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既遂を処罰していない罪はあるのか?

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Q.

 刑法の各罪を定めたいわゆる刑法各論には、私戦予備・陰謀など独立して予備行為や陰謀行為を処罰するものがありますが、それ以外の犯罪について、刑法各論は既遂を処罰し未遂を例外的に処罰するとの立場をとっています。

 では、未遂段階での処罰しか規定しておらず、その罪が既遂となった場合の処罰規定を設けていない犯罪というのはあるのでしょうか?

(1)ある
(2)ない

A.

正解(1)ある

 刑法77条は、内乱罪を規定しています。同条1項は、「国の統治機構を破壊することなどを目的として暴動した者」を処罰しています。また、その暴動の未遂も処罰しています(3項)。
 しかし、内乱罪の既遂、つまり国の統治機構を破壊したなどという既遂については、処罰規定を置いていません。

 これは、内乱罪が既遂となった場合、既に国の統治機構が破壊されるなどして、行為者を処罰することがそもそもできないからです。
 たとえて言えば、革命が成功した場合、革命者が実権を掌握するので、もはや革命者を処罰することができないということです。

 つまり、内乱罪は、宿命的に既遂を処罰することができない犯罪なのです。

元記事

既遂を処罰していない罪はあるのか?

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