【Chart insight of insight】実力派アーティストがチャートインするには? 根強い人気のスピッツと宇多田ヒカル

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【Chart insight of insight】実力派アーティストがチャートインするには? 根強い人気のスピッツと宇多田ヒカル

 音楽シーンのここ数年の傾向として、アイドルとアニメ関連曲は非常に強い。ご覧のとおりビルボードのHot100でも、上位の大半を占めている。これは時代の流れなので否定するつもりはないが、偏らずバラエティに富んだランキングになれば、チャート自体も面白くなるはず。そういった意味では、今週ベスト10に入ったスピッツと宇多田ヒカルは貴重な存在だ。

 スピッツの新曲「みなと」は、およそ3年ぶりのシングル・ナンバーということもあり、6位に急上昇(【表1】)。シンプルなバンド・サウンドを基調にしたスピッツらしい楽曲で、NTT東日本のCMソングとして耳にした方も多いだろう。今週は、ラジオのオンエア回数では首位を獲得(緑のグラフ)。それ以外にも、ダウンロード数を含む売上やPCでのCD読み取り数、ツイッターのつぶやき数なども上位をキープ。動画再生数(赤のグラフ)が一気に36位まで上がってきているのもチャートアップの理由だ。彼らのようなバンドは、チャートの構成要素のバランスがいいのが特徴。ある意味理想的な存在である。

 一方、宇多田ヒカルの「花束を君に」は、5年ぶりに復活した最初のシングルで、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌(【表2】)。発売週の先々週が3位、先週が2位、そして今週が7位と少しダウンしたが、それでもアイドルの新曲ラッシュに揉まれながら健闘中だ。彼女の場合は話題性が先行したように思われがちだが、実際はフィジカルやダウンロードの売上が安定しているのが特徴。ツイッターの指数(水色のグラフ)や動画再生数(赤のグラフ)が少し落ちても、売上自体をキープしているということは、話題性だけでなくしっかりと楽曲が評価されている証拠である。なお、13位にも「真夏の通り雨」がランクインしており、「花束を君に」同様に売上ベースなのが頼もしい。text by 栗本斉

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