賞金20億円! 月面探査レースに挑む日本の「HAKUTO」

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賞金20億円! 月面探査レースに挑む日本の「HAKUTO」
J-WAVE月曜−木曜の朝6時からの番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「SUNSTAR Ora2 MORNING INSIGHT」。5月17日(火)のオンエアでは、民間初の月面探査成功レースに挑む日本チームに迫りました。

民間による世界初の月面探査レース「Google Lunar X Prize」。2017年末までに、民間の組織が月面にロボット(無人探査機)を送り込み、500m以上移動させて動画を撮影。最初に成功させたチームには賞金約20億円が贈られるという、壮大なスケールのレース。世界で16の民間チームがしのぎを削って開発競争に励む中、日本から唯一参戦しているのが、チーム「HAKUTO」です。

「これまで宇宙開発は国がやるものでしたが、民間でもチャレンジできる時代になってきています」と語るのは、チームの運営母体であるispace(アイスペース)社代表取締役の袴田武史さん。このレースにはアメリカ、ヨーロッパ、イスラエル、インド、マレーシアなどから16チームが参加していますが、民間ならではのチャレンジングな開発により、送り込む探査機にはそれぞれ個性が出るのだそうです。袴田さんによれば「HAKUTO」の武器はそのサイズ感だといいます。

「探査機は、月面に降りてホップ(ジャンプ)して移動するタイプと、車輪がついたロボットを動かすタイプがあります。我々は車輪で動かすタイプですが、中でも世界最小のロボット、4kg台の非常に小さなものを開発しているんです」

「HAKUTO」チームの打ち上げの予定は2017年中と発表。ライバルでもあるアメリカのアストロボティック社のロケットのスペースを一部買い取り、相乗りする形でロボットを運び込む計画です。目指すのはもちろん優勝。しかし袴田さんはその先を見据え、将来は月面での資源開発を目指していると話します。

「小惑星や月では、水が重要な資源になります。人が生活するためにはもちろん、水素と酸素にわけることでロケットの燃料になります。NASAなどは宇宙でとれた水を使って、燃料にして火星にいくプランを考えはじめています。また、鉱物が取れれば、建造物が作れます。地球から重量物を打ち上げるのが一番コストになるので、宇宙でなるべく作っていくことで効率化が進んでいくと思います」

著書『HAKUTO、月面を走れ』(祥伝社)の中で、世界的に「宇宙ビジネスのビッグバンが起きている」と語る袴田さん。宇宙開発の技術は成熟してきており、とくにアメリカでは民間参入によるコスト削減の動きが加速度的に進んでいるそうです。たとえば、リサイクル可能なロケットは、SpaceX社がNASAの10分の1のコストで開発しています。

投資家からの注目も急速に高まっている宇宙ビジネス。まずは世界が注目する月面探査レースに参加することで、「より多くの人を巻き込んでいくことが必要だと考えている」と語る袴田さん。2017年、「HAKUTO」が宇宙でどんな活躍を見せるのか、ワクワクが高まりますね!

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/index.html

古川聡 宇宙飛行士だからこそ語れる「世界平和」とは?(2016年04月01日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/04/post-1286.html

宇宙旅行 将来的にはファーストクラス価格で行ける?(2013年09月13日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2013/09/post-528.html

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