガーにする装置を、真鶴町の名産「本小松石」に接続した楽器を制作し、浅田氏、江夏氏が参加したライブで楽器の音色を披露した。

そして、3人の審査員による審査の結果、全てのユーザーが参加できるというユニークな発想と、会場を巻き込んだプレゼンが高評価だった、A.U.N.が、最優秀賞を獲得した。

その他会場の様子はこちら

発表会の後に行われた懇親会には、参加者や関係者などが参加。夜通し作業をした疲れを感じさせない、和やかな雰囲気でクリエイターらと交流を深めていた。また、参加者、スタッフが心からこのイベントを楽しんでいる様子が印象的だった。「Creators Camp in 真鶴」が、クリエイターや音楽シーンに新たな価値を生み出す可能性を強く感じた2日間だった。

音楽ハッカソンとコーライティングのイベント「Creators Camp in 真鶴」開催、音楽シーンに新たな価値を創出(2/2)

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