ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

笑って父ちゃん!脳血管性認知症の介護体験談~父とお助けグッズ~

DATE:
  • ガジェット通信を≫

脳梗塞の後遺症で、左半身麻痺、脱抑制、注意障がいなどがある要介護5の父との日々。笑かし介護なんて言っていますが、どうやっても笑ってくれない、何をしても落ち着いてくれない時があります。そんな時にシングル介護の私を助けてくれる、グッズたちのことを書きたいと思います。

父がイライラし出したら、まず原因を探る!

父は不快なことすべてを、イライラのかたちで表します。すっごい怖い顔をして怒り出したと思ったら、実は暑いだけなんてこともあるのです。なので、いつも父の様子と訴えから不快の原因を考えています。暑い、かゆい、痛い、窮屈など。これらは、クーラーをつける、クリームを塗る 着替えなどでおさまっちゃう。

あと、トイレに行きたい思いも、イライラの原因になったりします。なかなかでなくって、何度もトイレに通うことになるのだけど。でも、うまく排泄できると落ち着くことがわかってるしね。身体的不快は、適切に関わって除去できたら落ち着くので大丈夫。

薬のせいで別人になった父を見たからこそ薬に頼りたくない

精神的な不快からくるイライラは大変です。父自身もどうしていいかわからない。まわりはもっとどうしたらいいのかわからない。湧き上がってくる波みたいなものなのかもしれません。

「お薬で落ち着いてもらいましょう」と言われることも多かったのですが、入院中に四肢、体幹の抑制とお薬で別人のようになってしまった父を見ているので、家では使いたくありません。お薬はいらないんです。

そんな時こそ、お助けグッズが登場です!

副作用なく父のイライラを鎮めるものとは?

今から紹介するのは父のお助けグッズたちです!父以外には全く効果はないだろうし、全然たいそうなものではないけれど、お薬と違って副作用はないですからね。使えるものはなんでも使わないとね。今の便利な時代に介護ができて、本当によかったって思います。

おさるの電話


本物の電話ではなく、小さなおさるのクリップです。父のイライラに付き合うのに、咄嗟にクリップを電話のようにして、

「もしもし、Bさん、え~~今忙しいのですかぁぁ」
「では、あとでかけますね」

なんて話したのがきっかけで、Bさん専用電話となっています。Bさんは、父の友人。会いに行き、父が突拍子もない話を言っても、いつもニコニコと聞いてくれるありがたい存在です。それにおさるの電話だと夜中でもかけられるしね!

Siriさん

おなじみ、アイフォンの音声アシスタント機能ですね。父娘二人きりだと、会話に行き詰ってしまいます。そんな時のお助けグッズです!「疲れたよ…」って言うと「ちゃんと休んでくださいよ」なんて言ってくれるのです。「何をおっしゃったのかわかりません」と言い返されるときもあって、「お父さん、こんなこと言われた」と助け船を求めるとふっと父の顔に戻ったりします。

鼻毛カッター

父は自分で鼻にイン。ほんとに不思議なくらい落ち着きます。鼻への振動が心地よいみたいで、穏やかな表情になっていきます。長時間はできないので、ここぞという時に登場です。

新婚さんいらっしゃいのテレビ

新婚さんになりたい父は、このテレビが大好きです。たくさん録画してあります。何度観ても、嬉しそうな顔。「わしが出る時は、見にこいや」とイライラから新婚モードに変えてくれます。

母の声のボイスメモ

これもとっておきのお助けグッズです。長年連れ添った夫婦の力はすごいです。結婚したいなんて言っていますが、毎晩「母ちゃん、帰ってきたか?」と亡き妻の帰りを待っていたりするのです。

どうしようもない時に、「おとうさ~ん、はやく元気になってね」「待ってるよ」と母の声で助けてもらっています。今の父を予知していたのか、ちゃんと父をおさめてくれる声もあるんです。「お父さん、無理言ったらあかんのよ」って。お助けグッズでもあるけれど、私の宝物です。

ボール投げやゲーム


子どもさんのおもちゃですね。いろいろありますよ。そんな子どものおもちゃなんて…と思われる人もいるかもしれません。私も最初はそう思っていました。でもね。おもちゃはただのきっかけ。道具なんです。一緒に過ごす。とことん付き合うよって姿勢が大事なのかなぁ?って思っています。

これからも一緒だからね、父ちゃん

いろいろ書きましたが、今日はうまくいっても明日はだめだったり、何をしても落ち着かず、車椅子を押してお出かけしたりもあります。かわってしまった父に凹む日もある。でも、今までの父を知っている家族だからできる介護があるはず。

どうやってもダメな日は、「そんな日もあるさ」と淡々と過ごす。なんとか眠ってもらったら、新しい一日が始まるもんね。そうやって父娘の介護生活は続いています。お助けグッズ、もっと増やさないとね。

この記事を書いた人

すーちゃん

1966年生まれ。仕事をしながらの両親ダブル介護を経て、2006年に介護離職。現在は2005年に心原性脳梗塞になった83歳の父(脳血管性認知症 要介護5)を在宅介護中です。シングル介護なので大変も多いけど、父を笑かすことが私の楽しみだったりします。細々と、ブログ「笑って 父ちゃん」で父娘のドタバタな日常を綴っています。★プロフィール写真は、父が私を描いてくれたものです。

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
認知症ONLINEの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP