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データビジュアライゼーションから圏論・Haskellまで──プログラマのための数学勉強会【第6回】

今回のテーマと目次

「プログラマのための数学勉強会」第6回のセッションテーマは以下のとおり。

心地よさと数字 難易度★☆☆
数学がデジタルアートに! 高速なシェーダで可視化する数学の世界 難易度★☆☆
Wolfram Language コトハジメ ~ Wolfram Alpha って聞いたことあります? 難易度★☆☆
暗号文のままで計算しよう – 準同型暗号入門 難易度★★☆
圏論とHaskellは仲良し 難易度★★☆

人間の認知能力に合わせて数字を抽象化「データビジュアライゼーション」

最初に登壇したのは、矢崎裕一さん。セッションタイトルは「心地よさと数字」。
矢崎さんはデザイナーで、「数字やプログラミングには携わるが、文系」とのこと。ポータルサイトなどのインタフェースデザインやロゴの作成などを行っている。

またCode for Tokyo(市民が主体の地域課題解決に取り組むコミュニティ作り支援、テクノロジーを活用したアクションを創発する活動)、およびData Visualization Japanという活動を主宰している。

データビジュアライゼーションとは、人間の認知能力に合わせて抽象化して、特徴を理解できるようにすることである。数字の羅列より、それらを抽象化して伝えることで行動が変わったり、記憶に残ったりする。

その例として矢崎さんが見せたのが次の絵だ。これは都道府県の間を移動する人の数を可視化したモノだ。左が北海道、右が沖縄になっており、人がどの点からどの点に移動したのか、その量を線で表すとこのような絵になるという。

引用したデータは総務省の政府統計データ。「このデータの裏側には人がいるんだということを示したくて、先のような図を作った」と矢崎さんは説明する。

そのほかにもロゴを自動生成する「Open Data Logo Generator」やヨーグルトの栄養成分比較も作成。

さらにJavaScriptのd3.jsにある乱数を生成する関数で、4種類の乱数を円やチャートで見える化するというツールなどを披露した。

「ビジュアライズは物の見方。例えば北斗七星は、中国では雲の上に座っている王朝だが、ギリシャでは熊、日本の場合は柄杓というイメージで捉えられている。そこに何を生み出すかはその人の価値観や文化的背景にもよっても異なる。その違いが面白い」と矢崎さんは語る。

杉浦康平氏が作った時間軸変形地図もその一つだ。東京から各周辺の都市に移動にかかる時間を軸に地図にすると、地図は大きく変形する。

また出発地点をどこに置くかでも見える景色の全体像がガラリと変わる。Google Mapは俯瞰(統治型の地図)だが、杉浦氏の時間軸変形地図は自分自身の居る場所によって全体像が動的に変わる、「主観的な地図」ということができる。

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