子どもの教育で大切なのは「情報に振り回されない」こと

access_time create folder政治・経済・社会

子どもの教育で大切なのは「情報に振り回されない」こと

名門大学に子どもを入れることがゴールでは決してない

最近テレビなどでよく目にする、子供をどうしたらいい大学に入れられるか、いつから勉強させるか、どんな幼稚園がいいか?など母親が子育て論を語る番組などが特集されています。
しかし、子どもにとって心配なところがたくさんあるように思えて仕方ありません。

名門大学に子供を入れたことは世間で言うと「すごい!羨ましい!どうしたらそんな風に」って想うのでしょう?!
それは、その結果をゴールと考え、それに到達したことで成功者と位置付けているのかも知れません。

しかし私は、どの高校、どの大学に入ったかなどのレベルは、人生の通過点でしか過ぎないと想っています。
本当にその選択が良かったと想うのは、自分の人生が想うように動かなくなった時に、感じるのではないでしょうか?親も子も。

私は、教育関係の仕事で採用担当もしていたので、国立、東大出身の学生の面接も数多くしたことがあります。
「東大出の僕に中学レベルの採用試験を受けさせるのですか?」といった具合です。
国立を出てフリーターの人も引きこもりの人も周りにはたくさんいます。
もちろん優秀で社会貢献している人たちもたくさんいますが。

いい学校の定義が幼稚園にまで広がってきている現状

人生の要所要所では、「いい学校に行っていてよかった」って想うのかも知れません。
教育の取り組み方が違うので、私は否定も肯定もしません。社会人になるにも、いい学校に行くことで選択肢が広がるのかも知れません。

子供の頃からなりたいものが決まっている子供は、一握り。
決まっている子であれば逆算して考えさせ、それに向かっての学校選び人生設計が建てられるのですから。

しかし、決まっているように見えても変更することは多々あります。
それが普通かも知れません。
ですからまずはいい学校に入れるという考え方はわかります。

最近、漢字教育を取り入れている幼稚園について番組で取り上げられていましたが、その幼稚園はキャンセル待ちの倍率がすごいようです。
幼稚園も子供の獲得のための差別化で必死です。
まずは「いい学校に」が大学ではなく幼稚園にまで広がっているようです。

イメージしてみてください。幼稚園で漢字、体操、音楽を取り入れている幼稚園とその他の幼稚園、保育園出の子供が一斉に小学校一年生になったときのことを。
ある地域では小学校に入ってからスタートが違う、先生も「あぁ幼稚園カラーが出てる」と感じるそうです。

保育園も最近は力を入れ、ただ預かるだけじゃない保育園も増えてきました。ちなみに私の子供も、地域で評判の漢字教育の幼稚園に入れました。5歳で山手線の漢字、全部言うことと読めました。

親が情報に振り回されると子供の自主性が薄れていく

その時点は、すごいのかもです。しかし、それは通過点にすぎません。
情報が過剰になっていくと、「うちの子もそうしなくてはならない」同じように勿論したからと言って、そうならないのはわかっていても、情報に振り回されてしまいます。
初めてのお母さんなら尚の事。

高学歴でのマイナスや苦労実態は、ほとんど前面には出ないのでわからないかも知れません。
東大出身は、就職に苦労している実態もあります。
東大出身の方が話していました。採用試験では受かっても、面接で落ちると。
東大に入るのが目的で、その後の目標が無くなるらしいです。

良い大学に入ることも良い面と悪い面があり、そういったことも情報として伝え、本当に本人次第で人生の通過点だということを知って欲しいと私は、想います。親も子も。

親が情報に振り回され、子供の自主性が薄れていきそうです。私は想います。
親は子供が自分の力で考えられると信じ、待つというスタンスで見守り寄り添って欲しいと願います。

(大崎 清美/カウンセラー)

関連記事リンク(外部サイト)

どうすれば、東大推薦入試・京大特色入試で合格できるのか?
毎日、新聞を読むことの重要性について
SSH指定校等が東大推薦入試に有利な理由

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 子どもの教育で大切なのは「情報に振り回されない」こと
access_time create folder政治・経済・社会
local_offer
JIJICO

JIJICO

最新の気になる時事問題を独自の視点で徹底解説するWEBメディア「JIJICO」。各分野の専門家が、時事問題について解説したり、暮らしに役立つお役立ち情報を発信していきます。

ウェブサイト: https://mbp-japan.com/jijico/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。