ジョギングで脳トレ? 走ることが頭脳に与える好影響

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ジョギングで脳トレ? 走ることが頭脳に与える好影響

ある調査によれば、日本のランニング人口は約1000万人といわれている(※)。健康維持やストレス解消など、「なぜ走るか」の理由は人それぞれだろう。

そして、『やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術』(クロスメディア・パブリッシング刊)を読むと、走ることの効果は、健康維持などにとどまらず「脳」にも好影響を与えることが分かる。

そのメカニズムを中心に、本書の著者、森田敏宏さんに話を聞いた。

――本書で、脳に「ご褒美」をあげるとドーパミンが分泌されるという話を読み、Googleの「20%ルール」を思い出しました。「やってみたいこと」に取り組むことで、高いパフォーマンスを引き出すという意味では、本書の主張と重なるところが大きいのではと感じたのですが、森田先生はこの制度についてどのような感想をお持ちですか。

森田:Googleの20%ルールをご存じない方のために簡単に説明すると、これは、仕事の時間の20%を自分の好きなことに使ってよいというものです。この20%の中から、Gmailを始め、新しいアイディアが次々に生まれています。

確かに、自分がやりたいこと、楽しいことに取り組む時は、ドーパミンの分泌が増えるので、共通する点はあります。残りの80%の仕事にも良い影響を与えているはずです。

――今のお話にも関連しますが、森田さんは本書の中で、「ステップ集中を実践する上では、時間を意識することが重要」と書かれており、「時間密度」がキーワードだと主張されています。そこで、「時間密度」とはどのようなものなのか、また「自分の時間密度は高いかどうか」をチェックするための目安はあるのかについて教えていただけますか。

森田:そうですね。まず時間密度についてですが、たとえば試験勉強をするときに、1時間で問題集を10ページこなすのと、20ページこなすのとでは、密度の濃さがぜんぜん違います。

多くの問題をこなした分だけ学ぶことが多いのはもちろん、問題を解くスピードが鍛えられ、実際の試験でも有利になります。

また、自分の時間密度の高さをチェックするための目安については、周りにいる、すごく仕事が速い人をよく観察してみるのが良いでしょう。
例えば、メールの返信がすごく速いとか。そういう人と自分の何が違うか、そこがわかると時間密度の高め方が見えてきます。

――本書を拝読して、「脳→身体」という関係性だけでなく、「身体→脳」という関係性から
も言及されている点が興味深いと感じました。森田先生が脳と身体の双方向的な関係性に着目したことは「加圧トレーニング」に着目したことと関係していますか。

森田:実は、私自身、子どもの頃から運動や遊びばかりしており、小学校時代は水泳、陸上、バスケットの選手でした。大人になってからも、筋トレをするとなんとなく体調が良いということを実感していたのです。

しかし、通常の筋トレは強い負荷をかける必要があるため、設備の整っているジムに通う必要があります。忙しいと通えませんし、関節などを傷めると十分なトレーニングができません。

そのような問題に悩んでいる時に見つけたのが加圧トレーニングです。加圧を始めると、体調も良くなり、記憶力も改善したのを実感しました。ご指摘のように、脳と体は密接に関係しています。

――「ジョギングは脳を鍛えることにもつながる」と書かれていたのも驚きでした。この点について詳しくお聞きしたいのですが、「走っている間だけ前頭前野が活発に働く」ということなのか、「走り終えた後も持続的に前頭前野が活発に働き続ける」ということなのか、どちらなのでしょうか。もしくはそのどちらでもないのでしょうか。

森田:実は、走っている時というのは、脳が活発に働いています。試しに、目をつぶって走ってみてください。簡単につまずいてしまいますね。

なぜ、私たちがつまずかずに走れるかというと、脳が瞬時に路面の状況を判断しているからなのです。これは視覚情報だけでなく、路面から伝わる情報など様々なものが含まれています。

一般的に、運動をしたあとに、認知機能といって脳の働きを調べるテストをすると、成績がアップします。つまり、運動後も脳の活性化はしばらく続くということです。

――最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。

森田:本書に書いたメソッドをぜひ実践してください。そうすれば、皆さんの人生は確実に豊かなものになります。最低でも2倍以上です。人生を2倍以上エンジョイできたら素晴らしいと思いませんか?

※…年に1回以上ジョギンやランニングを実施している人が2012年で1,009万人。1998年の調査開始から過去最高を記録したが、2014年の統計では986万人となっている。

(新刊JP編集部)

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