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型にあてはめるだけで書ける!仕事に使える2つの文章テンプレート

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「起承転結」の型は、現代のビジネスシーンになじまない?

「では、起承転結を使って書きなさい」

そんな先生の声が、トラウマになっている方もいるのではないでしょうか。

学校の国語の時間に誰もが習った「起承転結」の型。問題提起から始まって、発展させて、展開させて、結論へと至る。この流れを作るのは、なかなかハードです。

もしもあなたが、作家やエッセイストでないのであれば、「起承転結」の型は忘れてしまっても構いません。「起承転結」は、多種多様な文章の型のなかでも、とくに使うのが難しい型だからです。「起承転結」は、読んで字のごとく「結論」を最後に書く型のこと。つまり、読み手を最後(結論)まで「読ませる筆力」が必要になるのです。

そもそも結論をあと回しにする型が、仕事で使う文章になじむわけがありません。もしも、部下から届いた報告書の結論があと回しになっていたら、その上司は、苛立ちながら「くどくど書くな!」「先に結論を書け!」と指摘するのではないでしょうか。

「結論優先型」のテンプレートは万能選手!

では、仕事で使う文章には、どういう型がふさわしいのでしょうか?

最も使えるのが「結論優先型」のテンプレートです。その名の通り、冒頭に結論を書く型です。以下の①→③の流れで書いてきます。

①結論を書く

②理由・根拠を書く

③詳細・背景を書く

具体例を見ていきましょう。

【原文】

清水さんの目覚ましい活躍に対しては、鈴木社長もその能力を高く評価しています。統率力のある清水さんにチームBを指揮してもらうことで、チーム内の結束力が一層強まると確信しています。したがって、チームBの新リーダーに清水さんを任命します。

この文章で最も重要なメッセージは「チームBの新リーダーに清水さんを任命します」という結論です。ところが、原文では、冒頭からしばらくの間、結論に至るまでの経緯がくどくどと書かれています。いつまでも結論が見えないので、読む人はフラストレーションを感じます。

【修正文】

チームBの新リーダーに清水さんを任命します。<①結論> 清水さんの目覚ましい活躍に対しては、鈴木社長もその能力を高く評価しています。<②理由> 統率力のある清水さんにチームBを指揮してもらうことで、チーム内の結束力が一層強まると確信しています。<③詳細>

冒頭で結論を示したこの修正文であれば、読む人は、安心して続きを読むことができます。“行く先”が分からない飛行機に乗せられるのは、誰でも不安なものです。文章も飛行機と同じです。まずは読む人に“行く先”を伝えてあげることが大切です。

冒頭で結論を書く書き方は、書き手にとっても「書きやすい型」といえます。文章の背骨となる結論を先に書くことで、自分の“行く先”が明確になるからです。この書き方であれば、続きの文章がとっちらかりにくくなります。

仕事で使う文章(メールを含む)で結論を出し惜しみしたり、先送りしたりするのは、百害あって一利なし。積極的に結論優先型のテンプレートを活用しましょう。

複数の情報は「列挙型」のテンプレートで伝える

では、伝えるべき情報が複数あるときは、どのような書き方をすればいいでしょうか。この場合には「列挙型」のテンプレートが重宝します。以下の①→④の流れで書いてきます。

①全貌

②列挙A

③列挙B

④列挙C

情報がAとBのふたつしかないときは③で終わらせればいいですし、情報が4つ以上あるときは「⑤列挙D」「⑥列挙E」と続ければいいでしょう。

以下は、取り引き先に送るFAXを用いた具体例です。

【原文】

3月15日(木)開催のA社の新製品発表会について、

会場および発表会の開始時間を教えていただけますでしょうか。

また、会場でカタログの配布はございますか。

確認のほどよろしくお願い致します。

このメールでは、相手に「発表会の会場」「発表会の開始時間」「カタログ配布」という3つの質問をしています。しかし、それらの質問が、文章のなかに埋もれてしまっています。もしかすると、メール受信者が3つの質問のうち、ひとつかふたつを見逃してしまう恐れもあります。

「発表会の開始時間」と「カタログ配布」についての回答はあったけど、「発表会の会場」についての回答がなかった……という具合です。そうなると、改めて「発表会の会場についてのご回答がございませんでした。教えていただければ幸いです」というメールを送らなければなりません。再びメールを送ること自体が時間と労力のムダですし、相手の時間を奪うことにもなります。

要件(3つの質問)が正確に伝わらなかったのは、誰のせいでしょうか? 質問を見逃した読み手の責任でしょうか? 私はそうは思いません。見逃すような書き方をした書き手の責任です。そう、伝わらない文章の責任は、99%書き手側にあるのです。

では、どのような書き方をすれば、要件を正確に伝えることができるでしょうか。以下の修正文では、列挙型のテンプレートを使っています。

【修正文】

3月15日(木)開催のA社の新製品発表会について、

確認事項が3点ございます。<①全貌>

(1)発表会の会場 <②列挙A>

(2)発表会の開始時間 <③列挙B>

(3)会場でのカタログ配布の有無 <④列挙C>

以上、ご確認のほどお願い致します。

この書き方であれば、読む人が質問を見逃す心配はまずありません。

①の「全貌」では、「ポイントは3つあります」「5つのメリットをお伝えします」「7つの機能を説明します」——という具合に、この文章の全貌(全体像)を簡潔に示します。このとき、列挙の「数」を明記すると、読者が全貌を把握しやすくなります。修正文でも「確認事項が3点ございます」と数字を盛り込んでいます。「なるほど、ポイントは3つあるのね」と把握した読み手は、その先をラクに読み進められます。

<②列挙A>以降は、情報ごとに箇条書きしていけばOKです。見た目も読みやすい「列挙型」のテンプレートであれば、読む人が改めて情報を整理する必要がありません。読み手に親切な文章といえるでしょう。

仕事で使う実務文では、何はさておき、分かりやすく理解しやすい書き方が求められます。シチュエーションに応じて、「結論優先型」や「列挙型」のテンプレートを活用しましょう。

著者:山口拓朗

『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』著者。

伝える力【話す・書く】研究所主宰。「伝わる文章の書き方」や「メールコミュニケーション」「キャッチコピー作成」等の文章スキルをテーマに執筆・講演活動を行う。結論優先型や列挙型のテンプレートは『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(日本実業出版社)にも掲載。モットーは「伝わらない悲劇から抜けだそう!」。

山口拓朗公式サイト

http://yamaguchi-takuro.com/

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