体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

街のみんなから出産祝いが届く? 横浜・戸塚から始まる新しい試み

街のみんなから出産祝いが届く? 戸塚から始まる新しい試みとは

北欧の国・フィンランドでは、赤ちゃんが生まれると、育児用品をまとめた「ベビーボックス」が家庭に届くという。横浜市戸塚区で、このベビーボックスのように「日本にも子育てを応援する文化」を根付かせたいと、街全体で出産祝いを贈り、その過程で文化を醸成していくプロジェクトが始まった。その内容と背景を紹介しよう。

子育てグッズに加えて、お守り(背守り)などが届く!

「公園に行けば、子どもの声がうるさいといわれる」「ベビーカーを持って電車に乗ると、嫌な顔をされる」「どこのお店にいっても周囲に気を使い、謝りながら帰ってくる」……。そして、何より「どこにいけば孤独な育児にならないのか、分からない」といった「”孤”育て」について、悩んでいるママ・パパが圧倒的に多いということをご存じだろうか。

2014年、横浜で子育て中の母親たちが集めたアンケートには、上記のような声が寄せられたという。こうした状況を変えるために今、一番必要なのは「あたたかいまなざし」等に代表されるような「子育てを応援する文化」ではないか、という結論になり、横浜市戸塚区で始められたのが「ウェルカムベビープロジェクト」だ。

このプロジェクトは、赤ちゃんが生まれた家庭が申し込みでき、無償で街からの出産祝いが受け取れるというもの。また、単なる市販品をボックスにつめるのではなく、「本当に役立つかどうか」などと、選考会の基準をクリアしたもののみを贈ることに加え、「背守り」という地域の人がつくったお守りや、「サービス」(家事代行、おしゃべり会やコンサートの招待券)などが含まれるのが特徴だ。

2016年4月から運用をはじめたため、4月1日以降に生まれた子どもを対象に申し込みを受け付け、順次、この「出産祝い」を家庭に届けていくという。子育て中の筆者からすると、「これは戸塚の人がうらやましい……」というのが本当のところ。ちなみに、取材時(4月15日)の段階では、開始直後のため申し込みは数件程度だったが、問い合わせなどが、頻繁に入っているとか。

「里帰り出産しているお母さんたちが、戸塚の自宅に戻ってきて申し込むことも考えているので、これから数が増えると思います」と話すのは、仕掛け人であるNPOこまちぷらすの代表森祐美子さん。しかも今回のこのプロジェクト、税金などは使わず、民間主導で行っているという。企業として協同で参画しているのが、地方で「高齢者見守り支援」などの実績がある、ヤマト運輸。プロジェクトに携わったのは、ヤマト運輸の神奈川主管支店 石原克己さんだ。では、どのようにしてこのプロジェクトが生まれたのか、その背景を聞いていこう。【画像1】出産祝いに入っている背守りの例。模様がたくさんあり、それぞれに意味があるのだとか。現在、「とつか背守り会」で、ひと針ずつ、思いをこめてつくっているのだという(撮影:嘉屋恭子)

【画像1】出産祝いに入っている背守りの例。模様がたくさんあり、それぞれに意味があるのだとか。現在、「とつか背守り会」で、ひと針ずつ、思いをこめてつくっているのだという(撮影:嘉屋恭子)

【画像2】背守りをワッペンのようにつけた例。これはカワイイし、受け取った側も愛着が湧くはず(写真提供:こまちぷらす)

【画像2】背守りをワッペンのようにつけた例。これはカワイイし、受け取った側も愛着が湧くはず(写真提供:こまちぷらす)

ママ・パパは、「世間の冷たい視線」を気にしている!

「そもそも、私どもが出会ったのは横浜市の企業マッチングがきっかけでした。高齢化や少子化、あわせて地域活性化のために、何か協同でできたらおもしろいね、というのが始まりです」(石原さん)

その間、ミーティングのなかでどちらともなく出てきたのが、フィンランドのベビーボックスだった。

1 2次のページ
SUUMOジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
GetNews girl / GetNews boy

オスカー2018年晴れ着撮影会