伊達巻のルーツはロールケーキだった?

access_time create folderグルメ
https://lh3.googleusercontent.com/-QMm_R3crel0/Vz2PizQ9cLI/AAAAAAAADhM/LJ8GOFdKxK4glX96J5RFNincQYU4ptYgACCo/s640/160522.jpg

くるりと巻かれた「の」の字の断面が、なんともいえない愛らしさ。ケーキを巻く(roll)からロールケーキと、シンプルな名前の由来を持つロールケーキ。最近のスイーツだと思われがちですが、実は日本にロールケーキが登場したのは江戸時代。カステラと同じく、ポルトガルから長崎に伝わったといわれています。

一六タルトも伊達巻もロールケーキが元祖?

長崎に伝わってきたロールケーキは、カステラ生地にジャムを塗って巻いた素朴なお菓子でした。これに目をつけたのが愛媛・松山藩主の松平定行。当時、長崎探題職を兼務していた彼はロールケーキのおいしさに感激。その製法を松山に持ち帰り、ジャムの代わりに餡を入れた独自のあん入りタルトを考案します。こうして誕生したのが、現在も松山の銘菓として有名な「一六タルト」です。

また、お正月のおせち料理に欠かせない伊達巻も、ロールケーキの発展形と考えられています。かつては「カステラかまぼこ」と呼ばれていた伊達巻は、明らかにロールケーキの技法に影響を受けた作られたもの。白身魚のすり身などを卵とあわせ、みりんや砂糖で甘く味付けしたカステラかまぼこは、長崎から江戸にも伝わったのち、そのモダンな佇まいが江戸っ子にも大ヒット。「伊達(おしゃれ、格好いいの意味)な巻物」という意で「伊達巻」と名づけられました。

昭和30年代に「スイスロール」が大ヒット

お菓子としてのロールケーキが全国区の人気者になったのは、昭和30年代。山崎製パンが「スイスロール」と名付けた商品が、一般家庭のおやつとして大ヒットしたのです。薄く焼いたスポンジケーキの片面にジャムやバニラクリームなどを塗ったスイスロールは、子どもたちに大人気。今でも愛され続けているロングセラーお菓子です。

さまざまな形に変化しながら、長く愛され続けてきたロールケーキ。どこか懐かしさが漂うレトロな味わい、今度は家庭でも作ってみませんか?

参考文献:『おいしいスイーツの事典』成美堂出版

おすすめのレシピ

フルーツロールケーキのレシピ | 料理サプリ

メッセージロールケーキのレシピ | 料理サプリ

関連記事リンク(外部サイト)

たっぷり作って常備しておきたい夏のマリネレシピ
田んぼで踊る芸人??「味噌田楽」の意外な由来
ローマ皇帝とはまったく関係がなかった「シーザー・サラダ」の誕生

  1. HOME
  2. グルメ
  3. 伊達巻のルーツはロールケーキだった?
access_time create folderグルメ
ゼクシィキッチンコラム

ゼクシィキッチンコラム

【美味しいレシピと出会うなら】のゼクシィキッチンがお届けする公式チャンネル。食材や料理に関する豆知識や情報を毎日配信!

ウェブサイト: https://zexy-kitchen.net/columns

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。