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「スマホ向けMV」今後はどう進化する?

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今年4月、6人組アイドルラップグループ「リリカルスクール」のメジャーデビューシングル「RUN and RUN」のミュージックビデオ(以下、MV)が話題になった。その理由は、スマホでの視聴向けに縦画面で作られていただけでなく、スマホユーザーに馴染みのあるTwitterやメッセージなどのアプリ画面が曲中に表示され、スマホの機能がジャックされたかのような錯覚を起こす作りになっていたから。このようなオリジナリティのあるスマホ向けMVは他にも存在する。いくつかピックアップして紹介しよう。

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※()は公開年月

●世界最長級のスマホ専用インタラクティブMV

FACT「the way down」(2015年3月)
URL:http://fact15th.jp/the-way-down/pc/
スマホ本体を傾けると画面に表示されていない部分を見られたり、画面をタップやスワイプすると映像が変化するインタラクティブMV。画面上でメンバーが落下する場面の落差(縦の長さ)はスマホ専用MVとしては世界最長級とか。再生途中でバッテリー切れやローディングの表示が出るなど、“不具合”と錯覚させる演出も面白い。

●見る?聴く? スマホを裏返さないと音が出ないMV

篠崎愛「LISTEN TO AI SHINOZAKI──私を、聴いて。」(2015年12月)
URL:http://listen.aishinozaki.jp/pc/
スマホ本体を表面にすると無音で映像のみが表示され、裏面にすると音が出るという世界初の“アンチビジュアルスマホMV”。プロモーション用のショートMVで、スタート画面では、篠崎愛の愛らしい表情を「見るか」、歌声を「聴くか」の“究極の2択”を迫られる。

●スマホ2台を合わせて完成するMVドラマ

ハル・ロビンソン「愛が降る街」(2015年12月)
URL:http://www.harurobinson.com/
男女の淡い恋愛物語を描いた動画。スマホを2台並べて、YouTubeにアップされている彼女目線の「右バージョン」と、彼氏目線の「左バージョン」の動画をそれぞれのスマホで同時に再生すると、左右の場面がつながってひとつの映像になる。

●視聴者参加型、オリジナルMVを作っちゃおう!

霧ヶ峰Style × 東京スカパラダイスオーケストラ「STYLE meets STYLES」(2016年3月)
URL:http://style-meets-styles.com/
「霧ヶ峰」の新シリーズと“スカパラ”のコラボ動画。Youtube版のMVでは背景がグリーンバックになっているが、スマホ専用の特設サイトを利用すると、グリーンバックに数パターンの壁紙や家具、人物を選んで配置でき、コミカルで遊び心のあるオリジナルMVを作成できる。

このほか、縦型MVを採用した秦基博の「聖なる夜の贈り物」(2015年12月)や倖田來未の「On And On」(2016年1月)、画面をタッチすると擬似的に登場人物などの動きを操作できる安室奈美恵の「Golden Touch」(2015年6月)、スマホ本体を前後左右に動かすと画面に表示されていなかった部分が見られる安藤裕子の「360°(ぜんほうい)サラウンド」(2015年7月)などもある。

2015年頃から普及してきているスマホ向けMV。その先駆けでもあるFACTの「the way down」と、霧ヶ峰Style×東京スカパラダイスオーケストラ「STYLE meets STYLES」を手がけたWEBディレクターの佐々木渉さんに、スマホ向けMVの動向を聞いた。

「現在、どの企業のwebサイトのアクセスログを見ても、6割以上はスマホから。そのため、これまでPC向けに考えられていたMVが、スマホ向けに考えられるようになってきました。そのなかで、僕は“スマホで演出できる実装の限界を越える”をテーマに、当時登場したばかりのHTMLのWebGL(※)の技術を使ってFACTのMVを作りました。それから、縦型MVや疑似体験系のさまざまなスマホ向けMVが発表されていますが、まだ開拓されたばかりなので、自由度や表現の幅も広く、もっと発展していくと思います」
※ブラウザで3Dグラフィックを表示させるための仕様

具体的な展開として、「“誰でも気軽に見られること”と“今まで見たことのない体験”を組み合わせたMVと、高度な技術を用いたMVに二極化していくのでは」とのこと。「スマホ向けMVを制作するにあたり、技術よりも、スマホを使ってユーザーにどうアプローチするかが重要。ファレル・ウィリアムスの『Happy』や、AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』のMVの振り付けが世の中でマネされ広がったように、二次的な派生も考えられますね」。

手法はもちろん、今後はどんなアーティストがスマホ向けMVを活用するのかも楽しみだ。

(赤木一之/H14)

【取材協力】
株式会社EPOCH ディレクター・佐々木渉
WEBサイト制作を軸にインタラクティブコンテンツ、映像コンテンツなどシームレスにプランニング、ディレクションを行っている。主な受賞歴に、PromaxBDA Awards、SPIKES ASIA、Yahoo! JAPAN Internet Creative Award、ASIA PACIFIC ADVERTISING FESTIVALなど。
URL:http://epoch-inc.jp/member/sasaki

記事提供/『R25スマホ情報局』
(R25編集部)

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