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放射能汚染「問題はストロンチウム」と武田邦彦教授

群馬大学の早川教授が作成した放射能地図について説明する中部大学の武田邦彦教授

 中部大学教授・環境評論家の武田邦彦氏は2011年10月11日、ニコニコ生放送の「武田先生がコメントに直答!! すくパラ特番~育児と原発~」に出演し、放射能汚染による子どもの健康被害を懸念する視聴者からの質問に答えた。番組の中で武田氏は、今後の放射能汚染の懸念について「問題はストロンチウム。もっと早く情報が欲しい」と語った。

 武田氏は冒頭で、群馬大学教授・早川由紀夫氏が作成した放射能地図(9月11日改訂版)を紹介。これは9月28日に文部省から公開されている「文部科学省及び群馬県による航空機モニタリングの測定結果について」とほぼ一致するものであると、その信憑性について言及。武田氏自身もこのマップを活用していることを述べ、番組内でもたびたびこのマップを使い視聴者からの質問に答えた。

 プルトニウムなど放射性物質の検出に対する考えを聞かせてほしい、という視聴者からの問いかけに対して武田氏は、

「問題はストロンチウムなんですよ」

と答え、「本来セシウムの10分の1くらいの比率のはずが、ストロンチウムは100分の1しか検出されていない」と疑問を呈す。武田氏によるとストロンチウムは、セシウムと放射線量、半減期ともに同じだが、カルシウムと同じように骨に入っていき、蓄積すると白血病の原因になるという。そのため、ストロンチウムが観測された地域の近くでは、魚の”骨”を食べるのは避けたほうが良いと武田氏は語る。

 そのほかに視聴者からは、米や魚、牛乳など普段の生活に欠かせない食材からお菓子や調味料まで、食の安全性に関する心配や、子どもを外で遊ばせることへの懸念、東京都が岩手県のがれき処理を受け入れたことによる周辺への影響など、さまざまな質問が寄せられた。

 最後には、「今まで発表されていない、これから発覚しそうな汚染は何がありそうか」という質問に対し、

「それはストロンチウム。理屈では(考えられ)ないくらい低い値しか出ていない。もっと早く情報が欲しい」

と繰り返し指摘する武田氏。そして「健康被害がなかったかどうかは5年後くらいにしか分からない。その時にみんなで被害がなくて良かったねとなりたい」と、注意を呼びかけるその思いを語った。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 武田氏の「問題はストロンチウム」から視聴 – 会員登録が必要
http:// http://live.nicovideo.jp/watch/lv66377979?po=news&ref=news##29:02
・「文部科学省及び群馬県による航空機モニタリングの測定結果について」
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092714.pdf

(小野陽)

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