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すぐできる!認知症の人とコミュニケーションを取るときの4つのポイント

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グループホームで勤務しています石川深雪と申します。現在入所されているお年寄りは2ユニット合わせて18名。みなさん当然のことながら、年齢も性格も感じ方も現れてくる認知症の症状も異なります。その中で、どんな場面でも使うことができるコミュニケーションのポイントについてお伝えしたいと思います。

コミュニケーションの取り方が分からなかった新米のわたし

最初にわたし自身のお話をさせてください。介護の仕事を初めて間もない頃、何度も同じ話を繰り返す認知症の人がいました。新米のわたしは「話を聞かなくては」と、とにかく一生懸命聞いていました。

その方の若い頃の苦労話だと思われる内容は延々と続き、わたしは自分の表情がこわばっていくのを感じていました。そして、うまく返答できない自分を責め、落ち込んでいきました。挙句の果てに先輩職員から、「あの人の話は作話だから真剣に聞かないで!」と注意され、ショックを受けたのを覚えています。

悩みました。先輩職員が言っていることも理解できます。しかし、こう考えたんです。「私に話してくれている以上、作話であろうとその人にとっては真実かもしれない」と。その人の話を受け止め、必要に応じて気持ちを切り替えられるようにするにはどうしたらいいか、実践しながら身に着けていきました。

認知症の人とのコミュニケーション4つのポイント

よく言われることですが、傾聴の姿勢は大切です。「耳を傾けてあなたのお話を聞いていますよ」「大丈夫ですよ」という気持ちをまずは持つようにしてみましょう。

傾聴は「相手の話にじっくりと耳を傾け、すべてを無条件で受け入れる」という意味で使われていると思います。しかし、認知症の人と接する場合、何度も同じ話を繰り返したり、言葉の意味が全く分からないこともあります。

つまり、相手の話をひたすら聞いてすべてを受け入れ続けるのは、介護者にとって大きなストレスになる場合が考えられます。そこで、わたしが実践してきた4つのポイントをご紹介いたします。

相手のペースに合わせよう

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まずは相手の状態をよく見てペースを合わせます。移動中の場合は近くに寄り添い、歩調を合わせていきます。呼吸、口調も同じような速度、トーンに合わせていきます。興奮状態で、大声や早口になっている人には、いったんペースを合わせた後、少しずつスピードを落とし、トーンダウンしてみてください。すべてを意識するのが難しければどれかひとつだけでも大丈夫です。歩調、口調が比較的合わせやすいかと思います。

ボディタッチをしよう

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相手が嫌そうでなければ、触れることをします。手をつないだり、背中の真ん中に手を置いたり、さすってみてください。乱暴に触ったり、いきなり触れて驚かせないように、ゆっくり優しく、大切なものを扱う時のような気持ちでそっと触れるようにします。信頼関係を築けていない場合など、状況によっては触れることが逆効果になってしまうことがあるので、慎重に少しずつ様子を見ながら距離を縮めていきます。

オウム返しをうまく使おう

相手の言葉をそのまま返すことをオウム返しと言います。相手の言ったことをすべて真似するのではなく、語尾やポイントとなるキーワードだけを返します。そうすることで、わざとらしくなく自然に「あなたの話を聞いていますよ」とメッセージを送ることができます。ただ言葉を返すだけでなく、気持ちを込めることも大切なポイントです。

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