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【家族葬に樹木葬…】お葬式の「今」。新しいお弔いの様式が広がっている

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かつての葬儀といえば、大きな祭壇を前に、たくさんの会葬者に来てもらう様式が一般的でした。埋葬する場所は菩提寺にある先祖代々の墓。命日やお盆、法事の度に親戚一同が集まり、法事は33回忌、50回忌、多いと100回忌まである家もありました。私たちは長い年月をかけて故人を弔い、悲しみを癒やそうとしたのです。

伝統的な様式は今も残っています。しかし葬儀を必要とする社会の背景が昔と変わったこともまた事実。地域社会との関係性が薄くなり、核家族が基本となって、家族を持たない人までが現れるようになりました。それを受けて、シンプルで費用を抑えた新しいお弔いの様式を選択する人が増えています。

今回は実際に葬儀社で働くスタッフの方に、現在広がりつつある葬儀のスタイルについてお聞きしました。

f:id:arkcomm:20160526144535j:plainとはいえ今回するような葬儀は、まだまだ実例が少ないのが実情です。担当される葬儀社や僧侶の方に事前によく相談しながら進めてください。

本当に親しい人たちによる「家族葬」

費用が抑えられる小さな葬儀

声を掛けたとしても親友くらい。家族・親族を中心に、極親しい少人数の間で故人をおろうという葬儀が家族葬です。葬儀社主導による形式重視の大きな葬儀とは対称的に、家族の要望を汲み取った自由なスタイルで、小さいけれど心がこもった細やかな葬儀ができます。通夜、告別式、火葬という流れは通常と同じの場合が多いようです。規模が小さくなるので、種々の経費・費用が抑えられ、それも選ばれることが増えている要因のひとつといえるでしょう。身内だけのためお香典を辞退するケースも増えています。注意点としては、どこまでを身内と考え、誰を呼ぶのかを、後々の問題とならないように決めて周りの理解を得ることです。

会葬者にやさしい「一日葬」

お通夜をやらない選択肢

通常の葬儀では1日目にお通夜、2日目に告別式と火葬を行いますが、一日葬ではお通夜を省略します。そのため告別式から火葬までの1日に出席すればよく、会葬者の負担が減ります。特に会葬者が高齢であったり、遠方に住んでいたりする時に適しているでしょう。家族葬と同様、極少数の関係者だけによる葬儀ですから規模が小さく、お通夜で料理を出すといった必要がなくなるので、費用が抑えられます。なお仏教の考え方では、お通夜と告別式の一連の流れに意味があります。ですからお通夜をやらなくてもよいかを、事前にお寺さんとしっかり相談しておくことをおすすめします。

火葬だけを行う「直葬」

もっともシンプルで負担が少ない

直葬は「じきそう」あるいは「ちょくそう」と読みます。お通夜や告別式といった儀式の一切を執り行わない、火葬のみで済ませるという非常にシンプルな葬儀です。「家族葬」「一日葬」と比べてさらに費用を抑えられます。加えて葬儀の時間を圧縮できることも大きな利点。おくる側が準備や会葬者の対応に追われることもないので、ゆっくりと時間を使え、体力的な負担を減らせます。あまりにシンプルすぎて故人に対して申し訳なく思ってしまうのであれば、枕飾りを施すなどの旅支度や、別途お布施をお渡しして僧侶に読経をお願いすることもできます。

墓石がいらない「樹木葬」

継承者がいなくてもよい永代供養

樹木葬とは、花や木などの植物を、墓標として用いる新しい埋葬の方法です。火葬の後で残った遺骨は土に埋められ、その上に植樹をし、土に還ることになります。自然へと還る散骨に似ていると思うかもしれませんが、散骨と異なり残された家族がお参りをする場所があります。一般的な墓地に入ろうとすると、けっして安くはない土地使用料と墓石代が重くのしかかってきますが、樹木葬の場合は10万円台の霊園があるなど価格は低め。また、ほとんどの場合、永代供養になるために、お墓の継承者がいなくなってしまう心配から開放されます。少子高齢化に歯止めがかからないなかで、墓地の継承が途絶えるケースが増えてくるはずです。今後、樹木葬は主に都市部で増えると予想されています。

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